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かねてから見たかった奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡で発掘された「木製の仮面」を見に行ってきた。
桜井市立埋蔵文化財センターから9月26日に発表され、10月3日から同センターで展示されていた。
この仮面は、アカガシ亜属製の広鍬を転用して作られたもので、縦26cm、横21.5cm、厚さ6mmの大きさと説明書きされている。
ちょうど人間の顔を覆い隠すくらいの大きさだ。
神社などの祭祀で見かける仮面にどことなく似ている。
宅地造成されている場所の井戸から発掘されたもので、この仮面の40cm上には木製盾の破片や鎌の柄が見つかっている。これらは後から井戸に投げ込まれたものだろう。それとも誤って落としたのだろうか。
この仮面は、古代祭祀の具体像を知るもので、農耕儀礼や鬼追いのルーツという見方もある。
未使用の鍬(くわ)の刃を転用されており、柄を差し込む穴を口に、柄の支え部分を鼻にしていた。鼻の穴まで彫られているのだ。ちょっと面白い。
眉毛が線刻で描かれている。その周辺には赤色顔料が付着していたとか。紐を通す穴などがないため、手に持って使用したものと推定されるという。
この古代の木製仮面は、弥生時代末~古墳時代初頭、3世紀前半のもので、今まで最も古いとされてきた7世紀初めごろの神戸市・宅原(えいばら)遺跡のものよりも約400年さかのぼるという。
この仮面の他、市内の古墳などから発掘されたものは、ここ桜井市立埋蔵文化財センターで、12月2日まで公開されている。
この秋季特別展の展示物紹介のために発刊された「ヤマト王権はいかにして始まったか」などの冊子を買った。発掘時の様子や発掘物の詳細内容が纏められている。
地元には、至るところに古墳群や史跡がある。今日も、何処かで発掘調査が行われているはずだ。
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未使用の鍬(くわ)の刃を転用されていたのだ。
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仮面と一緒に発掘された釜の柄などが展示されていた。
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このセンターには、他の古墳から発掘された埴輪などが展示されている。
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三輪山を中心に、古墳群が点在している。
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発掘時の様子や発掘物の詳細内容が纏められている冊子。
木製のものがここまで残るとは材質、条件がよっぽど良かったのでしょうか、古代の仮面といわれると納得するような仮面ですネ
新聞にもデカデカと掲載されていましたよねぇ。
天理街道を通りつつ、見に行こうかと思ったのですが、ちょっともう時間が遅かったので、そのまま帰りました。
いつの時代にも対象を具象的でなく抽象的に見て創作する人がいたのですね。