形之医学・しんそう療方 小石川院長 エッセー

昭和の頃、自然と野遊び、健康と医療のことなど。

土アケビ

2013-10-18 13:53:51 | Weblog

土アケビを写真で見たのはかなり前だった。 
「野外手帳」(白土三平著)に、写真つきで紹介していたのだが、
その奇怪な姿におどろいた。 それまで山で見たおぼえがなく、
きっと、めったにお目にかかれない植物だろうと思っていた。

それから数年後、弟の住む、那須の山林に遊びに行き、
偶然これを見つけた。 細竹の群生する日陰で見たのだが、
写真で見るよりもっと異様で、葉もなく植物のようには思えなかった。  

誰かがイタズラで、棒を立て、そこに赤いウィンナソーセージを、
たくさんブラ下げたように見えた。 だがこの赤い実をつける前に、
花を咲かせるらしい。 それを見ていれば、それほど奇怪に感じ
なかったのかもしれない。 

秋に実を成らせるアケビとはまったく別のもの。 
私が見たのは5、60センチぐらいの背丈だが、1メートルになるもの
もあるらしい。 赤い実は6、7センチほどで、民間で湿疹の薬として
用いられことがあるようだ。 葉がないので光合成はせず、
菌と共生して生きる。 ラン科の植物で、実には種が入っている。 

             
からだの形は、生命の器 
形之医学・しんそう療方 東京小石川
http://www.shinso-tokyo-koisikawa.com/


[ 警告]当ブログ内に掲載されているすべての文章の無断転載、転用を禁止します。すべての文章は日本の著作権及び国際条約によって保護を受けています。Copyright shinso koisikawa. All rights reserved. Never reproduce or replicate without written permission.

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする