深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

ルンルを受けてくる

2006-08-22 09:58:43 | 一治療家の視点

私が参加している、CBS(クリニカル・バイホログラフィック・システム)の勉強会で、ルンルという速読法のセミナーが行われた。ルンルの会は、日本サイ学会会長の関英男先生とともに加速学園を設立した、植原紘治(こうじ)先生が全国で主宰しているものだが、そのルンルは「速読法のセミナー」という私の常識を全く越えるものだった

速読と言えば、実は私、去年、フォトリーディング(面倒なので、以下フォトリー)のセミナーを受講してきた。フォトリーとは『あなたもいままでの10倍速く本が読める』(ポール・シーリィ著 フォレスト出版刊。面倒なので、以下『10倍本』)に詳しく説明されているが、「一文字一文字を『読む』のではなく、見開き2ページを1枚の画像のように取り込んで、潜在意識に送りこむ」読書法である。だからフォトリーを終えても、意識の上では、その本に何が書かれていたかはわからない(そのために、更に「アクティベーション(活性化)」というステップがある)。つまり、「意識の上で理解する」プロセスを大幅に省くことで高速に本を読むことができる、というのがフォトリーの売りなのであるが、それがために、フォトリーには毀誉褒貶が激しい(実際、amazonのブックレビューでも、『10倍本』は賛否の差が激しい)。

で、結論から言えば、フォトリーのセミナーを受けても、読むスピードは10倍にはならなかった(私の場合、普通の本で4~5倍程度)し、『10倍本』に書かれているようなシンクロニシティー(共時性)などの効果も実感できなかった──最近までは。我流でやっていた時を含めて2年以上たって、やっと自分の意識の波長?をフォトリーに合わせられるようになったのか、最近になって「これが『10倍本』で言われていた効果か」と感じられるような出来事が起こるようになってきたところである。

…と、フォトリーのことを延々と書いてしまったが、もちろん、それがここでの目的ではない。植原先生の速読法(先生は、サイバーリーディングと呼んでいる)である。サイバーリディングは、「目玉をいかに速く動かすか」といった旧態依然とした方法とも、フォトリーとも全く違う。フォトリーを含めた、いわゆる速読法が、本に書かれている文字情報をいかに高速に処理するか、というものであるのに対して、サイバーリディングは「本に書かれた文字から、ではなく、本そのものから情報を得る」方法らしい。

ルンルの時に、植原先生からそれについて話があったわけではないので、あくまでHPや以前からの会員であるS先生の話から私が自分なりに理解したことと、という前提で述べると…
1冊の本は、そこに著者の考え全てが書かれているわけではない。1冊の本の背後には、そこに書かれることのなかった著者の考えや思いがあり、本とは、その「語られない部分」を含めて、そこに存在している。サイバーリディングとは、それらを含めた「本」全体を読み取る(単なるテクニックとか技法といったものではない)方法、であるらしい。

と言っても、具体的なルンルは、ただみんなが床にゴロ寝して目を閉じ、1回に約1時間半、植原先生の言う言葉を聞くだけのもの。本も持たないし、前と後でどれだけ読むのが速くなったかを計ることもしない。途中で眠ってしまってもOK。植原先生の声を聞きながら、違うことを考えていてもOK。みんなで1秒に1ページのペースで、ひたすらページをめくる、フォトリーのセミナーも、端から見ていると結構怪しいものがあるが、ルンルの怪しさはそんなものの比ではない。多分、こんな機会でもなければ、決して参加することはなかっただろう。しかし、私は今、世の中が違って見えるような気分を味わっている。

ルンルは、それを受けた人、一人ひとりで感じ方が違い、同じ人でも毎回感じが変わると言われている(実際、その通り)。人によっては、ルンルの後で体調が悪くなり、這うようにして帰っていくのだという。だから、以下に述べるのは、あくまで私個人が感じたルンルである。

植原先生の言葉は、「呼気とともに体の緊張を吐き出す」ところから始まり、「普段読んでいるようなスピードで本を読んでいるところ」を頭の中で想像し、「それを2倍のスピードで読んでいるところ」「一度に1ページずつ」「一度に2ページずつ」「一度に4ページずつ」…「4拍で本の最初から最後までを読むところ」「2拍で…」「1拍で…」というふうに進んでいくのだが、その声を聞いていると、体のエネルギーの流れが感じられ始め、想像の中で読むスピードが速まるにつれて自分の意識が少しずつ広がって、それと同時に、感じられるエネルギーの層が変わっていくのがわかった。

この感覚は、私にとっては馴染みのあるものだった。私は練習を兼ねて自分で自分の体にクラニオセイクラル・バイオダイナミクス頭蓋仙骨治療の一形態)を行うのだが、そのバイオダイナミクスでは、人間の体には周期的なリズムを持った3層の律動(CRI、ミッド・タイド、ロング・タイド)があって、ある層から別の層へは施術者が意識する範囲を変えることで切り替える。頭蓋とか仙骨といった局所を意識するとCRIが見え、その人の全身を大きく包み込むように意識を広げるととミッド・タイドが見え、その意識を地平線に向けて広げていくとロング・タイドが見える。ちょうどそれと同様に、私はルンルの中で自分の意識の大きさが変わり、それに伴って感じるエネルギーの層が変わるのを感じていた。
つまり、バイオダイナミクスの施術者が体にホールドして行うことを、植原先生はその声と言葉で行っていたのである。

しかしそれだけではなく、ルンルが進むにつれて、自分の正中に沿ってエネルギーの流れがグワッと強まり、それとともに正中上に並ぶいくつかのポイントが丸い形を持って動き出すのを感じた。これは、自分でバイオダイナミクスをやっていても感じたことのなかったものだ。あれが「チャクラが開く」という感覚だったのだろうか

…と、これが計4回受けたルンルで、私がほぼ共通して感じたものだが、ほかにも額が思い切り左右に引っ張られるような感覚があったり、左目から左後頭部にかけて強烈な痛みを感じたりと、受けるたびに感じられるものは少しずつ違っていた。

しかし、前に述べたように、これはあくまで私個人がルンルの中で感じたことで、みんなが同じ感覚を受けるわけではない。K先生は初めてルンルを受けた時、体が何かにのしかかられたような感じがずっと続いていたそうで、ルンルが終わった後も、しばらく体を動かすことができなかった。また、気持ちよく寝ていて全く何も感じなかった、という人もいる。

で、サイバーリディングの方は、と言うと、(習得できたのかできなかったのか、できたとすればどの程度できたのか、そもそも「習得」できる/するようなものなのか)今もってよくわからない。速読には相変わらずフォトリーを使ってるし。ただ、自分のフォトリーが少し変わったような感じはある。それと同時に、(気のせいかもしれないが)世の中が少し違って感じられる。具体的に何がどうとは説明できないけれど。

ともあれ、非常に刺激的な体験をさせていただいた。また機会があれば受けたいと思う。興味のある方は、ルンルの会のHPを見ていただきたい(ただし、このHPは植原先生自身が作ったのではなく、会員の方が自主的に作ったものである)。


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5 コメント

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どひえ~です (ぷに☆ぷに)
2006-10-03 12:28:22
はじめて投稿します読んでて二回吹き出し(笑)

一回大きな「へ~…(驚)」でした。

私もフォトリーは本読んで二年越しで

やっと書いてる意味がわかり(アポ)

でもホントに習得できる人は一割と聞き

七田式の速聴本とラップの暗記で満足していました。



さっそくルンルン速聴除いてみま~す
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コメントありがとうございます。 (sokyudo)
2006-10-05 13:09:59
ブログ見ていただいて、ありがとうございます。



フォトリーは相変わらず、やったり、やらなかったり、です。ただ、たまにやると不思議に効果が感じられたり、シンクロニシティ的なことがあったりするので、下手の横好きみたいな感覚でぼちぼちやっていけばいいか、と思っています。
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あれ、もしかして… (ぷに☆ぷに)
2006-10-23 02:51:43
こんにちは。またまたお邪魔しちゃいました。



ルンル速読、すごいですね…。

更に、これを修得すれば、目の不自由な人でも

本を読めちゃうって事ですよね!

実際こういった情報に触れる機会もめちゃ少ないですよね、

目が不自由だと。



δ速読の体験談を読んだ所、数カ月前に受けたヒーリングと

反応がすごく似てるので驚きました。

リコネクシブ・ヒーリングと言います。

多分…重力とか磁気をいじられちゃう感覚なんですが…。

δ派とリコネクティブ周波数には何か関連があるのかも

しれませんぷにぷに

返信する
ルンルの速読とは? (sokyudo)
2006-10-29 15:10:49
ぷに☆ぷにさん、再びのコメント、ありがとうございます。



>これを修得すれば、目の不自由な人でも

本を読めちゃうって事ですよね!



おそらく、そうなんでしょうね。ルンルの速読とは、文字情報を処理するのとは全く違うものみたいですから。読む、というより感じる?──「本」というものを媒介にして、著者の頭の中に直接アクセスする手法なのでしょうか??



>速読の体験談を読んだ所、数カ月前に受けたヒーリングと

反応がすごく似てるので驚きました。



というのが、とても興味深かったです。
返信する
またありがとうございます。 (ぷに☆ぷに)
2006-11-04 04:31:22
先生こんばんは。何度もお邪魔してすみません!

リコネクティブ・ヒーリングとルンル速読と似てるのが、体験が一人一人バラバラな所と、やはりひっぱられたり、体の中の気圧変化?や頭痛などがあるところなんです。更に笑っちゃうのが、少なくない体験者がいるらしいのですが、「見えない存在」が来て足やら手やらひっぱって整体してくれるそうです(爆 )

私はまだ一回しか受けてないんですが、体の中心部の痛み直前までの圧力と軽い頭痛と関節のオナラ、あと部屋がキシむ程のラップ音などがありました。
ちなみに創始者(チャネラー?)はハリウッドの人気カイロプラクターさんだったそうです(!)
(わーい先生興味深いって言われちゃった(^^♪)
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