形之医学・しんそう療方 小石川院長 エッセー

昭和の頃、自然と野遊び、健康と医療のことなど。

烏瓜(カラスウリ)

2013-10-17 19:02:08 | Weblog

私の住むところは、日本でも有数の台地、北総台地の一角にある。
この台地の縁は複雑に侵食されていて、その斜面の下に沿う小道を歩くと、
藪から蔓性のカラスウリの赤い実が、たくさんぶら下がっている。
遠くから見ると、まるで柿の実がなっているようだ。

今の季節になると枯れ始めて見るかげもないが、初夏の頃に見る、
薄い微毛に覆われたカラスウリの葉はたいへん美しい。 図案の
題材になりそうだ。



カラスウリはウリ科の多年草、雄雌異株で雌株に7~9月頃に花を咲かせる。 
白い5弁の花で、花の周りに白いレースをあしらったような独特な花だ。 
陽の落ちる頃から、朝方にかけて花が咲くのは、受粉のため、蛾を誘うのだという。



カラスウリの種は、7、8ミリほどの、柄のない打ち出の小槌のような形を
している。 お金がたまりますようにという縁起物とされているそうだ。
私の財布にも、人からもらったものが一粒入っているが、まだご利益はない。

同じ仲間の黄カラスウリの根からはデンプンが採れ、昔は、今のベビー
パウダーと同じように、天花粉(てんかふん、雪の意味)と呼ばれて
アセモなどに使われたそうだ。 子どもの頃、風呂上がりにパタパタと
はたきつけられた白い粉も、天花粉だったのか。

                       
からだの形は、生命の器 
形之医学・しんそう療方 東京小石川
http://www.shinso-tokyo-koisikawa.com/


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