僕が小学校5年生のとき、昭和37年寅年に御柱祭があった。
その時騎馬行列の中の草履とりをやった。
どういった経緯なのかはわからないが、小学5年生2人・小学6年生2人の中に
二軒下の家の同級生と参加することになった。
衣装はおふくろや祖母が中心になって、近所の人たちと縫ったようだ。
色付きでないのが残念だが、ブルー・イエロー・レッドと目立つ色彩だった。
自分で言うのもなんですが、結構可愛いでしょう?
近くの家のおじいさんたちに所作を教わりに行き、学校から帰ってから
休みの日もずっと練習をしていた記憶がある。
隣で傘を使った所作をしているおじさんたちとも合わせなくてはいけないので
それが大変だったことを覚えている。
草履をうまく置くことができるまで、時間がかかった。
もし来年御柱祭を見に行った時に、騎馬行列にあったらみてください。
そこそこ見ごたえのあるものだと思います。
これはちょうど我が家の前で披露しているところである。
各家の前でやるわけではなく、ご祝儀を出してこの踊りをやってくれと頼まれることもある。
とにかくひたすら歩いては踊り・踊っては歩くというのが、
二日間続くのであるから大変な重労働であった。
草鞋は予備で1足持っているのだが、一日で2足ともすり切れた。
誰でもできるわけではなく、ちょうどその年にその学年になっていないと選ばれないわけだから、
大変貴重な経験をしたと思っている。
東京に出ていく前にいい思い出となった、出来事である。