Q&AサイトであるYahoo!知恵袋にチベット在住の方が参加しています。
その方のチベットについての肌身に感じたリアルな考察が知恵ノートという形で投稿されていました。
が、この度の知恵ノート廃止という知恵袋運営の判断により、この貴重な投稿が見られなくなってしまうのは損失であると個人的に思い、ご本人の承諾を得た上で、勝手ながら私のブログに引用させていただくことにしました。
以下をお読みいただいた上で、特にチベット問題に関心のある方にご判断願えればと思います。
では、その第一弾です。
https://m.chiebukuro.yahoo.co.jp/note/n24924
>チベット問題と聞くと、皆さんはチベット人VS.中共といった構図や、曖昧ながらも人権問題を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
でもここでは現地チベット人が抱えるもっと実際的な問題を取り上げようと思いますので、中共との対立といった構図に興味がある方には面白みに欠けるかもしれません。
これから述べていくことの中には、もしかしたら中共にとってや亡命チベット人団体にとって、都合の悪い情報が含まれているかもしれません。でもそれは、私がこの場でどちらかに加担しようという意図のものではなく、事実を述べようと努めている為だとご了承下さい。
それから現地チベット人が抱える問題とは言っても、あくまでも第三者である私(完全な第三者でもないですが)から見た問題意識と、実際の現地チベット人たちの問題意識には当然ながら温度差がありますので、そのことも理解してお読み下さい。
チベットの問題 その1(戸籍について)
中国で戸籍問題と聞くと、皆さんの中には戸籍の無いブラックチルドレンを思い浮かべ、彼らは学校へ行けないし、碌な仕事にも就けないと思っている方が多いのではないでしょうか?
でもちょっと考えてみましょう。
日本でもいわゆる300日問題などで、戸籍を持たない子供達がいますが、我々は、彼らは戸籍を持たないから学校へは行けないと果たして考えるでしょうか?
では何故このようなことが、まことしやかに言われているのでしょう。
戸籍で最も重要な情報、それは名前と生年月日であることに、誰も異論はないものと思います。
実はチベットでは戸籍を持たない人が大勢いたのですが、数年前までに政府の活動によって、大抵の人が戸籍を持つようになりました。
でもこの時、多くの人の名前が変わってしまいました。何故このようなことになったのでしょう?
まずは担当者による聞き間違いです。チベット人の名前と一言で言っても、例えばラサの人から見れば、地方の人で聞き馴染みのない名前が無数に存在します。さらに方言によっては、同じチベット文字でも発音が違ったりしますので、名前を聞いても、何の事だかよく分からない名前なのは別に珍しいことではありません。そこで担当者は、担当者自身が聞き覚えのある名前を想像し、変換してしまうということが起こりました。
次に自分の意思で名前を変えた人たちです。上記した通り、名前によって、地方出身であることや文化背景が分かりますので、そのことで蔑まれる場合もあります。そこで、名前をいかにもラサ風に変える人たちが出ました。
次に生年月日です。
大抵のチベット人は日本人同様、自分の干支は知っていますので生まれた年は分かります。
でも大勢の人たちは誕生日を知りません。そこで戸籍を作る際、どうやって誕生日を決められたのか、それは好きな季節や数字を聞かれるというものでした。
このように大抵の人が明確の戸籍(ここまで読めば分かるとおり、明確なのと事実は別です)を持つ以前、仲良くなった旅行者から誕生日を聞かれて、数日後を答える女性達を見かけたものです。本当は彼女達は自分の誕生日を知らないのですが、何故数日後を答えるかについては説明はいらないものと思います。
さて最初に学校の問題を述べ、あえて途中で止めてしまいましたが、それについては次回のテーマを「文盲」として、述べてみようと思います。戸籍(戸口簿)に書かれた自分の名前が読めれば、名前が変わってしまう事体もずっと少なくなったのではないでしょうか。
その方のチベットについての肌身に感じたリアルな考察が知恵ノートという形で投稿されていました。
が、この度の知恵ノート廃止という知恵袋運営の判断により、この貴重な投稿が見られなくなってしまうのは損失であると個人的に思い、ご本人の承諾を得た上で、勝手ながら私のブログに引用させていただくことにしました。
以下をお読みいただいた上で、特にチベット問題に関心のある方にご判断願えればと思います。
では、その第一弾です。
https://m.chiebukuro.yahoo.co.jp/note/n24924
>チベット問題と聞くと、皆さんはチベット人VS.中共といった構図や、曖昧ながらも人権問題を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
でもここでは現地チベット人が抱えるもっと実際的な問題を取り上げようと思いますので、中共との対立といった構図に興味がある方には面白みに欠けるかもしれません。
これから述べていくことの中には、もしかしたら中共にとってや亡命チベット人団体にとって、都合の悪い情報が含まれているかもしれません。でもそれは、私がこの場でどちらかに加担しようという意図のものではなく、事実を述べようと努めている為だとご了承下さい。
それから現地チベット人が抱える問題とは言っても、あくまでも第三者である私(完全な第三者でもないですが)から見た問題意識と、実際の現地チベット人たちの問題意識には当然ながら温度差がありますので、そのことも理解してお読み下さい。
チベットの問題 その1(戸籍について)
中国で戸籍問題と聞くと、皆さんの中には戸籍の無いブラックチルドレンを思い浮かべ、彼らは学校へ行けないし、碌な仕事にも就けないと思っている方が多いのではないでしょうか?
でもちょっと考えてみましょう。
日本でもいわゆる300日問題などで、戸籍を持たない子供達がいますが、我々は、彼らは戸籍を持たないから学校へは行けないと果たして考えるでしょうか?
では何故このようなことが、まことしやかに言われているのでしょう。
戸籍で最も重要な情報、それは名前と生年月日であることに、誰も異論はないものと思います。
実はチベットでは戸籍を持たない人が大勢いたのですが、数年前までに政府の活動によって、大抵の人が戸籍を持つようになりました。
でもこの時、多くの人の名前が変わってしまいました。何故このようなことになったのでしょう?
まずは担当者による聞き間違いです。チベット人の名前と一言で言っても、例えばラサの人から見れば、地方の人で聞き馴染みのない名前が無数に存在します。さらに方言によっては、同じチベット文字でも発音が違ったりしますので、名前を聞いても、何の事だかよく分からない名前なのは別に珍しいことではありません。そこで担当者は、担当者自身が聞き覚えのある名前を想像し、変換してしまうということが起こりました。
次に自分の意思で名前を変えた人たちです。上記した通り、名前によって、地方出身であることや文化背景が分かりますので、そのことで蔑まれる場合もあります。そこで、名前をいかにもラサ風に変える人たちが出ました。
次に生年月日です。
大抵のチベット人は日本人同様、自分の干支は知っていますので生まれた年は分かります。
でも大勢の人たちは誕生日を知りません。そこで戸籍を作る際、どうやって誕生日を決められたのか、それは好きな季節や数字を聞かれるというものでした。
このように大抵の人が明確の戸籍(ここまで読めば分かるとおり、明確なのと事実は別です)を持つ以前、仲良くなった旅行者から誕生日を聞かれて、数日後を答える女性達を見かけたものです。本当は彼女達は自分の誕生日を知らないのですが、何故数日後を答えるかについては説明はいらないものと思います。
さて最初に学校の問題を述べ、あえて途中で止めてしまいましたが、それについては次回のテーマを「文盲」として、述べてみようと思います。戸籍(戸口簿)に書かれた自分の名前が読めれば、名前が変わってしまう事体もずっと少なくなったのではないでしょうか。