近年 相撲界は、外国人力士が増えています。 「高見山」から始まり、横綱「曙」「武蔵丸」「日馬富士」「鶴竜」「白鵬」が、相撲人気を支えています。 そんな外国人力士の中で、サモア出身の『南海龍』を 覚えているでしょうか? とても強い力士でしたが、1988年 大関目前で突然廃業したユニークな関取です!
◎ 横綱も夢でなかった『南海龍』の勇姿
『南海龍』は、昭和の終わり頃 活躍した力士です。 サモア独立国出身で、身長188センチメートル体重153キロ、筋肉質で“突き押し”が得意でした。 ライバル力士に「若花田」(若乃花)「貴花田」(貴乃花)がおりました。 番付は 前頭二枚目で、三役はおろか大関・横綱を狙える実力がある力士でした。 サモアの言葉が分かる兄弟子「小錦」も、『南海龍』の素質を称賛していました。 「奴は、横綱になれる」と!
ところが『南海龍』には、“酒癖が悪い”欠点があったのです。 日頃から、ビール100本は有名でしたが、給金や懸賞金が上がる度に 酒量は跳ね上がった様です。 行きつけのバー(飲み屋)で朝まで飲むのですから、酒量を計る事は出来ません。 ウイスキー2本・ワイン5本飲んだ後、ビールを200本平らげた“武勇伝”があるそうです。 単なる “酒豪”ではありません!
1988年 場所中に、大酒を飲んだ様です。 バーで暴れ“検察沙汰”になるも、温情でホテルに運び寝かせようとしたのが間違いでした。 ホテルで騒ぎ、再びバーに向かおうとしたのです。 止めに入ったボーイを殴り、又々警察の出動です。 ですが、警察官に怪力『南海龍』を拘束する術はありません。 止む無く、兄弟子の「小錦」を呼んで、部屋に連れ帰った様です。 まるで、動物園を脱走した“ライオン”です!
◎「小錦」280キロと「若花田」120キロの一戦
その日、高砂親方(元横綱「朝潮」)は『南海龍』に説教したそうです「お前、酒を取るか相撲を取るか」と! 『南海龍』の答えは「酒を取ります」でした。 正直と言うか馬鹿と言うか、潔い決断でした? そして、“サモア”に帰ったのです!
30年以上前の話です。 『南海龍』を覚えている方は、少ないと思います。 酒好きな私にとって、記憶に残る「サモアの怪人」でした。
『南海龍』は サモアに帰った後、再来日し格闘技(プロレス?)を目指すも、再び“大酒”が原因“クビ”、帰国し地元でタクシーの運転手をしていた筈ですが、現在の状況は分かりません。 年齢は、55歳だと思います。 元気に暮らしているか、“一ファン”として心配しています!
◎ 酒で失敗した横綱「朝青龍」および「日馬富士」
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