「アナログだ!」
5月23日(土曜日)のKenji Nakaiさんのレコーディング、ミキシングワークショップで最後のミキシンング中、Nakaiさんがこう叫ばれました。
トラックダウンでPro Toolsが使われることはありませんでした。
「マイキングはサイエンス」から始まるNakaiさんの思想と方法論は豊富でした。
私はエンジニアどころか、卓を操作する人ではありませんし、マイクの機種・モデルナンバーとか全く知りませんでした。
(1)ダイナミック、(2)コンデンサー、(3)リボンと大きく3種類のマイクがある。
シンバルなどの“光りもの”や、ギターのアルペジオなどはコンデンサーマイクが向いている(アナログ時代から)。
スネアにはリボンマイクと相性が良く、縦に使ったほうがいい。
オーバーヘッドの高さ位置は、スネアからスティック2本半分とか、私に理解できることは専門職の方には到底及ばないレベルです。
それでも、「イコライザーを使うより、まず楽器(特にドラム)のチューニング」など、細かな技術的なことより基本的な思想で学ぶことは多かったです。
「音楽の三要素」はメロディ、リズム、ハーモニーですが、「音作りの三要素」は、
(1)Transient=ADSR(Attack,Decay,Sustain,Release)
(2)Spectrum、
(3)Reverberation。
(3)Reverberationには、Early、Short、Longがあって、Longは広がり感と奥行き感。
奥行き感があれば、再生ハードでの聴こえ方の差異は少なく、周波数帯が狭くても曲のイメージは変わりにくそうです。
ミキシングでは、「フェーダーを上げ下げさせるのに順番はない」。
例えば、まずヴォーカルとベース、ギターだけでグルーヴ感が出るミックスにする。
それからドラムを操作するとか。
おそらく、ダフトパンクはその方法じゃないか? とのことです。
「5点定位」とか概念は理解できますが、「レイヤーを足し込むことろが難しい」など、実際の経験が豊富でなければ体感できないこともありますけどね。
ここにアップした画像は、「SOUND VISUALIZATION」(音の視覚化)です。
これは、Nakaiさんの「師匠」のミック・グゾウスキーからのご直伝だそうです。
「絵の中で成立しないものは、音の中でも成立しない」
若手4ピースバンド「RETO」さんのミックスされた音を聴きながら、音の構成を私がメモったものを図にしてみました。
とてもベーシックで当たり前かもしれませんが、私にはこんな構図で聴こえました。
レコーディング前の、こういう設計が重要なんですね。
私流の解釈ですと、これも「デザイン志向の仕事術」だと思います。
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