今日は、生憎の雨…。
雨の中、中間テストに向けての直前対策に生徒たちは集まった。
中学2年生のM君も、元気に来校?
と、言いたいところだったが、元気ではなかった。
教室に入り、机に座ると、カバンの中から徐(おもむろ)に取り出したのは、“scottie”。 な、なんと、BOXで…。
「な、なんや、それ…」
「いやあ、風邪引いてて、鼻水が止まらないんで…」
「そっ、そうか…。ほな、これ置いといたるから、使えや…」と、ゴミ箱を座席の横にセッティングしてあげた。
今まで、風邪気味の生徒がポケットティッシュを机の上に置いて授業を受けるという状況は数々経験してきた。
鼻の穴にティッシュを突っ込んで授業を受ける生徒、あるいは、ティッシュを突っ込んだまま授業をする先生(と言っても、こんなことするのはD先生だけだが…)もいた。
しかし、ティッシュをBOXで持参した生徒は初めてだった。
M君は、今日はレギュラーの授業はなく、本来は休みの日なのだが、来週に控えた中間テストの中学校別対策補講のために、体調を押して、雨の中休まず頑張って来てくれたのだった。
勉強を終えたとき、持参した“マイ scottie”の中に残ったのは、わずかに2枚だけだった。そして、ゴミ箱は山盛りになったが、彼はさわやかに帰宅の途についた…。
よう頑張った。テスト本番での健闘を祈る。