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不思議な映画、でした。
先がどう展開するのか、予測できないままに、
映像をみているうちに、終わった、という感じなのですが、
後味が悪くない、清々しい。
よくわかんない!でも、この映画見てよかったなー、
って帰れるのです。
感性で見る映画とでもいうのでしょうか。
イランではもっともポピュラーな古代ペルシャの詩人、
その名がパーフェズ、
その詩は愛の詩、
コーランの暗唱試験に合格して与えられる称号が、現代のパーフェズ
パーフェズを称する主人公と、かれの元の名と同じシャムセディン、
ナバート(麻生久美子)へ瞬時に運命的愛を感じた男と
彼女の婿になる男、
鏡を磨く処女を村々にもとめてさすらう男と、
彼をたずねていくうちに自らもさすらい人となる男、は
いつしか、二重写しのようになる。
古代と現代、
一人の女性をめぐるふたりの男
それらは、混ざり合い、一体のものとなり、
普遍性を帯びてきます。
さまざまなものが意味をもたされる。
鏡は、コーランを暗唱する写経用具、
愛を獲得するため、あるいは愛を忘れるための約束の踏み絵。
映像のみが動く、
主人公たちはいつも歩いていく、来る、
右から左へ、こちらから向こうへ。
男は砂漠の中を歩く、
どこへ? なにをしに? すぐにはわからない、
そうか、約束のパン500人分、稼ごうとしている!
女は家の軒下を横切っていく、だれに会いに?
監禁されてしまった! そうか、男に会いに行こうとしたのね、
言葉はない。
画面に流れるのは、
コーランの言葉、
パーフェズの詩、
そのフレーズ、だけ意味のあることば、
ほかは長老たち、宗教者たちの虚しい声が響くばかり。
監督はいう、何も考えずに映像だけを見てください。
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イメージを大事にする監督が抜擢した日本の女優さんもすごいことだけど、
男優さんもほとんど素人だったまだ20代前半の青年、
↑パーフェズ役の俳優がとても神秘的でした。
あの砂漠とオアシスの台地、泥レンガの家、そこに立つ主人公は
キリストの姿を彷彿とさせました。
(2008/1/24 東京都写真美術館)
先がどう展開するのか、予測できないままに、
映像をみているうちに、終わった、という感じなのですが、
後味が悪くない、清々しい。
よくわかんない!でも、この映画見てよかったなー、
って帰れるのです。
感性で見る映画とでもいうのでしょうか。
イランではもっともポピュラーな古代ペルシャの詩人、
その名がパーフェズ、
その詩は愛の詩、
コーランの暗唱試験に合格して与えられる称号が、現代のパーフェズ
パーフェズを称する主人公と、かれの元の名と同じシャムセディン、
ナバート(麻生久美子)へ瞬時に運命的愛を感じた男と
彼女の婿になる男、
鏡を磨く処女を村々にもとめてさすらう男と、
彼をたずねていくうちに自らもさすらい人となる男、は
いつしか、二重写しのようになる。
古代と現代、
一人の女性をめぐるふたりの男
それらは、混ざり合い、一体のものとなり、
普遍性を帯びてきます。
さまざまなものが意味をもたされる。
鏡は、コーランを暗唱する写経用具、
愛を獲得するため、あるいは愛を忘れるための約束の踏み絵。
映像のみが動く、
主人公たちはいつも歩いていく、来る、
右から左へ、こちらから向こうへ。
男は砂漠の中を歩く、
どこへ? なにをしに? すぐにはわからない、
そうか、約束のパン500人分、稼ごうとしている!
女は家の軒下を横切っていく、だれに会いに?
監禁されてしまった! そうか、男に会いに行こうとしたのね、
言葉はない。
画面に流れるのは、
コーランの言葉、
パーフェズの詩、
そのフレーズ、だけ意味のあることば、
ほかは長老たち、宗教者たちの虚しい声が響くばかり。
監督はいう、何も考えずに映像だけを見てください。
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イメージを大事にする監督が抜擢した日本の女優さんもすごいことだけど、
男優さんもほとんど素人だったまだ20代前半の青年、
↑パーフェズ役の俳優がとても神秘的でした。
あの砂漠とオアシスの台地、泥レンガの家、そこに立つ主人公は
キリストの姿を彷彿とさせました。
(2008/1/24 東京都写真美術館)