エゾ中村のブログ

「藤圭子」から「現代医学の功罪」まで、思いの丈を綴ります。 ・・・ From 北海道 ・・・

アナフェラキシー・ショック

2020-02-21 08:57:01 | “現代医学の功罪” 関連
2月20日、クルーズ船「ダイアモンド・プリンセス号」の乗客で、新型肺炎(COVID-19)に感染し重篤だった 87歳の男性と 84歳の女性が亡くなりました。 「高齢で体力がない方が犠牲になった」と 思います。 しかし 死亡診断では、男性は“新型肺炎” 女性が“肺炎”と、診断に違いがあるのが気になりました。 また、乗客の中に重症患者が多いとは言え、2名が同じ日に亡くなった事に違和感を覚えます。


 毒蛇は、日本中にいます。 特に マムシは、毎年 2,000人以上の被害者を出し、10人ほどの死亡者が報告されています。 マムシの毒は、奄美大島などに生息するハブより強いと言われています。 マムシに噛まれた場合、早急に病院で血清を打てば、死に至る事はない様です。 マムシと同じく被害が多いのは、スズメバチです。 腹部に毒針を持つ大型の蜂ですが、マムシに比べると毒の量は遥かに少ないのです。 なぜ 微量の毒で人が死ぬかと言うと、多くの場合は“抗原抗体反応”によるショック死です。 通称・“アナフェラキシー・ショック”  しかし、説明するのは簡単でありません。
 
1902年 フランスの生物学者「シャルル・リシェー」は、スズメバチに刺されたり血清(注射)で稀に死亡する原因を、ある実験で究明しています。 「海辺に生息するイソギンチャクの僅かな毒をに注射し、数時間おいて再び同量の毒を注射した時、犬は激しいショックを起こして死ぬケースがある」 と言うものです。 この実験は、生体の免疫情報にない異物(毒物)が突然侵入した場合、次に侵入するであろう異物に対し、極端な拒絶反応がある事を説明したものです。 アナフェラキシー・ショックは、毒物の量ではなく過剰な“抗原抗体反応”と示唆したのです。
 


 1913年「シャルル・リシェー」はノーベル賞を受賞しているので、アナフェラキシー・ショックについては、医学の常識だと思います。 しかし 日本において、アナフェラキシーに対する認識が曖昧です。 スズメバチに刺され、抗原抗体反応を起こした場合、僅か15分で死ぬ事があります。 患者を助ける為には、早急な治療が必要になります。 病院に運ぶ、時間の余裕などありません! アメリカでは アナフェラキシー・ショックに対する認識が高く、治療薬としてアドレナリン(注射)が緊急時に使われます。 特定の患者には、アドレナリンの自己注射が認められているのです。 日本には 柔軟な対応がないので、抗原抗体反応を起こした場合、助かる可能性は稀なのです!

「“アナフェラキシー・ショック”は、スズメバチに刺された場合だけではありません」 抗生物質全般に、“アナフェラキシー・ショック”を引き起こす事例があるのです。 例えば、ペニシリン・インスリン・アスピリン・インドメタシン・麻酔剤・血液製剤・ヨード系造影剤・・・ 抗生物質は、“難病・奇病の原因”だったり“ショック死を齎す”大きなリスクがあると警戒する冪です。

驚きました」 新型肺炎で重篤だった2名が、同じ日に亡くなったと言うのです。 「高齢なので仕方がない」 それが、本当の死亡原因なのでしょうか? 報道によると、肺炎治療に“HIV(エイズ)治療薬”を使った事実が伝えられています。 それは、“薬事法”に抵触する医療行為ではないでしょうか? 中国やタイで用途外の“HIV治療薬”を使って、効果があったと“噂程度” 聞いています。 しかし、医学的な検証のない 悪く言えば“人体実験”です。 生死をさ迷う患者に対し、本人や家族の同意があれば どんな“劇薬”も許されるのでしょうか? 医療は、一か八かの博打ではないのです! 患者の命を尊重するのであれば、アナフィラキシー・ショックの危険性を再検証し、慎重に対処する冪です。   

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