エゾ中村のブログ

「藤圭子」から「現代医学の功罪」まで、思いの丈を綴ります。 ・・・ From 北海道 ・・・

もう一つの水俣病

2020-02-27 08:57:36 | “現代医学の功罪” 関連
2月20日 第70回ベルリン国際映画祭で、ハリウッド映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」で有名になった「ジョニー・デップ」が、自らの主演作品「MINAMATA」(水俣病を題材にした映画)を、お披露目し称賛された様です。 水俣病の発症地である熊本県で取材した報道カメラマン「ユージン・スミス」役を演じ、公害の悲惨さを映像化した問題作です。 果たして、外国人が問題提起した「熊本水俣病」を 日本人は何人知っているいるのか? また、もう一つの「新潟水俣病」を 日本人は何人知っているのか?
 
◎ハリウッド映画スタート「ジョニー・デップ」


昭和28年 熊本県水俣湾沿岸で発生した水俣病は、戦後日本が齎した最悪の公害です。 原因は、プラスチック製造の触媒に使用したメチル水銀が、工場廃液に混ざったまま水俣湾に垂れ流された事でした。 猛毒のメチル水銀が、水俣湾全域を汚染したのです。 水俣病は、水俣湾に生息する魚介類を食べた住民(約一万人)や野良猫などに大きな被害が出ました。 頭痛・めまい・耳鳴り・不眠・・・ 摂取量によっては、精神系疾患で死亡する症例もあったのです。 昭和31年、国は管理責任を認め被害者(患者)を救済しましたが、同時に加害者である企業(チッソ)も守った事に、いささか疑念を抱きます。 何故かと言うと 曖昧な企業制裁は、後に同様の連鎖を伴うと言う現実です!
 
昭和39年 新潟県阿賀野川下流で、もう一つの水俣病・新潟水俣病が発生しました。 新潟県の場合は、熊本県の海洋汚染と原因物質は同じでも、被害の様相が違いました。 阿賀野川上流の工場から垂れ流されたメチル水銀を含む廃液が、下流の水田に流れ込み新潟米を汚染したのです。 状況を把握した国は、又々被害者も加害者も守る秘策に出たのです。 メチル水銀に汚染された水田を、使用禁止も土壌改良もしないまま、米作を続ける許可を与えたのです。 こんな奇策は、いつまでも通用する道理がありません。 農家から買い取った米は、大きな倉庫に保管しても 数年でパンクするのが当然です!
 
国は、タブーを侵しました。 保管出来なくなった大量の米(メチル水銀が含有する事故米)を、ある企業に無償で提供(横流し)したのです。 勿論、食用目的の委託ではありません。 人体には影響がないと判断し、工業用・建築用に流用したのです。 それが、問題です!
 
有害な化学物質は、いくら形を変えても有害なのです。 ある意味で、原発のゴミと同じです。 燃やしても埋めても、放射能の害は残るのです。(30万年ほど) 国から事故米をタダで提供された企業(S社)は、利益の為に商品として利用・活用します。 その多くは、建築用の新建材と接着剤です。 本来 米を、接着剤に用いても問題はありません。 しかし、汚染された米から作る酢酸は、アセトアルデヒドと反応し発酵現象を起こします。 商品となる酢酸ビニール樹脂(白ボンド)は、酢酸菌(バクテリア)を発生する。 住宅やビルで大量に使われた建材や接着剤は、そこに出入りする人々の呼吸器や脳を侵すのです。 そして、熊本水俣病を上回る健康被害を巻き起こしたのです!   
 
もう一つの水俣病とは、新潟水俣病でありシックハウス症候群の事です。 厚労省は、シックハウス症候群の原因物質を“ホルムアルデヒド”(HCHO)と“アセトアルデヒド”(CH₃CHO)を想定しています。 とんでもない(都合のいい)、詭弁です。 根本原因は、新潟水俣病の事故隠しに他なりません。 国は リコール隠し(隠蔽工作)により、熊本水俣病の何倍も多くの被害者を、日本中に拡散してしまったのです! 10年ほど前から、“シックハウス症候群”は起きていません。 理由は、事故米を使うのを止めたからです。 しかし、処分しきれなくなった米は、現在どうしているのか? そこまでは 分かりません。 映画スター「ジョニー・デップ」に詳しく調べて貰った方が、現実的だと思います! 

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