久しぶりに雑誌「ムー」を買った。あまりにしばらくぶりで、その前に買ったのがいつだったか、もう覚えていないほどだ。
その2024年2月号には毎年恒例の、霊能力者と占術家が新たな1年を語る「大予言2024」という記事が載っている。それが目当てで買ったわけではないが早速見てみると、「日本の自然災害」の項目で大地震の可能性が挙がっているのが目についた。
夏至以降は三碧の象意「振動」の作用により地震が頻発。過去における頻発地域は2024年も警戒が必要だ。(エミール・シェラザード)
立向盤の騰蛇(とうだ)は北にあり、庚(かのえ)と同居だ。東北と北海道で津波をともなう地震が発生するだろう。(小野十傳)
北海道で大地震が発生する可能性が高い。震源は津軽海峡の少し北あたりだろう。(小林世征)
災害を象徴する官鬼という用神(ようじん)に辰が乗っています。2024年は辰年なので、官鬼は非常に強くなります。辰に雨冠をつけると「震」になることから、強い地震に警戒すべき。時期としては4月と6月が危険です。(CHAZZ)
といった具合に。
この記事に名を連ねる霊能力者や占術家の全員が大地震を警告しているわけでもないし、細かい部分では1月の能登の大地震とは合致していない。そもそも2024年はまだ始まったばかりなので、上の予言・予見が能登の件(だけ)を指しているとは限らない。ただ、大地震の可能性を7人中4人が挙げている、というこの結果は非常に興味深い。2月号が発売された1/9はもちろん能登の大地震の発生後だが、予言/占いがなされたのは当然その前のはずなので。
とはいえ、仮に私がインチキ予言者やインチキ占い師をやるとしたら、地震と水害は必ず入れておくだろう。発生する時期や場所を「比較的暑い頃」とか「どちらかというと東の方」などと曖昧にしておけば、まず外れることはないからだ。とすると、じゃあ1年前の予言はどうだったんだろう?という疑問が湧き、図書館で「ムー」2023年2月号を借りてきた。すると面白いことに、「大予言2023」の「日本の自然災害」では「大予言2024」に比べて明らかに大地震の発生には否定的な見解が多く、むしろ台風や集中豪雨、温暖化による猛暑などに警戒せよと述べているのだ。「ムー」恐るべし!
「大予言2023」の他の項目についても見てみると、「日本の政治・経済」では
「孤立」と「変動」の暗示が強く出ているため、岸田政権にとっては苦渋の年となります。(CHAZZ)
また「社会情勢と事件・事故」では
ルッキズムやLGBTQ関連で、問題提起となる出来事があるようです。(高橋桐矢)
有名な(宗教界の)団体のカリスマが、じつは死亡していたという発表がなされるようにも思う。(小林世征)
といったことも述べられている。
「大予言2023」については、細かい部分、具体的な部分はほとんどが的外れだったものの、全体として大きなところは外していなかった、というか、いいところを突いていた。そういう意味で、この記事は細かいところまで丹念に精読するのではなく、斜め読みして共通して見える傾向を大掴みするのがいいのかもしれない。
2023年の例だけで判断するのは早計ではあるが、「ムー」の大予言は決して「オカルト雑誌の埋め草記事」とバカにしたものでもないと思う。
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