はじめてゲンノショウコを見たのは、夏の城址公園だった。
実際にはどこかで何度も見ていたのかもしれない。
気をつけて見れば、それほど珍しい野草ではない。
これがゲンノショウコとわかったのは、咲いていた花を調べてだった。
民間で古くから薬草としてよく知られている。
名前は「現に効く証拠」から、「ゲンノショウコ」と大昔につけられたという。
おかしいほどそのままの名前だが、それほど効能ありということか。
子どもの頃、母親に飲まされたような気がするが、どんな味だったのか、
おぼえていない。 たぶんセンブリのように苦くはなかったように思う。
健胃整腸薬として、胃の調子が悪いときや下痢のときになどに使われるようだ。
葉の切れ込み方が、キンポウゲ科の植物によく似ている。
キンポウゲ科の植物には、毒草として有名なあのトリカブトがある。
田舎の古くからの家々では、花で確かめた後の土用の頃に、
自家用の薬草として採取したという。 フウロソウ(風露草)科で、
花はトリカブトとはまったく違い、花を見れば間違えることはない。
ピンクの花もある。
ゲンノショウコが種をつけ、それが弾け飛んだあとは写真のような形になる。
お神輿(みこし)によく似ている。 ゲンノショウコの別名を「神輿草」という。
形之医学・しんそう療方 東京小石川
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