精神科デイケアでくつろいできた研修医名取です。
大学病院は大きな病院なので、院内の毎日どこかでイベントが開催されていてなかなか楽しいものです。
精神科デイケアというのは精神疾患から回復された患者さんが社会機能の回復を目的として訓練する施設です。
通常はコミュニケーションや軽作業などを通して一般社会に戻れるよう訓練しています。
今回は元患者さんが一日カフェを営業するイベントというので客として尋ねてみました。
いつもは入院中の陰性陽性症状バリバリだったり自殺未遂だったりかなり調子の悪い方々を診ているのですが、退院後の方々が想像以上にスムーズに接客業をこなしておりその回復ぶりに本当に驚きました。
そのカフェで元患者さん達から「365日の紙飛行機」の合唱が披露されました。
歌に引き込まれるような本当に不思議なひとときだったのですが、何気なく聞いていたらうっかり涙が出そうになりました。
私がそのような気持ちでいたら、精神科の先生方も口々に「涙がこぼれそうになった」とおっしゃっており、ああこの瞬間みんな同じ気持ちを抱いたんだなと感じました。
先生方は元患者さん達と長いおつきあいであるため特にそう感じたようです。
ずっと見てる夢は 私がもう一人いて
やりたいこと 好きなように
自由にできる夢
私が特に響いた部分です。
患者さんももしかしたらこのように思っているのかもしれません。