のほほん書斎(日高茂和)

板橋文夫聴きなおし  「マンディ・ブルース」  1974年

不世出のジャズピアニスト板橋文夫さんの数あるアルバムを

振り返る「板橋文夫聴きなおし」シリーズ。


今回は渡辺香津美のリーダー・アルバム「マンディ・ブルース」を一言レビュー


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まず最初に、渡辺香津美の、若いときからの驚異の演奏と表現力を賛嘆してからこのアルバムの板橋さんをレビューします。

このアルバムが録音された1974年は、まだ板橋さんのリーダー作は発表されていないほどに、プロ活動初期のサイドメンとしての参加アルバムということになる。

板橋さんのディスコグラフィをたどれば、リーダー作の圧倒的な量に較べて、サイドメンとしての参加作は少ない。

しかし、自身がプロデュースするユニットに、ボーカリストを擁してのものがあり、彼らとの相互交感により優れた効果を発揮することからも、後方に回って「シテ」を盛り上げる力には、独特のものがある。

このアルバムでは、23歳の渡辺香津美を、彼よりも少し年上のメンバーが支えて渡辺香津美に光を放たせている。

即興演奏家という、瞬時々々にその存在を問われる厳しい道のりを歩み始めた板橋さんの、初期のアドリブ・パターンが聴かれる。

長年のファンには、自身のまだ青い時代を思いださせられるような感慨を呼び覚まされる記録である。





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