公立相馬総合病院の研修医のブログ

被災地医療を支える公立相馬総合病院
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研修を7ヶ月半終えて

2018年11月17日 | 日記
はいどうも。研修医1年目の中川です。
最近先輩にばかり投稿させてしまい反省至極でございます。
まぁ前回が7月で今11月ですね。うん。うん。ひどいものですね。
ちなみにこれだけ更新に期間が開いたのには理由があります。
今年の9月に私は先輩に倣ってPALSの講習会にてちゃんとプロバイダーの資格を取ってきました。
その際に資格習得の証明として普段はバッジが貰えるのでその写真を載っけてブログに投稿する予定だったのですが合格通知をいただいたもののバッジは送られてこなかったため写真がなく投稿見送り処分にしていました…言い訳はよろしくないですね、そろそろ本題に入っていきましょう。
11月16日をもって今年(今年度じゃないよ)の学生さんに向けた勧誘活動(レジナビなど)は全て終わりました。なので少しはこのブログを活用しつつ病院の一員として情報を発信していければなと思っております。
ちなみに私の研修医募集のパワーポイントは大半が福島の紹介です。
個人的にはもう相馬云々の前に福島がどこにあるかっていうことを知ってもらうことも目標の一つになっています。あとはやぶさ、こまちって新幹線がありますが大宮の次は仙台で福島県内には停車しないんですよね笑。
まぁそれは置いておいてせっかくなので今回は相馬、福島県の魅力PRをしていきたいと思います。
相馬に住んで7ヶ月くらい経ちましたが非常に住みよい街です。
都会にある程度の期間住んでた身としてはびっくりするくらい夜は静かだし、食材は何買っても外れないし(道の駅で地元の野菜とか海苔とか買って食べたりしてます。)、お酒は美味しいし、近くには山も海もある。
これ以上何を望みましょうかって感じです。
コンパクトシティの名の下基本的にお店は中心部に集約されていて私は普段車を使っていますが、自転車でも十二分に生活できる街じゃないかと感じます。
また個人的な趣味で恐縮ですが、山に登ることが私は結構好きなんです。本格的に山を登られる方々にはにわかレベルでしか登ってないんですが、登った範囲でせっかくなのでPRします。
福島は山だらけ、登る山には事を欠きません。
相馬から一番近いのはお隣新地町の鹿狼山でしょう。既に3回は登頂させていただきました。
相馬が一望できる景色の良い山で、山頂がかなり開けています。ほぼ1年中登れるのも魅力の1つだと思います。
他に私が福島で登ったのは霊山、吾妻山(高湯温泉→一切経山)、安達太良山(塩沢温泉→鉄山→安達太良山)です。どれも絶景ポイントがあり、各々に違った美しさがある魅力があります。
今吾妻山(一切経山)に登るルートで一番お手頃な浄土平からのルートは磐梯吾妻スカイラインの通行止のおかげで使えません。
登るにしても麓からで結構大変だと感じますのでゴールデンウィーク頃と早めに登っておいてよかったと感じています。
時期的に魔女の瞳も見てこれました!
同じルートから登った先輩クライマーの方の足跡を頼りに登頂したのはとてもありがたい思い出です。
福島の方のあたたかさを感じました。
まぁ思い出は小出しにした方がネタを失わないんで済むんですが今回は安達太良山(牛の背)からの写真でお別れとしましょう。
研修と自然を満喫できる相馬、福島県にぜひみなさんきて見てください!

NAVA

2018年11月04日 | 日記
研修医の鈴木です。11月に入り結構寒くなってきましたね。
再び福島医大で研修をしております。
10月30日夜に当直して明けの31日に福島に向かいました。ちょっと眠かったですが、安全運転で無事福島につきました。当直中に絞扼性イレウスで外科に置き土産してきました。きっと外科で手術して今頃はよくなってきているのではないかなと思います。

私の方は11月からまた新しいところ(NICU)で奮闘しております。朝早いのでそこが少し大変なところではあります。

先日、NICUで新しい人工呼吸器の説明会があったので聴いてきました。新しい人工呼吸器はNAVAという新しい呼吸器モードがあるそうです。人工呼吸は速やかにガス交換を改善して呼吸筋の疲労を軽減することを目的として行われる救命処置ですが、自発呼吸との同期と呼吸努力について考慮する必要があります。そのポイントとしては自発吸気と強制換気のタイミング、人工呼吸器による供給圧と患者の呼吸努力との関係、呼気相での肺虚脱を防止するための圧(PEEP)の設定が重要になります。現在、SIMV(同期式間欠的強制換気)やPSV(プレッシャーサポート)といった患者の自発呼吸に合わせて呼吸補助を行うことのできる人工呼吸モードが広く使われています。患者の自発呼吸を感知するシステムとしては呼吸回路内の圧力や流量の変化を感知して換気圧を調整しています。このモードの欠点は呼吸回路内の圧力や流量の変化を感知してから換気圧を調整しているため自発呼吸とのタイミングにずれが生じていることがあります。特に1歳未満の小児では強制換気のうち50%以上が同期しておらず、このことが人工呼吸からの離脱や人工呼吸中の睡眠障害や人工呼吸管理期間の延長との関連が指摘されています。
今回紹介されたNAVA(neurally adjusted ventilatory assist:神経調節補助換気)はこれまでの人工呼吸器を使用する際に問題となる非同期を改善するために開発された人工呼吸器モードで、患者自身の呼吸中枢から横隔膜へのシグナルである横隔膜電気的活動を感知して換気を調節するモードです。横隔膜電気的活動を感知するセンサーを搭載した胃管をを留置して電気信号をとらえ、それに応じて換気のタイミングを合わせたり、電気信号の程度に応じて換気圧を調整します。これにより患者の呼吸に同期しやすくなり、人工呼吸器による肺損傷を少なくして人工呼吸に伴う苦痛を軽減することが可能になります。

人工呼吸器も進歩してきていますね。少し勉強になりました。まだまだ学ぶべきことは多いですが、これからもがんばっていきます。