わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

セトウツミ

2017-03-28 | 映画・ドラマ・本
 またもや日本のKちゃんから、お宝が届きました。先日、オススメされた映画「セトウツミ」の、今度は原作漫画です。さすがはKちゃん、抜かりなし…!

 そういう風に見るからかもしれないけど、映画の瀬戸と内海役の俳優さん達がぴったり過ぎる。特にセト役は、この人を想定したキャラクターじゃないかと思うほど。髪形がツンツンじゃない時は、普通の男前な爽やか青年風なのに、セトになりきると、その辺の大阪男子に見えるからすごい。一方、ウツミは、映画の感想にも書いたけど、うちの若息子似。でも、普段の写真では全然似てない。高校生の役だけど、本当は二人とも20代半ばなのですね。まだ高校生役ができるうちに、早く続編を撮って欲しい~!

 漫画、映画よりも、コテコテ大阪度が高い気がしました。この絶妙な間の取り方、大阪弁ネイティブじゃなくても、ちゃんと伝わるのかな?って少し思ったんだけど、これって上から目線?クスッ…ではなく、いきなり爆笑型なので、一旦笑いだしたら、ここで数秒、転げ回りながら笑い続けるので、未だかつてなく読み終わるのに時間がかかりました。笑いながら転げる度に、犬猫の冷たい目が痛かったわ。

 初めの数巻に比べると、流石に4巻頃にはパワーが落ちてきたかもな、と、思いながら読んでたんだけど、最新刊、6巻の、「おばあちゃんの記念写真」では、呼吸困難になるほど笑い転げてしまいました。救急車で運ばれるおばあちゃんを記念撮影するおかん、この状況でピースサインする瀬戸、そして、担架の上でしっかりカメラ目線のおばあちゃん。大阪やなー!

 イチビリの大阪人にとっては、笑っちゃいけない状況なのに笑ってしまうとか、ふざけてる状況じゃないのに、つい茶々を入れてしまうという、全国的に見れば相当な顰蹙を買う危機が、日々に潜んでいます。人生、そういう失敗の多かった私は、日本を離れて30年になっても離れない、己に染み付いた大阪人っぷりを喚起し、老後は関西がいいなぁ…と、しみじみ思ってしまう漫画でした。

 とこで、2巻では、無駄に絵がうまい内海の才能が披露されます。この、瀬戸を危機に陥る羽目にはまらせた無情な友人絵は、ネットで調べたら、この絵のスマホケースがあった。こんなん、見る度に爆笑してしもて、電話出られへんやん!

アサシンクリード

2017-03-26 | 映画・ドラマ・本
 予告を見て、これは絶対見に行く!と、思ってたのに、いつの間にか公開が終わってしまった「アサシンクリード(日本の公式サイト)」を、観ました。アメリカでは何の話題にもならないうちに劇場から去ってしまい、日本でもネットで見る限り、あんまり評判が良くないみたい…orz

 でも! 私は、楽しかったよ~!

 ゲームのことは、実際にプレイしたことは無いけど、こういうゲームがあるって知ってた程度。だから、どういう背景なのか、重用アイテムのエデンのりんごが何なのか、色々と設定がわからないので、ストーリーを完全に理解はできなかったけど、深く考えず、マイケル・ファスベンダーすてきー!マリオン・コティヤール、美しー!中世のスペイン、いいわぁ~!なんかしらんけど、アクション、かっこえー!!



 で、「エデンの林檎」だけど、エデンで蛇がイブをそそのかして食べさせた、楽園追放の原因になった知恵の果実だから、なんか、神の知恵を得るとか、全知全能になれるとかのアイテムかな、と、勝手に思いながら観て、後からネットで調べてみたら「かつて来たりし者によって人類を支配し労働力とするために高度な技術によって作り出されたエデンの果実の一つ」なんだそうだ。ほぉ…

 アサシン達は、アサシンWikiによりますと、「アサシンはかつて来たりし者と人類が交わることにより誕生した。アサシンの始祖は、外見こそ人のそれではあったが、鷹の目を筆頭に様々な感覚・能力をかつて来たりし者(宇宙人?)より継承していた。」なんだって。一方、仇敵のテンプル騎士団は、「テンプル騎士団は人の自由意志を抑制し全人類の統率を求める」そうな。ほぉ, ほぉ…

 見る前に予習しといた方が良かったかな?でも、ネタバレになっちゃって、観ながらのワクワクが損なわれたかも?知らないゲームや漫画等の原作付き映画は、予習をするべきか、何の知識もないまま観るべきか?難しいところだと思うの…

 でも、そんな背景は知らなくても、両腕を広げてジャンプ、壁を走ったり、特殊なナイフをつかったアクションが、いかにもゲームっぽい感じで、かっこいいv衣装も、設定も、厨二ゴコロにびしびし来ますね。

 マイケル・ファスベンダーさんは、「300」の王様大好きな、イカレ頭のスパルタ戦士で強い印象を残しましたが、以来、どんどん人気者になって、いろんな映画で見られて嬉しい。王様の片腕の隊長や、その息子役の人たちも、どこかで活躍してるのかなぁ?「300」も10年前の映画なんだね。時の経つのが早すぎてビックリだ( ゚Д゚)



 ところで、上記のアサシンWikiさん、いきなり「ニッコ・ロマッキャベリ」になってるけど、「・」の位置を直したいたほうが良いと思うの…

ブルマー30年の謎を解く本

2017-03-25 | 映画・ドラマ・本
Yahoo!Japan見てたら、面白い記事があったので、食いついてしまいました。

 横山由紀子さんによる、『ブルマーの謎』(青弓社)を出版した関西大学社会学部の山本雄二教授経のインタビュー記事です。そのサイトへは、こちらから

 ぴったりフィット型のブルマーは、1960年代半ばから90年代半ば頃まで、約30年にわたって、女子体操着として採用されてきました。私なぞは、この時期にぴったりはまるので、幼稚園から高校卒業まで、ずーっとブルマー着用でしたが、回り中、自分の学校だけではなく他校でも女子は皆ブルマーでしたし、特に疑問に思ったことも、意識したこともありませんでした。

 この記事によると、『「体形が丸見え」「下着同然」…。恥ずかしさと不満がよみがえる方も多いだろう』、『しゃがんで立ち上がればお尻のほっぺたが顔を出す。……そもそもそれ自体が下着同然であり、しばしば『はみパン』と呼ばれていやがられたように、パンツがブルマーからはみ出して女子に恥ずかしい思いをさせてきた』なのだそうで、この記事に対しては、実に3千以上のコメントが寄せられており、私は最初の10個くらいしかコメントは読んでないけど、嫌だった、恥ずかしかったという意見が続いています。そうなのか~


実は、それほど密着フィットはしてないんじゃない?
LLで150(身長よね?)ってことは、小学生低学年向け?


 確かに紺のブルマーからの「はみパン」は恥ずかしいと位置づけられていて、女の子達は気にはしてたのは、私の時代でも同じでした。高校時代の体操服のブルマーは、派手な青色でサイドにオレンジ色のラインという謎なカラリング(しかも、指定のウィンドブレーカーが蛍光黄色)が恥ずかしく、いやいや着用してたけど、ブルマーそのものを恥ずかしいとは感じていませんでした。当時は、ブルマーを「性的」と見ることが普通に無かったからだと思います。むしろ、スカートが捲れ5た時に、下着が見えないようにブルマーを履いてたってのは、性的の逆でガッカリだった。

 『その密着型ブルマーも90年代半ばに消滅する。俗説では、使用済みのセーラー服やブルマーを販売する「ブルセラショップ」の出現で性的まなざしの対象になったことが原因といわれるが、山本教授は「89年に新語・流行語大賞になったセクハラの概念が日本社会に急速に浸透したことが大きい」とみる。』のだそうで、それまでは得意な目で見られていたわけではないブルマーが、一部(?)のマニアさんはエッチ(←死語。今時の子は意味判るのかなぁ?)に愛でていた(??)ことが世間に知られたしまったことにより、『以降、女子体操着はショートパンツやハーフパンツが主流になった』んだって。

 「ブルセラ」時代には、私は既に高校を卒業し、ブルマーにもセーラー服にも縁はなかったけど、なんか流行って、その後問題視されたのは覚えてます。でも、ブルマーやセーラー服というより、女子高生が持て囃され始めたんだと思ってました。

 山本教授位の著書は、ぴったりブルマーが、なぜ日本中の学校で採用されたのかの経緯と、そして、なぜ30年にも渡って継続されたのかを、『学生服メーカーなどへの取材や文献の調査を行い、教育学的、社会風俗的な見地からその謎に迫っている』そうです。

 実は、山本教授への、この著作に関するインタビューを読むのは、これが初めてではありません。前の記事では、教授の実家が学校指定の制服を取り扱うお店で、30年分の体操服が家の倉庫に眠っていたのが助けになったと仰ってました。

 今回のインタビューでは、『校内に性的な要素を持ち込むことに強い警戒感を抱いてきた学校が、密着型ブルマーを採用したことは、不思議な出来事』だそうですが、果たして、1960年代の採用時に、ブルマーは『性的な要素』として認識されていたのかしらん?と、私は思ったのです。当時、小・中・高校生は、性的対象とは一般に見られてなかったと思うのね。

 ともあれ、ぴったりブルマーを真面目に、歴史的、文化学的視点から検証した、この本、何かを間違えて買う人が多くて、ベストセラーかも??

と、いうのも、この記事は最初「ぴったりブルマーの謎」ってタイトルで投稿したら、えっらい閲覧数が跳ね上がったんで、何か別のことを期待してサイトを開いて、ムカついた人が多そうだから、タイトルと内容を少し変えて再投稿なんです。勘違いされた皆様、二度と訪問は無いとは思うけど、ごめんなさいでした m(__)m

映画・真田十勇士(ネタバレ無し)

2017-03-19 | 映画・ドラマ・本
 いやー、面白かったです!もとは舞台劇だそうで、なるほどな展開でしたが、大阪夏の陣の合戦、殺陣に迫力あって良かった。淀殿のシーンでは、じーん…と来ちゃったし。でも、ネットで見ると、すっごく評判悪いのね、この映画(@_@)

 最初に延々、いまいちパッとしないアニメが流れた時は、見るの止めようかと思ったのですが、丁度いいタイミングで「これはアニメ映画ではありません。実写がこの後すぐに始まります」ってテロップが出て、同じことを思う人が多いんだろうなと… この冒頭のアニメと、エンディングの紙芝居に関しては、一体誰得?なのですが、本編は面白かったと思う。



 マントで空飛ぶ霧隠才蔵や、3階分ぐらいピョーンと跳んじゃう猿飛佐助、都合良く現れる豊臣秀頼そっくりな男と、紙芝居のお伽噺みたいなものだから、荒唐無稽なお話を真面目に取るほうが間違っておるw 大袈裟なクサいお芝居も、むしろ合ってると思いました。

 ただ、「嘘を真に、真を嘘に」とか、「嘘も吐き通せば真に成る」とか、某国の大統領とその取り巻きのことを言ってるようで、うへ~、だったけどねぇ…(-人-)

アレクサンドリア図書館を燃やす

2017-03-18 | アメリカのニュース
 トランプ政権は、先の16日に2018年度(2017年10月~18年9月)の予算教書(https://www.whitehouse.gov/sites/whitehouse.gov/files/omb/budget/fy2018/2018_blueprint.pdf)を公表しました。これでは、国防費と国教治安強化が増額され、その代わりに環境や教育、福祉が犠牲になっています。下の表は、ネットで見つけました。先日のワシントン・ポストに出ていた表の翻訳です。国防費、国土安全保障省、退役軍人省の予算が拡大されている一方で、環境省、国務省、農務省、労務省が20%以上の予算カットの憂き目に。



 トランプの公約によれば、インフラへの投資や税制改革、そして環境等の規制緩和で経済成長と雇用創出をサポートするらしいのですが、インフラ投資とは例の国境の壁のこと?この政権は、環境保護を超嫌っているらしいので、環境省への実に3割以上もの予算削減は、それを裏付けているようですが、
雇用創出と言いつつ労務省予算削減
  新しいスキルとか磨かんでもよろしい、約束したのは製造業における雇用の増大なんで、ひたすらライン工しててくれれば結構、とでも言いたいのか?

農務省への予算削減
  メキシコから来る野菜や果物の関税は上げるけど、国内での農業は支援しないんで貧乏人は食いっぱぐれて下さいという感じですか?

 日本の外務省に当たる国務省の予算を大幅に削減
  他の国のことは気にしてませんから、別に世界でのあめりかの存在感が薄くなって、発言力が弱まっても、知ったこっちゃありません…って、まさか、プーチンさんの世界的な影響力増大のためにアメリカは身を引きます、ってんじゃないでしょうね?
と、ひたすら、悪い方に解釈してしまう。

 上の表は連邦各省の予算編成のみを示していますが、ここに表されていない機関も、大幅に予算を削減されます。アメリカ国立衛生研究所が20%、アメリカ国立科学財団は10%、そして博物館や図書館、大学、公共テレビ放送(PBS)、ラジオ局(NPR)等の文化・教育活動を支援する全米人文科学基金と全米芸術基金への補助金全額。具体的には、ワシントン・ポストによりますと「全米芸術基金への1億4800万ドル、全米人文科学基金への1億4800万ドル、公共放送サービスへの $4億4500万ドル、そして全米の博物館と図書館をサポートする博物館・図書館サービス振興機構への 2億3000万ドルが、全部、なくなってしまうのです。

 難病治療の発見のための研究も、セサミストリートも、スミソニアン博物館も、全てが政府からの補助金を打ち切られます。アメリカの国防費は、すでに中国の3倍、ロシアの10倍です。トランプの「Make America powerful/strong again(アメリカを再び偉大に)」の「偉大」は、一体何を意味しているのでしょうか?少なくとも、先進科学や宇宙開発を率先することでもなければ、レーガン時代の「世界の警察」を自負していた頃の影響力を取り戻すのでもないのは確か。国防予算を増やせば「偉大」なのでしょうか?

 今までアメリカの培ってきた文化や科学の発展のための努力を、根こそぎ取り除こうとするかのような予算編成は、知の宝庫であった古代のアレクサンドリア図書館の喪失にも匹敵する、人類への打撃であり、人知への侮辱だと思います。


壁のこの部分は全米芸術基金を取っ払ったことで可能になりました。
(セサミストリートの「この番組は全米芸術基金によって可能になりました」のパロディー)

気候変動は本当だと思うのだけど

2017-03-14 | アメリカのニュース
 いきなり時間が一時間進む「日光節約時間」のせいで、起きたら外は真っ暗だし、会社に着く頃やっと明るくなるし、それだけでもイヤンなのに、更に追い打ちをかける、昨日の午後から降り始めた雪!3月も半ばというのに、しつこすぎる雪!その上、風が強くて辛い。

 左は、今朝、キャプチャしたお天気サイトの画面ですが、体感温度マイナス16℃とか、こんなの3月じゃない~!!つい、先々週のニュースでは、この地方では、今年は例年になく春が早く来る、って言ってたのに、また、冬に逆戻りではありませんか。緑の葉を伸ばしていた庭先のチューリップやスイセンが、クタンと萎えています。新芽を出し始めていた大葉やニラも茶色くなっちゃった。ちゃんと復活してくれるかしら… 

 沿岸沿いのニューヨークやボストンでは、大雪で暴風雪警報が出され、北東部の6州で非常事態宣言ですから、少しの雪で大騒ぎしていては、本当に大雪に見舞われてる地方の方々に申し訳ないのですが、それでも、寒いものは寒い~

 こんなだからか、トランプは、オバマ前大統領が温暖化政策として導入した、二酸化炭素排出規制、クリーン・パワー・プランの撤回と、石油業界に対する、温暖化ガスのメタン排出規制の撤回を命ずる大統領令に署名するとの報道がありました。今の政権は、地球温暖化はデマというスタンスですし、環境保護より産業開発優先と、ある意味、清々しいまでに金儲け主義を通して、全くブレない所は、一貫性があります。でも全く信用出来ないと思っちゃうのは、「オバマが自分を盗聴してた」と大騒ぎしてた一週間後には、「オバマ政権が自分を監視した」という意味だったと弁解して、お茶を濁そうという態度を見ても明らかな、嘘を真実と言い通して決して曲げない、大統領とその側近の、毎度のふてぶてしさ。もし温暖化の脅威が証明されたとしても、堂々と「我々はそれを、始めからよく理解していた」とか、平気で言うんでしょうね。
 
 確かに東部は寒いけど、西部は3月なのに暑いそうです。ちょっと暑くなると、必ず熱射病で倒れる人が出るんだよね~。今日も大学に救急車が来ていたよ、と、フェイスブックに投稿する、南カリフォルニアの息子。数年分の水不足を一気に解消した今年の大雨のせいで、数十年に一度レベルで、ワイルドフラワーが咲き乱れているそうです。やはり、気候が少しずつ変わりあるようですが、これはどう説明すればよいのでしょうか?世界の多くの国が、環境保護や温暖化防止に向けて努力を続けてきた中、逆方向へ進もうとしている今のアメリカ政府。不安です…

ちゃんと居るやん!

2017-03-13 | アメリカのニュース
 今日のYahoo!Japanによりますと、

時事通信 3/13(月) 23:50配信
 【ワシントン時事】米アトランタ連邦準備銀行は13日、ラファエル・ボスティック南カリフォルニア大教授が6月5日付で総裁に就任すると発表した。

 米メディアによると黒人の地区連銀総裁は初めて。

 ボスティック氏は2月末に退任したロックハート総裁の後任となり、金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)の今年の投票権はない。

 同氏はハーバード大を卒業し、スタンフォード大で経済学の博士号を取得。住宅政策などが専門で、1995~2001年に連邦準備制度理事会(FRB)のエコノミスト、オバマ前政権で住宅都市開発省の次官補を務めたYahoo!Japan 初の黒人総裁就任へ=米アトランタ連銀より (下線は私が付け加えました。)
だって。

 住宅都市開発長官に指名されたベン・カーソンは、あまりに白人のおっさんばかりのトランプ政権に、ちょっと黒人も入れとかなきゃという理由で選ばれたといおう声多し。元外科医で、政治経験も全くなければ、住宅政策や開発の知識も経験も皆無で、しかも自画自賛してた美談や経歴は虚偽だと言われ、妊娠中絶や進化論には断固反対。おまけに、「エジプトのピラミッドは穀物貯蔵庫」とか言い出して、世間を呆れさせた。そんな変なのに任せなくとも、 住宅都市開発長官には、ちゃんと黒人でこういう適任な人がいるんじゃないの!

 南カリフォルニア大学政治学部の教授で、1913年に連邦準備制度が創設されてから地区連銀総裁を務めた計134人のうち、黒人やヒスパニック系はおらず、黒人として初めてこのポジションに任命された人。左が、本にツイッターの写真ですが、爽やかさそうで良いおっさんっぽいではありませんか!いかにも胡散臭げなカーソンとは、えらい違いや。ちゃんと探せば、政府の重職に適した有能な人物が沢山いるのに、「よりによって」みたいな変人ばっか選んでくる今の政権、どうにかして…orz

今年もこの日がやってきた

2017-03-12 | 日記
 毎年恒例、夏時間に文句百曼荼羅の日がやってまいりました。アメリカで最も心臓発作や交通事故、脳卒中の発生率が高い日。時計を1時間早める日です。かつては、半年づゝで切り替わっていましたが、この頃毎年、夏時間の日数が増えてきて、今年は、今夜、あと小一時間後に時計を早め、11月5日に戻します。ざっと8ヶ月も続く。

 夏時間とは言いますが、このごろアメリカでは、サマータイムとは言わず「Daylight Saving Time(日光節約時間)」が主流。明日の予報なんか、雪なんですよ。日中最高気温が氷点下なんですよ。これで、「Summer」とか言われた日にゃ、卓袱台ひっくり返すよね!((ノ`Д′) ノ彡┻━┻ 

 この制度は、むかし、アメリカが農業国だったころに、日の早いうちから遅くまで、日法をフルに使うために採用されたというのが定番ですが、実際にはウッドロー・ウィルソン大統領が1918年に、戦時中の省エネ対策として始めたそうです。その後、何度も撤廃されたり、再採用されたり、改定されたりのスッタモンダを経て、今に至る、と。

 このシステムが本当に省エネになっているのかの確認は、何度も試まれましたが、未だに確認はできないそう。緯度の高い私の住むエリアなんて、やーっと朝起きても真っ暗じゃなくなったと思ったら、また、会社に行く頃はまだ暗いに逆戻り。早めに暖房をつけて、電灯も付けなきゃなんないので、かえって電気を使ってる。今時は、ネットを通じて時計は自動的に変えられるので、年二回、各々のサーバでは、その為のプログラミングもタダではあるまい。加えて、生活リズムの変化による体調不良。むしろ無駄に費用かかってるやん!

 来年は、日光節約時間の100周年。これを機に撤廃しちゃおう。この制度を廃止するために必要なのは、議会の承認だけ!共和党議会とトランプ政権、1回くらい役に立つことしましょうよっ!!

共和党の保険制度改革案:ルーザーは誰?

2017-03-11 | アメリカのニュース
 共和党の提示した、オバマケア(Affordable Care Act:ACA)に対し、さっそくニューヨーク・タイムズとワシントン・ポスト紙が火を吹いていました。

 炭鉱業が廃れ、職を失った貧困層向けに医療サービスを提供するクリニックに取材したのが、ワシントン・ポスト紙の「In a place of need, an unhealthy contradiction(需要がある場所の不健康な矛盾)」で、統計から、オバマケア撤廃・新法案によって損害を受ける人々を分析したのが、「Trump voters would be among the biggest losers in Republicans' Obamacare replacement plan(共和党のオバマケア代替案で、最も損害を被るのはトランプに投票した人々かも)」です。

 WPが取材したのは、かつて炭鉱で栄えた、全米で最も貧しい州、ウエスト・バージニア州の街のクリニックです。内容は、サブタイトルが示す通り、「オバマケアなしには、貧しく病気でトランプに投票した人々に何が起こるのか(They are poor, sick and voted for Trump. What will happen to them without Obamacare?)」です。アメリカでは、貧困層ほど肥満傾向が強く、慢性病に罹っている割合が大きいことは、日本でも知られ始めていますが、住民の多くが貧困層のウェスト・バージニア州マクドウェル郡で働くナース・プラクティショナー(臨床医と看護師の間の、ある程度まで診断や治療、処方箋を書く資格のある看護師)のケイシャさんの患者も、そんな人ばかり。

 このマクドウェル郡(写真左、WPの基記事からお借りしました)は、糖尿病、鬱病、心臓病に加えて、元炭鉱夫達の黒肺塵症等、慢性病罹患率型が高く、全米で最も寿命の短い地域です。この群の住民の74%がトランプに投票しました。トランプの「鉱業を盛り返す、この地に雇用を取り戻す」という言葉を信じて、トランプに投票しました。仕事ができれば、雇用主が保険代を助けてくれて、メディケイドなんか必要なくなる、と… 

 一方で、雇用者から保険補助を受けている勤め人たちは、オバマケアのせいで自分の保険料が上がったと不満です。働いてない怠け者に保険提供するために、自分たちが高い保険金支払いを強いられていると。まさに田舎で保守的な街に住む私の回りにも、そんな人が多いのです。でも、彼らが気付いていないのは、よほどの高所得者でもない限り、自分たちもオバマケアの恩恵を受けており、代替案によって医療費が上がること。

 一方で多くの高齢者や失業者は、オバマケアの恩恵で医療サービスを受けることが可能となりました。以前は、糖尿病患者や障害者は、所得の一定基準を超えればメディケイド(連邦と州の補助金による低所得者向け保険制度)の対象になりませんでしたが、オバマケアによって保険加入できるようになったのです。

 このクリニックには、年間で約8700人が訪れます。昨年のサービスの6割以上がメディケアによるもので、オバマケア以前に比べて2倍以上になったそうです。彼らは、新法案によって保険を失うかもしれない… ケイシャさんは、自身の兄が、保険が無いので病院に行けず、結果、手遅れなまでにガンが進行して、25歳の若さで亡くなってしまったので、自分の患者たちの将来が心配です。牧師の娘のケイシャさんは、トランプが当選したのも神の意志であり、神様には何か計画があるに違いないのだからと望みを繋いでいます。

 
 全米中に、その公約を信じてトランプに投票した人々がいました。医療費が高い、保守的な農村部に住む低所得の高齢者、具体的には、年収3万ドルの60歳以上は、トランプ当選を支えた人々であり、今回の新法案で最も打撃を被る人々でもあります。

 以下は、NYTが分析した、群別の投票結果と税額控除の図です。全米1500以上の郡で、保険により税控除を6千ドル以上失う人々がいる群の9割以上がトランプに投票した、そして、オバマケアを失うと最も大きな打撃を受ける70郡のうち68郡がトランプ支持だったことが示されています。



 オバマケアでは、個人で20万ドル以上、夫婦で25万ドル以上の年収がある富裕層は、貧しい国民の保険料を相殺するために、高い保険料を支払わねばなりませんでした。それでも、都市部の若い高所得層は、圧倒的にヒラリーを支持しました。でも、共和党の新法案でえらく得することになっちゃった。なんで、そうなるのー?

 この新法案によって、多くのアメリカ人が保険を失い、これまで通りの医療サービスを受けることが出来なくなります。製造業や鉱業を盛り返し、ミドルクラスの雇用を増大するというトランプの公約は、冷静に分析すれば、実現不可能であることも明白です。トランプに期待し、そして裏切られた人々も行動を起こし、事態は反転するでしょうか?それとも、後の祭りで、食いつぶされていくのでしょうか…?私には予想できません。嫌な予感しかしませんが、間違っていることを願うだけです。

新保険政策案が出た!

2017-03-09 | アメリカのニュース
 共和党の、Affordable Care Act(オバマケア)に取り変わる保険改革法案が発表されました。先ずは先の政権が確立させた政策を撤廃を決めてから約2ヶ月を経て、やっと発表された新案ですが、具体的な金額等は不明なまま。

 その内容をラジオで聴いても、私には詳細がよく判らなかったのですが、要は、金持ちは税金優遇で得するけど、低・中所得層は大打撃、ってものな気がする。で、新聞記事を読んでみると、やっぱ
The GOP plan would provide major tax breaks for the wealthiest one percent of the population. Low-income people are most likely to see their credits slashed

(t)he new approach could create a major shift in taxes for low-and-middle income people while delivering a $600 billion tax break, primarily to the rich (The Washington Post, 03/08/2017)

共和党の計画は、最も裕福な1%にとっては大幅な減税になるが、低所得層の人々は補助金をがっつり削られるだろう。

新アプローチは、低・中所得層の人々の税金に大規模な影響を与えると同時に、6000億ドルの減税を、主に富裕層に提供することになる。


 オバマケアでは、所得に応じて補助金が支給されました。所得が低く、保険料が高くなるほど、税額控除額が多くなっていく仕組みです。ところで、新案では、年齢を基準に補助金の額が決まるので、トシを取るにつれて補助金額は増えるけど、所得は関係なくなっちゃう。つまり、要は、高くても低くても変わらない。つまり、貧乏人からお金を取り上げて、お金持ちに還元しようってことね。

 それだけではありません。オバマケアでは、保険を買ったら直ぐに補助金が出ましたが、新案では、補助金は税額控除の形で環付されます。確定申告って、日本と同じで通常は年に1回、税金が返ってくるのも年に1回。ヘタすりゃ、保険契約を結んでから、丸1年待たなきゃならない。それまで、保険料は自腹を切るしか無いんだけど、これがまた、エライ高いですよ

 オバマケアでは保険加入は、罰金が課せられ、これが不人気でしたが、新案では加入は任意になり、罰金はなくなります。だから、健康体を自負する人は、別に保険なんて無くてもいいや!って判断を下す可能性が高い。保険会社は、お金を使わないけど払ってくれる人がいないと成り立たないんで、商売上がったりになっちゃう。で、保険金を値上げすることになり、ビンボー人には、益々苦しい状況に…

 オバマケアと基本的には変わらないマイナー・チェンジなんだけど、金持ち以外にとっては、わざわざイヤンなとこだけ変わるのが、この法案。トランプは「素晴らしい法案だ!」とか言ってるけど、そりゃそうでしょうよ。アンタもアンタのお友達も皆、お金持ちだもんね。

 めっちゃ、むかつくわ~!!