1949年の作品 黒澤作品には、人がよい方向に変わっていく姿を描いたものがある。 三船敏郎演ずる青年医師の苦悩をまのあたりに見た、人生に積極的な意味を見出せない看護助手が、変貌する姿が見事である。 三船の熱演に、演出しながら黒澤監督が感激と興奮でガタガタ震えたという逸話に納得させられる。