ついこの間まで日テレの深夜に『新世紀エヴァンゲリオン』一挙再放送をやっていて、それをビデオ録画したものを視ていた。『エヴァ』のテレビ・シリーズは、土壇場になって制作スタッフのマン・パワーの不足と話数の不足から物語を完結させることができなくなり、全26話の最後の2話は『エヴァ』の物語を進めることを放棄し、ひたすら主な登場人物、特に主人公の碇シンジの内面世界を描くという前代未聞の形で完結したのだが、それを数年ぶりに視て、いろいろ感じることがあった。
多分そのせいだろう。治療しながら患者のUさん、それに見学に来ていた魔法使いの弟子(自称)さんたちと話していたことが、気づいたらそうしたものの影響を色濃く反映するものとなっていた。そこで話していたこととは──
体の調子が悪いという人を治すのは、治療家ばかりとは限らない。例えばテレビでは霊能者やら陰陽師やらが出張ってくることで、それまでずっと不可解な病に苦しめられている人がみるみる回復する、といった番組が放送されていた(そう言えば、最近はそうしたスピリチュアル的な内容を放送することへのテレビ局の自主規制が強まっているらしく、あまり見なくなったが)。そして、彼らと治療家との違いは、治療家が不調の原因を体や心といった内的な問題に求めるのに対して、彼らはそれを霊障やら祟りやらという、いわば外側の問題に求めるということだ、という話が始まりだった。
そこで考えたのは、外側の問題といっても人はその外側を感覚や意識でとらえて、それを自分の内で認識しているわけだから、実は外側とは「自分の内側に映し出された外側」に過ぎない、ということだ。つまり人が「外側」を意識/認識する時、それは純粋な意味での「外側」ではなく、「内側の延長としての擬似的な外側」に過ぎないのである。
そう考えれば、外的な問題が心身といった内的な部分に異常を引き起こすことも十分納得できる。もちろん、その外的な問題を処理することで内的なレベルが変化することも。
だとすれば、内的な問題を処理することで外的なレベルもまた変えることができる、のではないだろうか。例えば、仮に霊障や祟りがあったとしても、心身を治療することでそれを消すことができる、といったように。いや、そんなことがなくても、心身を変えることで外的な世界もまた変わるのだ。例えば、体調が悪くて思うように仕事ができない人がいたとすると、その人は調子を取り戻すことで今より、よりよい仕事ができるようになるだろう。それは明らかに外の世界を変えていく。それ自体は一見すると小さいことかもしれない。しかし、複雑系でよく引き合いに出される「バタフライ効果」というものに従えば、ミクロなレベルの変化とマクロなレベルの変化とは等値なのである。
そう、治療家と陰陽師はベクトルの方向が正反対なだけで、やっていることは同じなのだ。
だが、そうだとすると気になることが1つある。
多分そのせいだろう。治療しながら患者のUさん、それに見学に来ていた魔法使いの弟子(自称)さんたちと話していたことが、気づいたらそうしたものの影響を色濃く反映するものとなっていた。そこで話していたこととは──
体の調子が悪いという人を治すのは、治療家ばかりとは限らない。例えばテレビでは霊能者やら陰陽師やらが出張ってくることで、それまでずっと不可解な病に苦しめられている人がみるみる回復する、といった番組が放送されていた(そう言えば、最近はそうしたスピリチュアル的な内容を放送することへのテレビ局の自主規制が強まっているらしく、あまり見なくなったが)。そして、彼らと治療家との違いは、治療家が不調の原因を体や心といった内的な問題に求めるのに対して、彼らはそれを霊障やら祟りやらという、いわば外側の問題に求めるということだ、という話が始まりだった。
そこで考えたのは、外側の問題といっても人はその外側を感覚や意識でとらえて、それを自分の内で認識しているわけだから、実は外側とは「自分の内側に映し出された外側」に過ぎない、ということだ。つまり人が「外側」を意識/認識する時、それは純粋な意味での「外側」ではなく、「内側の延長としての擬似的な外側」に過ぎないのである。
そう考えれば、外的な問題が心身といった内的な部分に異常を引き起こすことも十分納得できる。もちろん、その外的な問題を処理することで内的なレベルが変化することも。
だとすれば、内的な問題を処理することで外的なレベルもまた変えることができる、のではないだろうか。例えば、仮に霊障や祟りがあったとしても、心身を治療することでそれを消すことができる、といったように。いや、そんなことがなくても、心身を変えることで外的な世界もまた変わるのだ。例えば、体調が悪くて思うように仕事ができない人がいたとすると、その人は調子を取り戻すことで今より、よりよい仕事ができるようになるだろう。それは明らかに外の世界を変えていく。それ自体は一見すると小さいことかもしれない。しかし、複雑系でよく引き合いに出される「バタフライ効果」というものに従えば、ミクロなレベルの変化とマクロなレベルの変化とは等値なのである。
そう、治療家と陰陽師はベクトルの方向が正反対なだけで、やっていることは同じなのだ。
だが、そうだとすると気になることが1つある。
関口君、鬼を祓う役目を負った陰陽師はね、やがて権力から遠ざかると、その身に穢れを引き受けた代償としてね。
──鬼になったんだよ。
(アニメ版『魍魎の匣(はこ)』第10回『鬼の事』より)
※注意 リンク先のYouTubeの映像にはネタバレあり。
ところでカイロプラクターの一派で霊障の取り方を教えているところがありますね。(どことは言いませんが)
何を妙なことをしているのやら??と常々思っていましたが、これを読んでなるほど同じ物差しのプラスとマイナスならそれほどおかしなことをしているわけでもなかったのか、と妙に納得しました。
・・・まあ私は霊障を取るとかを売りにしたくはないですけどね。
そのカイロプラクターの団体というのを私は知りませんが、多分、全ては「自分は何者」で「相手が何を望んでいるか(あるいは、自分は相手が何を望んでいると思うか)」という、考え方の問題でしかないのでしょう。
さまざまな定義、解釈があり、その実相は茫漠として捉えがたい、というのは魍魎だけに言えることではなさそうですね。
見逃しました!
先生が観ると、エヴァンゲリオンも深いですね~!
またまた弟子?が
御世話になり、有難う御座いました。
二人とも、大喜びでメールが来ました。
御迷惑御掛け続けで、申し訳御座いません。
『エヴァ』は元々、テレビ東京で放送されたものですが、今回の一挙再放送は『新劇場版:破』の公開に合わせて日テレでやっていました。
>またまた弟子?が御世話になり、有難う御座いました。
いえいえ、こちらこそ、ご紹介いただきありがとうございます。nanahoshi先生には真っ先にお礼しなければならないところを、遅れて申し訳ありません。
喜んでいただいたとのことで、ホッとしています。