二上山
万葉集は言霊の力が信じられていた時代。
大和の国が政治の中心となり、日本という国づくりがなされた時代、
政権を握ろうとする政争の激しい時代でもあった。
それは同時に、政争で葬られた若い皇子たちの悲劇が繰り返された時代でもあった。
彼らとそれを悼む人々は、歌を残して、その魂を悼んだ。
有馬皇子、大津皇子、そしてその姉の大伯皇女の歌は、千年生きてきました。
まさに言霊の力です。
無念の死をとげた魂を
荒魂(あらたま)
というそうです。
また、荒魂を鎮魂し、平和な魂にしてやることを
和魂(にぎたま)
といったそうです。
言霊が生きていた時代ならではの言の葉です。
大津皇子の屍は葛城の二上山に葬られて、
大来皇女
うつそみの人なる吾や 明日よりは二上山を我が兄(せ)と吾(あ)が見む
吉野の山から二上山臨みました。
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