今頃ふと気づいたけど、台風の日に普段より早めに家を出た人が
そういえばひとりもいなかった。
普段通り家を出て、遅れたら遅れた山手線が悪いという考え方なんだ。
合理的ですね。
「埼京線の始発に乗ったよ」と言ったら、
「私も普段から最寄り駅始発の電車で座って来ます」と返されて、
なんかかみ合わないなと思っていたのだが、腑に落ちた。
右下の糸切り歯と次の歯との間に南部せんべいのピーナッツのかけらが
はさまっちゃって、どうやっても取れない。
小指の爪、爪楊枝、歯ブラシ、歯間ブラシ、取れない。
家に帰って、部屋のあかりを点けたら、畳の上を紫色のクモが歩いていた。
いや、6本足だから、クモじゃないのか。
どっちにしてもこの色はすごい。
昨日池袋駅のホームで滑ってひっくり返ったせいだかなんだか、首が痛い。
ふくらはぎと背中と肘が痛いのは、その後ホームから連絡通路へ降りる階段で
ひっくり返ったせいなのはわかるんだが。
もうビーチサンダルで埼京線に乗るのはコリゴリだ。
スラックスを膝上までめくり上げ、サランラップをゲートル風に巻いて、
ビーチサンダルを履き、スーツの上にレインコートとポンチョを
重ね着して5時半に家を出る。
水たまりもぬかるみも全く気にせずガシガシ歩ける。
埼京線に乗ってから、レインコートとポンチョを脱いで丸める。
空いた席があったので座り、巻いたサランラップをはがし始めたら、なんだか人が離れて行く。
7人掛けの席に一人残されてしまった。
池袋に6時20分に到着。
ホームに降りた途端ひっくり返る。
滑るなぁビーチサンダルは。
ダウンパーカーを着て、長野新幹線を東京駅で降り、大手町から都営三田線に乗ったら、
前の座席の7人が全員半袖だった。
Tシャツで汗かいてる人もいた。
ガラスに映る後ろの座席の7人を観察すると、やはり全員半袖だった。
おれ、パッチも履いてるんだが、ダメなのか。
「たかのやまってどこだ?」
「こうやさん」
「いや、どこっ?て質問なんだが」
「何言ってんの。読み間違えたのをごまかして」
「いや、ごまかしちゃいないが」
「なにが、たかのやまぁ。お相撲さんじゃないんだから」
昨日の夜中2時に目が覚めた。
トイレでも行くか、よっこいしょと上体を起こして右腕で体を支えようとしたら
ブランと右腕があっちの方へ行っちゃって、なんだかひっくり返った。
右腕がしびれてたのだ。
すごく不気味な感触。
ピリピリ痛痒くなって肩口から指先へ向かって血液が流れていく感じがして
右腕の感覚が戻ったが、もし目が覚めず朝までこのまましびれっぱなしで
寝てたら、元に戻らないんじゃなかろうか。