こんにちは、ひと足早いGW満喫中の研修医名取です。
先日、病院の医局で歓迎会をしていただきました。ほぼ全ての先生方に集まっていただき大変恐縮でありがたく思いました。その場の自己紹介で、なぜ当院を研修先として選んだのかということを話したのですが、その短い時間の中ではすべてを説明することはできなかったことと、それから全国の医学生にも当院のような田舎の小さな病院を研修先として選ぶ利点を指し示しておきたいという思いから、ここに少し書いておきたいと思います。
当院のホームページや、レジナビで貰う当院のパンフレットを見ると、「求む!被災地の希望の光」と書いてあります。私もレジナビで貰いました。私は震災時に横浜におり、未曾有の大災害の報道で病院が壮絶な状況におかれているのを目の当たりにしながらも、何もできなく本当に歯痒く悔しい気持ちになりました。そしてその気持ちを今後も忘れないようにしたいと、その時に堅く思いました。そして今パンフレットを手に当院の門を叩いたのでした。
ところで、そういった出会いではあるのですが、私は本来の目的である研修を疎かにしてまで被災地の病院を選びたいとも思ってはいません。私の研修病院に対する希望は、テクニカル面でもマインド面でも一人の医師として早々に仕上げてもらえる病院です。簡単に言うと、たとえ離島の一人診療所を任されることになっても、搬送か治療かを判断し適切な決断と処置を行えるようになることです。この「適切に」行うということは、研修の2年間という短い時間ではとても難しい。それでもあえてそのような目標に沿ってもらえるような病院を選びたい、そう思いました。
そのための具体的な条件として、研修医数が少なく、そのために多くの患者さんを任せてもらえること。そして、そもそも医師数も足りなく、研修医であっても即戦力として働いてもらわないと困るというような雰囲気が病院にあることでした。
言うまでもなく田舎の小さな病院にはそのような環境が自然と備わっている場合が多いのですが、それに加えて、公立相馬総合病院の場合は、何でも教えよう、やらせてみようという意気込みを病院見学で感じたということです。
物事はトレードオフの関係なので、当院のメリットはデメリットでもあります。あらゆることが得られるとは言いません。ブランド病院で得られる有名な先生との人脈や、大病院での大勢の研修医仲間、大学病院のような学術的で最先端の知見は当院では得られません。その代わりそういった病院では逆のトレードオフが働き、客観的に納得できるような実務能力は得にくいだろうということです。そういったものは勉強会で得られるものでもなく、少ないパイを分け合って得られるものでもないと思います。実際に多くの現場を経験して得られるものではないでしょうか。詳細は省きますが、これが、医学部に入る前にちょっと遠回りを経験し、そしてどちらの体験もしたうえでの実感です。
そして最後に、当院のことをちょっといいなと思った隠し味を披露したいと思います。この病院は被災後の医師不足に瀕して、研修医を集めようと、地元の先生やスタッフが何もわからない所から誰の助けも借りず独力で研修病院のプロジェクトを立ち上げて試行錯誤し活動してきたということです。外からの助けはありがたいし必要ですが、やはり被災地の地元の人自体が頑張っているということはとても大切なことで魅力的なことです。私がレジナビのブースで初めてお話を聞かせてもらったのは、循環器の先生と総務課の方でしたが、そのような熱意を感じることができた一期一会の運もあったなと思います。
今日書いたことは、願望がかなり入っており、そしてこれだけの環境面を整えて頂いているので、これが実現するかは自分自身の頑張りにかかっているわけです。今日のブログも終盤に差し掛かり、これだけの大風呂敷を広げたかと思うと、若干ひよって参りましたがちょっとだけ応援してもらえるとありがたいです。背水の陣を敷いたということで切磋琢磨しようと思います。
ここまでながながとブログを読んでいただきありがとうございました。
先日、病院の医局で歓迎会をしていただきました。ほぼ全ての先生方に集まっていただき大変恐縮でありがたく思いました。その場の自己紹介で、なぜ当院を研修先として選んだのかということを話したのですが、その短い時間の中ではすべてを説明することはできなかったことと、それから全国の医学生にも当院のような田舎の小さな病院を研修先として選ぶ利点を指し示しておきたいという思いから、ここに少し書いておきたいと思います。
当院のホームページや、レジナビで貰う当院のパンフレットを見ると、「求む!被災地の希望の光」と書いてあります。私もレジナビで貰いました。私は震災時に横浜におり、未曾有の大災害の報道で病院が壮絶な状況におかれているのを目の当たりにしながらも、何もできなく本当に歯痒く悔しい気持ちになりました。そしてその気持ちを今後も忘れないようにしたいと、その時に堅く思いました。そして今パンフレットを手に当院の門を叩いたのでした。
ところで、そういった出会いではあるのですが、私は本来の目的である研修を疎かにしてまで被災地の病院を選びたいとも思ってはいません。私の研修病院に対する希望は、テクニカル面でもマインド面でも一人の医師として早々に仕上げてもらえる病院です。簡単に言うと、たとえ離島の一人診療所を任されることになっても、搬送か治療かを判断し適切な決断と処置を行えるようになることです。この「適切に」行うということは、研修の2年間という短い時間ではとても難しい。それでもあえてそのような目標に沿ってもらえるような病院を選びたい、そう思いました。
そのための具体的な条件として、研修医数が少なく、そのために多くの患者さんを任せてもらえること。そして、そもそも医師数も足りなく、研修医であっても即戦力として働いてもらわないと困るというような雰囲気が病院にあることでした。
言うまでもなく田舎の小さな病院にはそのような環境が自然と備わっている場合が多いのですが、それに加えて、公立相馬総合病院の場合は、何でも教えよう、やらせてみようという意気込みを病院見学で感じたということです。
物事はトレードオフの関係なので、当院のメリットはデメリットでもあります。あらゆることが得られるとは言いません。ブランド病院で得られる有名な先生との人脈や、大病院での大勢の研修医仲間、大学病院のような学術的で最先端の知見は当院では得られません。その代わりそういった病院では逆のトレードオフが働き、客観的に納得できるような実務能力は得にくいだろうということです。そういったものは勉強会で得られるものでもなく、少ないパイを分け合って得られるものでもないと思います。実際に多くの現場を経験して得られるものではないでしょうか。詳細は省きますが、これが、医学部に入る前にちょっと遠回りを経験し、そしてどちらの体験もしたうえでの実感です。
そして最後に、当院のことをちょっといいなと思った隠し味を披露したいと思います。この病院は被災後の医師不足に瀕して、研修医を集めようと、地元の先生やスタッフが何もわからない所から誰の助けも借りず独力で研修病院のプロジェクトを立ち上げて試行錯誤し活動してきたということです。外からの助けはありがたいし必要ですが、やはり被災地の地元の人自体が頑張っているということはとても大切なことで魅力的なことです。私がレジナビのブースで初めてお話を聞かせてもらったのは、循環器の先生と総務課の方でしたが、そのような熱意を感じることができた一期一会の運もあったなと思います。
今日書いたことは、願望がかなり入っており、そしてこれだけの環境面を整えて頂いているので、これが実現するかは自分自身の頑張りにかかっているわけです。今日のブログも終盤に差し掛かり、これだけの大風呂敷を広げたかと思うと、若干ひよって参りましたがちょっとだけ応援してもらえるとありがたいです。背水の陣を敷いたということで切磋琢磨しようと思います。
ここまでながながとブログを読んでいただきありがとうございました。