役職付きが退職代行を使って退職した。社員の間で広まる速報は衝撃を伴いながらも、「やはりか」という思いを拭えないでいた。かくいう社畜JKのみなみもその一人である。
前々から危惧していた内容が現実になった形だ。しかもヒラではないのだ。
どのようなモチベーションでいれば働くことができるのだろうか。生まれながらのサイコパス集団と化した弊社は、人を人と思わない術に長けている。そしてそれは顧客だけでなく、身内に対してもまた同様であった。
「辞めたい。これはガチで辛すぎる」
諸々の地獄が終わった後の教室で、みなみはひとりごちた。
止まるも地獄、行先も地獄の平常である。こんな会社に誰がした。