多忙の最中合い間をみて目を瞑り、空っぽの頭に飛び込んだ空想の物語は考えもしなかった。
世界同時経済破綻が起きたら、たくさんの人々は絶望に陥るのだろう。
生活に必要なお金のため、お金を稼ぐ会社のために
ビジネス街を通ってた毎日が止まる。
ライフラインを動かす技術者が生活するお金を稼げないライフラインだから
すべて止まる。
医療も福祉もサービス業もすべて止まる。
生産も電力が供給できないから止まる。
そうなるだろうと怖がっている。
確かに始めはそうだろう。
そうなっても、生き残る術を実践している人たちも居る。
ここから空想の物語は始まる。
★ ★ ★
すべて停止したオフィス街。
いつものようにスーツ姿で街に出る。
何もする事がないのに、将来の不安と前と同じ社会が戻る期待を胸に。。
スクランブル交差点の真ん中で、車も行きかう事のない道路の真ん中で
ふと足元に落ちている世界規模経済停止の新聞に目をやる。
彼は歩く事を辞め、うつむきながら涙を流す。
時折風に飛ばされて舞い上がる紙幣たち。
道端で、もしかしたらまたお金の価値が戻った時のために
舞い上がる紙幣をかき集める人。
紙切れになった紙幣を集め、たき火に火をつける人。
お金に翻弄された人生の悔しさのあまり、ビリビリに破り空へ投げ捨てる人。
いつしか彼の背中をやさしく撫でる手を感じる。
彼の傍らには、会社を辞めて自給自足を実践した知人の顔。
おだやかに微笑むその人は、昔自分が軽視し、嘲笑った相手だった。
でもその人は、やさしく声をかける。
「大丈夫だよ。君の家族の分まで生活できる食べ物ぐらいあるからさ。
もうそんな背広は捨てて、これを着て一緒に作ろうよ。」
土で茶色になったTシャツを差出し、もう一度背中を撫でる。
彼は自分の愚かさと、お金を得る為ではない
誰かのために働く人に救われた。
ある所では、老後のために貯め株で設けた数字が消えて
不安が募る主婦や老人。
子供は傍らで母親の不安を感じ泣き叫ぶ。
でも、その傍らにはお金では動かない誰かのために動く人がいる。
小鳥が紙幣をくわえ、巣作りを始めた。
★ ★ ★
それこそが日本人の誇れる神気ではないだろうか。
世界中で止まる電気や水や食料に不安、絶望するけれど
お金を燃やして稼働してるのではない。
自然や技術を動かす資金がライフラインを動かし
その資金をもらう生活者である人がライフラインを動かしている。
経済が破たんしてお金がストップしても
一人一人の技術者たち、気づいた人が
誰かのためや家族のために動かす行動をとれば
ライフラインは稼働する。
自然天変地異ではなく、世界経済破たんは人工的なモノの天変地異であるから
なにも恐れる必要はない。
目の前の恐怖に駆られると見失う。
世界中すべてがストップした後には
必ず動き出す。
本当に必要なモノが生まれ、再稼働する。
日本人て、世界のお手本になる民族性が備わってるからね。
放っておけないいいところだな。
や^~~、長い文章ですいません~。
あの時に浮かんだ物語の空想映像はなんか書きたかったから。(笑)
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