今回は大学の研究室の先生のお話です。
あだ名はスーさん(本人に向かって言ったことないけどww親しみを込めて皆はたまに影でそう呼んでました)
ちょうど私の世代の親世代といったところで、大学の先生としては中堅といった感じでしょうか
外見は、正直ぽっちゃりさんで、一応パワーリフティング部の顧問兼若かりしころは自身も選手(?)だったらしく力自慢
スポーツ部の顧問らしく、マッサージやストレッチ、指圧も得意な先生でした。
私も半月盤を損傷するケガを追った時はよくマッサージとかしてもらいました
ただ少々天邪鬼というか素直じゃないので、1、2年の学部生からはとことん嫌われていました
私のブログでも実はさりげなく何度か登場しているのですが、研究室に入って初めてスーさんの良さがわかるというか、とにかく研究室の室生たちだけはスーさんが誰よりも学生のことを思っている大学の先生としては珍しい熱心な先生だということをわかっていました
先生が授業から帰って来るたびに室生皆で、
「先生、また学生いじめてきたんじゃないですか~?ほんとに素直じゃないんだから」
といった言葉がでてくるような
そんなスーさんですが、
うちの研究室は“化学”とつくだけに、スーさんの専門も生化学の分野で、白衣がトレードマーク
ただし、スーさんに白衣を着てほしくない時期が年に数ヶ月ほどありました
その時期は“白衣の教授”→“白衣の恐授”へと変貌するのです
それは、
“夏 -Summer- ”
です
スーさんはぽっちゃりしていると言いましたが、ぽっちゃりさんは例外なく暑がりの汗っかきです
これが白衣を着ることとどー関係するのかというと、スーさんは夏場タンクトップの上に白衣か、上半身何も着ないで直に白衣を着るんですよ
それがど-恐怖(笑)か
想像してみてください
まず、
1、汗を吸った白衣が背中に張りついている
2、胸元からはだけた肌がいやらしい(笑)
3、体格にはそぐわない(?)ような可愛らしい乳首の突起が丸見えww
なので、院生を中心に
「先生お願いですから白衣を直に着ないでください暑くても授業中はワイシャツ着て下さい(ただでさえ嫌われてるのに)学生に余計嫌われます!」
ってよく注意されていました(笑)
だって、チチ・・目のやり場が
当然ですがけっして厭らしい意味ではもちろんないです(笑)
まぁお茶目な先生だったんですよww
こんなに素敵でお茶目な先生が学部の1・2年生から嫌われるもう1つの“恐授”の由来ですが、これは言葉通り基本的に授業に厳しいんです。
1クラス200人はいるクラスの授業なのに、まず始業チャイムが鳴ると、ドアの近くにいる学生に教室の鍵をかけさせます
そしてスーさんの有機化学系の授業は大抵必修科目
んじゃ、遅刻したら友達に頼んで代弁か代筆で出席ごまかせば?
って話ですけど、これがまたえらい仕掛けになってまして
私が学生だったのはもう10年以上前のことですが、
すでに出席はマークシートが導入されていて、授業中に配られるマークシートに自分の名前と授業名と学籍番号をマークして授業の
終わりに提出すればいいシステムでした。
しかし、
ここは学生と先生陣の狐と狸の化かしあいじゃないですけど、
学生は学生でこの出席確認用のマークシートをたくさん確保していたりして、
先生は先生で、代筆などの不正出席がないようにマークシートに毎回色違いのペンで色つけたり、マークシートの裏にキーワード書かせたりwそれはもう壮絶な戦闘でした
というわけで、この便利なマークシートをそのまま使う先生ってだいたい外部講師の先生だけで、マークシートは便利ですけど要するに学生にとっては最も不正しやすい代物ってことで。
我らがスーさんは、もちろんマークシートなんて使いません
授業開始と共に200番まで番号がふられたA3位の手書き用の出席簿を回し、
順番に自分の学籍番号のところに名前を書かせます。
そして授業の終わりに名前が書かれている人(授業に出席してると思われる学生)の名前を点呼します。これは途中退室してないかの確認。
これでもまだ代筆と代弁できちゃいますけど、一応不正に協力した学生も欠席扱いにされちゃうので、ばれないかドキドキです
更にスーさん、この1番最初の授業の出席簿をベースに毎回筆跡鑑定(?)とかやってたんですよ~。
どんだけ~~(笑)
出欠に必死すぎなんですけど
授業の最後の方になって、
「○山~、お前は筆跡鑑定の結果、4回代筆がばれてるからな!△田~、お前は2回ばれてるぞ!」
ってな感じで言われるのを聞いて、
1年の頃は、「まじかよ~」ってなりました。
だって200人以上もいる大学のクラスで、
確かに最初に筆跡鑑定やるからな!って言ってたけど、本気でやってるなんてwww
普通そこまでやるか~?!みたいなww
そんな驚愕の表情や浮き沈みしている学生の様子をにわかに楽しんでいるようなスーさん困ったものです( ̄~ ̄)ξ
←これがまた嫌われる原因w
数年後、スーさんの研究室に入って、筆跡鑑定の一部作業は、研究室の院生がやっていると知る
やっぱり本気で鑑定してましたwww
でも、後から思うと、化学の授業はこれぐらい厳しくしてもよかったのかもしれません。
特にうちの学科は文系のような理系のような妙な学科だったので、化学の授業のやる気のある生徒なんてほとんどいませんでしたし。
でないと実験危ないですから
実はかくいう私も有機化学はめっぽう苦手で、朝も苦手だったので何度か代筆を友人に頼もうとしましたが、スーさんの授業だけは丁重に断られました(笑)
というわけで、スーさんの授業は学部生にはずいぶん嫌われていたものの学生の出席率はとんでもなくいい奇妙な授業でしたw
こんなスーさんが、夏場タンクトップや直肌に白衣着て授業にくるんですからw
大学入って間もない学部生から煙たがられていてもしょうがないんですよね。
本当は熱血高校教師のような、熱い先生なんですけど。
夏場のスーさんの白衣姿は今思い出してもマジあり得なかった(笑)
そんなスーさんも2年ほど前に、59歳という若さで心筋梗塞でぽっくりいってしまいました。
意地っ張りなスーさんは、早朝から胸が痛かったのに病院が開くまで我慢して、
しかも一般外来の待合室で順番を待っている間に亡くなったそうです
なんだかスーさんらしいな、と思ってしまったり。
熱血で意地っ張りで天邪鬼でお茶目なスーさんのご冥福をお祈りして(^人^)
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