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のほほん書斎(日高茂和)

言葉の「切り取り」に踊らされるのは御免です。そして危険です。

石原信一著「吉田拓郎・挽歌を撃て」刊をWEBの古書店で求め、拓郎の70年代を知りました。冤罪事件との闘いやレコード会社の社長としての真摯な取り組み、アーティストへの復帰と当時はめずらしかった海外での録音体験(シャングリラ)からの飛躍など、興奮を覚えながら読み進みました。
素晴らしいドキュメントでした。
・・・・・・
今も昔もという、情報に接する際の態度をよくよく気を付けないとと思わせる記述があった。
「インタビューというものは書く方に企てがある時、その企てに必要なコメントだけを使い、不都合なコメントは抹殺する。前後の文脈次第で同じコメントでも解釈がぜんぜん異なる場合もある。」(石原信一著「挽歌を撃て」1980年八曜社刊)からの引用です。
このところ言葉の切り取りという表現をよく見聞きするようになったが、四半世紀前にも事実誤認がマスコミによって作り出されていたことがわかります。
言葉の「切り取り」に踊らされるのは御免だし、そして危険です。


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