オハイオの空は広い。そして、その下に広がるのは、見渡す限りの大豆畑。今日は所用あって、州内を二時間ほど北上した街まで行きましたが、とにかく平べったいので、地平線まで大豆畑なんて裏道を運転してきました。グレート・プレインズっていうけど、ホントにずーっと平べったい。
大豆はオハイオの主要産物であり、最も重要な中国向け輸出農産品でもあります。今回の中国への関税措置は、大豆への需要を大幅に減少させ、オハイオの農家に大きな損害をもたらすでしょう。US農務省によると、2016年のオハイオの大豆輸出額は14億ドルに上り、うち4割強が中国への輸出でした。中国内での肉への嗜好が高まるにつけ、飼料としてのaUS産大豆の需要はウナギ登り。
数年前に、バイオ燃料としてのトウモロコシへの需要が沈下して、大豆に切り替えた農家も多く、現在では、オハイオは全米で6番目の大豆生産州です。大豆は、自動車、飛行機、そして農業という、今回の中国に対する3大関税対象の一つであり、穀物輸出の半分を占める産物でもあります。穀物の他は、豚肉とかワインとか。
既に、鋼鉄やアルミニウムの輸入に10%の関税を課すことが決定し、アメリカ国内の多くの産業が打撃を受けています。農産物以外は、製造業への打撃が注目されがちですが、実際には、大量に鋼鉄やアルミニウムを使用し、供給ルートを確立している大手製造業への痛手は小さく、中小企業や一次産業への負担が増します。縮小化しつつある中流層は、更に苦しまされることになる。
そこへ、大豆に25%もの関税がかかると、オハイオのような多くの中小製造会社と大豆農業を抱える州は、お先真っ暗と言ってもいいはず。だいたい、中国としては、他の国から仕入れたり、自家供給したほうが安くなってしまう。関税分の価格を下げれば、当然ながら儲けも減る。どっちに転んでも大損。ならば農家は、トランプに対して大いに怒ってるかといいますと、そうじゃないのが謎。
トランプは、貿易摩擦による農家への損害を緩和するために、最大で120億ドルの現金支援を行うと発言しています。元々、中西部の農家はトランプの強力な支持層であり、目の前にキャッシュをぶら下げて、中間選挙で票を取ろうとしているのではないかと。自分たちの生活基盤を、根本からぶち壊そうとしているトランプを、なぜ支持するのか、私には全く理解不可能です。税による製品の価値低下を補うため、生産者に一時的な現金補償とか、経済政策って何?と、目、回して倒れそうなんですけど、私。
今年分の損害は補助金で補われたとしても、今後は一体どうするのでしょうか?また、トウモロコシを作る?それとも、いっそ、農地を売っちゃいますか?アメリカもまた、農業は後継者不足に悩んでいますが、作物が売れない、価格暴落となれば、ますますやる気無くすよね。カリフォルニアやフロリダの農産業は、気候変動によるかもしれない干魃と異常気象や山火事で苦しんでいます。そして中西部は、主要作物が絶賛崩壊中。これをわたくしの出身地の言葉では「わや」と言います。ってゆーか、これほど「わややん!」としか言いようのない状況って、ちょっと無いと思う。
トランプがやろうとしていることは、アメリカ農業の壊滅ではないかとすら思ってしまう。それでも、先にフロリダ州知事予備選では、前夜のトランプのツイート一本によって、共和党の最有力候補がひっくり返り、トランプの支持を得た候補が選ばれてしまった。なんという影響力!この、盲目的な支持は一体何を基盤にしているのでしょうか?私には全く判りません。面白おかしい笛吹に従って、笑いながら崖に落ちていく姿しか思い浮かばないんですけど。
マスコミでは、「トランプ政権が中国との貿易戦争を選んだら、農家とトランプの関係にひびが入るのは確実」という意見がよく聞かれますが、本当にそうなのか、希望的な観測に過ぎないのではないかと思います。
広い空の下、見晴らす限りの大豆畑の中を運転していると、今度はラジオでカナダとのNAFTA見直しのニュースが。ここまで地に堕ちていながら、更に斜め下に物事を悪化させていくトランプ。ある意味、感心する。
ピッタリの絵があったわwww
大豆はオハイオの主要産物であり、最も重要な中国向け輸出農産品でもあります。今回の中国への関税措置は、大豆への需要を大幅に減少させ、オハイオの農家に大きな損害をもたらすでしょう。US農務省によると、2016年のオハイオの大豆輸出額は14億ドルに上り、うち4割強が中国への輸出でした。中国内での肉への嗜好が高まるにつけ、飼料としてのaUS産大豆の需要はウナギ登り。
数年前に、バイオ燃料としてのトウモロコシへの需要が沈下して、大豆に切り替えた農家も多く、現在では、オハイオは全米で6番目の大豆生産州です。大豆は、自動車、飛行機、そして農業という、今回の中国に対する3大関税対象の一つであり、穀物輸出の半分を占める産物でもあります。穀物の他は、豚肉とかワインとか。
既に、鋼鉄やアルミニウムの輸入に10%の関税を課すことが決定し、アメリカ国内の多くの産業が打撃を受けています。農産物以外は、製造業への打撃が注目されがちですが、実際には、大量に鋼鉄やアルミニウムを使用し、供給ルートを確立している大手製造業への痛手は小さく、中小企業や一次産業への負担が増します。縮小化しつつある中流層は、更に苦しまされることになる。
そこへ、大豆に25%もの関税がかかると、オハイオのような多くの中小製造会社と大豆農業を抱える州は、お先真っ暗と言ってもいいはず。だいたい、中国としては、他の国から仕入れたり、自家供給したほうが安くなってしまう。関税分の価格を下げれば、当然ながら儲けも減る。どっちに転んでも大損。ならば農家は、トランプに対して大いに怒ってるかといいますと、そうじゃないのが謎。
トランプは、貿易摩擦による農家への損害を緩和するために、最大で120億ドルの現金支援を行うと発言しています。元々、中西部の農家はトランプの強力な支持層であり、目の前にキャッシュをぶら下げて、中間選挙で票を取ろうとしているのではないかと。自分たちの生活基盤を、根本からぶち壊そうとしているトランプを、なぜ支持するのか、私には全く理解不可能です。税による製品の価値低下を補うため、生産者に一時的な現金補償とか、経済政策って何?と、目、回して倒れそうなんですけど、私。
今年分の損害は補助金で補われたとしても、今後は一体どうするのでしょうか?また、トウモロコシを作る?それとも、いっそ、農地を売っちゃいますか?アメリカもまた、農業は後継者不足に悩んでいますが、作物が売れない、価格暴落となれば、ますますやる気無くすよね。カリフォルニアやフロリダの農産業は、気候変動によるかもしれない干魃と異常気象や山火事で苦しんでいます。そして中西部は、主要作物が絶賛崩壊中。これをわたくしの出身地の言葉では「わや」と言います。ってゆーか、これほど「わややん!」としか言いようのない状況って、ちょっと無いと思う。
トランプがやろうとしていることは、アメリカ農業の壊滅ではないかとすら思ってしまう。それでも、先にフロリダ州知事予備選では、前夜のトランプのツイート一本によって、共和党の最有力候補がひっくり返り、トランプの支持を得た候補が選ばれてしまった。なんという影響力!この、盲目的な支持は一体何を基盤にしているのでしょうか?私には全く判りません。面白おかしい笛吹に従って、笑いながら崖に落ちていく姿しか思い浮かばないんですけど。
マスコミでは、「トランプ政権が中国との貿易戦争を選んだら、農家とトランプの関係にひびが入るのは確実」という意見がよく聞かれますが、本当にそうなのか、希望的な観測に過ぎないのではないかと思います。
広い空の下、見晴らす限りの大豆畑の中を運転していると、今度はラジオでカナダとのNAFTA見直しのニュースが。ここまで地に堕ちていながら、更に斜め下に物事を悪化させていくトランプ。ある意味、感心する。
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