四季の書斎 世界は破滅に向かっている。

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シウラ・グランデ ジョー・シンプソン 奇跡の生還 サイモン・イェーツ

2010年06月20日 11時28分07秒 | 自然
このような恐怖の孤独に日本人は耐えられるだろうか?

あまり聞いたことのない山であるが、シウラ・グランデ峰西壁を氷壁クライミングで上る6344mの山はエベレストよりも遙かに険しそうである。前人未踏とともにその後誰も成し遂げていない。この映像を見ると野口健も栗城史多もびびりそうである。野口健は無酸素登山の経験はない。エベレストで無酸素は死ぬことと見つけたりといっているくらいである。

計画性は帰山に関しては無鉄砲であるともいえる。前人未踏であれば、計画は立てても必ず崩れる。だから計画はある程度は概算になってしまう。しかし、まったく予期せぬルートコースとなってしまい、思わぬ事故に巻き込まれてしまう。

急斜面降下の時、アイスピックの打ち所がまずく、跳ね返されてしまい、足を骨折するがその骨折箇所が完全に外れて段差になってしまう。

それにしても9mmのロープで牽引すると切れるのは覚悟しなければならない。
12mmはほしいのではないか。3mm太くなると重量が増える。そういった理由から安全を放棄するのも危険な話である。


上の方で支点確保している宙ぶらりんになった相棒を確保するのに、力尽きようとする、足場も不安定である。もはやこの儘では二人とも落下してしまう。危惧しながらも9mmのロープをナイフで切断する。

ジョーは、骨折した足の痛みをこらえながら宙ぶらりんになっていたが、ロープが切断されるとそのまま、直径9mのクレパスに落ちていく、運良く途中で体が引っかかって命拾いをする。

巨大なクレパスに落ちてしまってそこからの脱出を試みるが、登攀はあきらめ、坑の下へ下へと下降していく。抜け道がなければ一巻の終わりである。もしどこかに抜け道があればという当てずっぽだけで行動しなければならない。

あれは完全な未知数の世界、ひょっとしてあの世もそのように完全孤独であっても死なないとなると恐怖は消え失せるかもしれないが、絶望が見るものに伝わってくる。

骨折した足、恐ろしいクレパスの中、人間が生きるために、どれほどの意志を使うか?
そして遭難者がよく経験するというもう一人の人間が出てきて、励ますという話、この不思議な体験とはいったい何であろうか?


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5 読んでて足が痛くなる
5 遭難の疑似体験ができる本
5 壮絶の一言
4 恐るべき生への執着


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