2006年度からの診療報酬の引き下げが決まった。下げ幅は3.16%。これでも過去最大の下げ幅だというから恐れ入るが、新聞には、さっそく日本医師会の会長をはじめとして、医療側からの「医療の質が落ちる」「医療崩壊が起こる」という、脅しとも恨み節とも取れるコメントが踊る。しかし、ちょっと待ってくれ。下げ幅は3.16%というけれど、本体部分だけではたったの1.36%でしかないのだ。
もし、自動車会社で給料が1.5%下げられることになった時、その幹部が「もう、ウチで作る自動車の品質は保証できない。運転中に何が起こるか、まったくわからない」などと言ったら、どうだろう? 給料が1.5%下げられることになった建設会社の幹部が「これでは、当社の建物は、もう耐震強度は保障できないかもしれない」などと言ったとしたら?(笑) 多分、まわりから「ふざけるな」と言われるだろう。それを、(会員に対するリップ・サービスもあるのだろうが)まるで当然のように「医療の質が落ちる」「医療崩壊が起こる」などと言い放つ日医は、やっぱり何もわかっていない。
診療報酬は2年ごとの改定だが、日医の政治力をバックにバブル崩壊後も引き上げが続いてきた。例えば、不況真っ只中だった94年度にも3%近く引き上げられている。ちなみに、この3%とは全体の引き上げ率であって、本体部分の引き上げは実に5%近い。薬価はここしばらく引き下げが続いているために、全体の引き上げ率は抑えられてきたが、本体部分の引き下げがなったのは、02年度が過去初めてだった。私は小泉改革を必ずしも支持していないが、この診療報酬の本体部分の引き下げをやったということだけは、全面的に支持している。もちろん、今回の引き下げにも全面的に賛成である。
「国民の医療を受ける権利を制限するのか」という意見もあるが、医療費の伸びは既に危険域というレベルを超えている。ここで注意しなければならないのは、問題なのは単に医療費が巨額であるということではなく、その巨額の医療費が更に恐ろしい勢いで増加し続けている、ということなのである。だから、今議論しているのは、その巨額の医療費をいかに減らすかではなく、その「伸び」をいかに抑えるか、ということで、その医療費本体の削減は全く議論すらできていない。
医療側は「医療制度改革によって、国民が益々、医療機関にかかりづらくなる」と懸念しているが、もしかしたら、病院を受診しづらくなることで、むしろ国民は健康になるのでは、と私などは思ってしまう(笑)。いや、こういうところで、そんなことを書いちゃあマズイのかな?
とにかく、国が傾いて医療機関だけが栄える、などということがないようにしなければならない。そのために、お医者様には多少泣いてもらうのも仕方のないこと。まあ、今まで医療は「我が世の春」を謳歌してきたんだから、本当のところ、この程度の引き下げは何でもないでしょう?
もし、自動車会社で給料が1.5%下げられることになった時、その幹部が「もう、ウチで作る自動車の品質は保証できない。運転中に何が起こるか、まったくわからない」などと言ったら、どうだろう? 給料が1.5%下げられることになった建設会社の幹部が「これでは、当社の建物は、もう耐震強度は保障できないかもしれない」などと言ったとしたら?(笑) 多分、まわりから「ふざけるな」と言われるだろう。それを、(会員に対するリップ・サービスもあるのだろうが)まるで当然のように「医療の質が落ちる」「医療崩壊が起こる」などと言い放つ日医は、やっぱり何もわかっていない。
診療報酬は2年ごとの改定だが、日医の政治力をバックにバブル崩壊後も引き上げが続いてきた。例えば、不況真っ只中だった94年度にも3%近く引き上げられている。ちなみに、この3%とは全体の引き上げ率であって、本体部分の引き上げは実に5%近い。薬価はここしばらく引き下げが続いているために、全体の引き上げ率は抑えられてきたが、本体部分の引き下げがなったのは、02年度が過去初めてだった。私は小泉改革を必ずしも支持していないが、この診療報酬の本体部分の引き下げをやったということだけは、全面的に支持している。もちろん、今回の引き下げにも全面的に賛成である。
「国民の医療を受ける権利を制限するのか」という意見もあるが、医療費の伸びは既に危険域というレベルを超えている。ここで注意しなければならないのは、問題なのは単に医療費が巨額であるということではなく、その巨額の医療費が更に恐ろしい勢いで増加し続けている、ということなのである。だから、今議論しているのは、その巨額の医療費をいかに減らすかではなく、その「伸び」をいかに抑えるか、ということで、その医療費本体の削減は全く議論すらできていない。
医療側は「医療制度改革によって、国民が益々、医療機関にかかりづらくなる」と懸念しているが、もしかしたら、病院を受診しづらくなることで、むしろ国民は健康になるのでは、と私などは思ってしまう(笑)。いや、こういうところで、そんなことを書いちゃあマズイのかな?
とにかく、国が傾いて医療機関だけが栄える、などということがないようにしなければならない。そのために、お医者様には多少泣いてもらうのも仕方のないこと。まあ、今まで医療は「我が世の春」を謳歌してきたんだから、本当のところ、この程度の引き下げは何でもないでしょう?
黒字が出るように自分たちで決めてるんではないでしょうか?
強制的にカットされる部分で採算割れするような事態になるので 品質は保証できません
って言うのならその言い分でいいのではないでしょうか。
一部の病院で利益至上主義になっていますが
それ以外のまっとうな事している病院で
最良の物を使っていたら赤字になるのは値段設定としては間違っていませんか?
自分に使われるものが二流の基準のものでよいならいいんですけど・・・
ついでですが報酬基準カットした所で伸びは変わらないんじゃないですか?
システム上の問題では?
別段これを気に国民皆保険を廃止して昔のようになればすっきりするのかもしれませんね
しかし逆に、医療は国家統制下にあり、高い参入障壁が設けられていることで、他の業界のような、世界規模の競争とも他業種からの参入の脅威とも無縁の、極めてユル~イ世界でもあるわけですよ。
そんな甘~い、ユル~イ世界にいられることと、価格決定権が国家に握られていることとは、言わばセットのようなものなのであり、診療報酬引き下げをクダクダ言うのは、天に唾するようなものかと。
本当にそれに不満があるなら、「ウチは保険診療をやめて、自由診療一本でやります」と言えばいい(病院の保険診療は、別に義務ではないですよね)。それによって、かなりの患者は離れていくだろうけど、価格に見合うサービスを提供するなら、進んで来てくれる患者もいるはず。
そんなふうに動く病院が出てくると、医療を巡る風景も変わってくるのかな、と私は思うけど、どうやらガス抜きのように不満を言って終わりみたいですね。
うちは明らかに自由診療の方を優遇・区別するし構わないと言えば構わないんですけどねえ
保険はおいしいように使わせてもらっていますw
最後にしわ寄せが来て困るのは
保険のはじめからの主旨である
低所得者の保護ができなくなることなんでしょうねえ