さあ、明日は サッカーワールドカップ2006ドイツ大会
崖っぷちジーコ・ジャパンの第2戦!
対戦相手のクロアチアは、ブラジル戦でも臆すことなく、非常にいい勝負をした。
このクロアチアって、一体どんな国なんだろう?
雑学的なことも含めて紹介する。
クロアチアは、1992年に独立国として認められるまではユーゴスラビアと呼ばれていた。
ユーゴスラビアは、歴史の教科書では、「ヨーロッパの火薬庫」でおなじみのバルカン半島の大部分を占め、
クロアチア、スロベニア、ボスニア・ヘルツゴビナ、セルビア・モンテネグロ、マケドニアに分裂した。
イタリアとアドリア海を挟んで右対面に位置し、緯度は日本の北海道とほぼ同じ。
国の面積は九州の約1.5倍しかない小さな国土。
その海の美しさは世界有数で「アドリア海の真珠」と呼ばれ、観光客も多く訪れる。
首都のザグレブは、古い建物が並び緑に包まれ、路面電車が縦横に走る、落ち着いた街で、
「小ウイーン」とも言われれている。
クロアチアにまつわるトリビア
◆ 『東方見聞録』で、"黄金の国ジパング"を初めてヨーロッパに紹介したマルコ=ポーロ。
イタリアのヴェネチア生まれという説もあるが、クロアチアではアドリア海の
コルチュラ島で生まれたクロアチア人である、と堅く信じられている。
"マルコポーロの家"は現在も残されていて、博物館になっている。
◆ クロアチアはネクタイ発祥の地である
ネクタイという言葉は英語の Necktie で、縮めて Tie と表現することが多い。
英国以外のほとんどのヨーロッパ諸国では、ネクタイのことCravat(クラヴァト)という。
これはクロアチア人を意味するクロアットに由来するのだそうだ。
そもそもは、17世紀前半、クロアチアの騎兵軍団が戦場に出るとき、
妻や恋人が出陣する兵士の無事を祈って首にスカーフを巻いて送り出しことから
が始まり。そして、クロアチアの軍装は、美しいスカーフを首の周りに巻くのが伝統となった。
1656年にクロアチア人の兵隊がパリにやってきた時のこと、彼らが首にリンネル(亜麻の繊維)で
できた布を巻いていたのが、おしゃれ好きなルイ14世の目に止まり、それ以降ファッションとして
登場し流行した。
(ちなみに、日本人初のネクタイということでは、
文献に出てくる、はじめてネクタイを締めた日本人は、漂流した末アメリカ船に助けられ
アメリカにまで渡ったジョン万次郎(中浜万次郎)で、1841(天保12)年のこと。 )
◆ 101匹ワンちゃんで有名なダルメシアン犬の産地である。
クロアチアのダルマチア地方を原産とする中型犬で、
18世紀中頃からダルメシアンの名で知られるようになった。
◆ クロアチアにまつわる有名人
柔道、空手、合気道等の日本の武道に対する関心も高く、中でも格闘技、K-1、プライドで
活躍している “ミルコ・クロコップ” は国の英雄。国会議員でもある。
リング上でのパンツは赤白のチェッカー模様。
サッカー代表のユニホームも同じ模様で、中世より使われている、クロアチアの象徴である。
サッカーでは、クロアチアには12のクラブチームがあり、その中の名門「ディナモ・ザグレブ」には
かつて日本のカズ(三浦和良)も在籍していた。このザグレブには、ズラトコ・クラニチャール監督
もかつてFWとして活躍し、英雄的な存在であった。息子で、司令塔のニコ・クラニチャール(21)
も同クラブ下部組織でプレーし、18歳で主将を務めた。
「えこひいき」だという批判の声もあったが、息子のニコ・クラニチャールはしっかりと役割を果たし、
文句を言わせない働きをしている。日本との対決でも、恐ろしい存在となるだろう。