紫苑の部屋      

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王羲之の蘭亭序、見ました

2008-09-07 22:44:32 | 展覧会&音楽会
「北京故宮 書の名宝展」
書を見に出掛けること、めったにないのですが、
招待券いただいたので、行ってみたのでした。
たまたま前日、NHKで紹介されていたのが影響しているのかどうか、
とにかく、書の愛好家がこんなにいるなんてびっくりしました。

王羲之の蘭亭序
中国史に出てくる、程度の知識しかありませんでしたが、
これがどれほどのものなのか、知って驚き、です。
書道の文字のみならず、
私たちが日常的に書く漢字も、
すべてこの蘭亭序から始まるとか、
ここにすべての書き文字がある、そうですよ。

ひとつひとつの文字は全部違っていて、
そこに収まるべき文字にこころを込めた、
曲水の宴で詠まれた詩、なのです。
ところどころ墨で消したり、上書きしてあったり、
つまり下書なのね。
王羲之自身が何度清書してもそれ以上の域を超えることができなかった、という伝承…。
うーん、なるほど、一見しておいてよかった!

しかし、故宮にある蘭亭序は写し、といっても千年前のもの、
本物は唐の太宗が墓に持って行ってしまった!
その代わり、工匠に精確に写し取らせたので、
本物を観賞するに等しいそうな、
でもってそれを継承した皇帝や所有した貴族たちはその証しにぺたぺた押印していった…。

それとは大分時代は下がりますが(宋代)、
黄庭堅という人の書、
これいいねー、と友人と言いながらみていたら、
お隣の方が、「書のルネサンス」といわれていると教えてくれました。
syo02.JPG

篆書の書もありました。
これが面白いのねー。
篆書は文字の大もと、って知られていること?
楷書→行書→草書、とくずし文字になっていった、と漠然と思っていました。
でも、篆書→楷書 篆書→行書 篆書→草書 なんですって!
そう知って見てみると、
篆書はまさに表意文字!
tensyo01.JPG
↑右から二行3つめ 曰くの曰 4つめ 心 3行1つめ 之 
解説と見比べて感心してしまいました!

2008/9/15まで 於:江戸東京博物館 
(本日HP見たら、10万人をこえたそうです)


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