のほほん書斎(日高茂和)

ビジネス訳・西郷南州遺訓  5ページの一

西郷隆盛の言行や、書簡、漢詩作品や逸話などを記録した「西郷南州遺訓」を、大意をつかむために現代語に訳していきます。

自分の身近な暮らしのための理解のためにいたしますから、国家や政府に相当する原文を、組織や企業に置き換えるなどの意識的な意訳も行います。

テキストは岩波文庫を使用します。
手持ちのもので、1983年発行の第24刷を使用します。


5ぺージの一

組織にあって、その運営を行うことは、絶対の正義を天に代わって行うのであるから、
私利私欲をいっさい差し挟んではならない。

自分の心が公平の判断をしているかどうかを常に自己観察しながら、正々堂々の方法を選び取って行い、人格識見の高い人を選んで担当の役につけるのが絶対の正義である。

であるから、自分より自分がしている役よりももっとよくその役をこなすであろう優れた人が現れたならば、すぐにでもその人に役を譲るぐらいの心がけでいなければならない。

したがって、過去にその組織に功績があった人だとしても、現在とこれからの問題をよい方向に導けない人であるならば、その人を役職につけて報酬を与えるのは指導者として組織に対して最も誤ったことなのである。

役職につけるには、能力をもっとも重要視して人を選び、功績ある者には報酬をもって賞して大事にすべきである。


・・・・・以下四行省略。

コメント一覧

日高茂和
拝復 島の医者になって様
二度の遠島や、死を覚悟した諫言などなど、尋常でない修行がつくりあげた西郷さんの人格は、常人を超えたレベルのようです。
すでに私くらいの年齢の者には原文を普通に読んだのでは理解が難しい古典なので、組織人と組織運営という視点からの解釈意訳をすすめてみるつもりです。
島の医者になって
西郷さんは偉いんや
 始めて読みました。
西郷さん、途中ややあやしい感じも持っていましたが、基本的には立派な人であることがこの文だけでもわかりました。
 当たり前の文のような気もしますが、なかなかすごい! しかし、実行は本当に難しいですね。せめて皆がこの文に近づきたいと思うだけでも充分でしょうね。
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