連休初日、2月に急逝した予備校時代の先生の追悼展に行きました。
横浜にある美大受験専門の予備校。高校に行きながら、毎日通った言わば第二の高校。
私は元々デザインの仕事に関わりたくて美大を目指していたのですが、
その予備校の先生方は皆作家さん達だったせいか、ただ受験勉強というより、美術全般にどっぷりはまった、
というよりはめられて浸された、楽しくも厳し~い時間でした。
おかげ(?)で、メジャーなものに対して斜に構えたり、
万人受けする美しいものを素直に美しいと言えないような妙なプライドが出来上がり、
その後しばらく抜けずに苦労した気がします。。。
ま、先生方はそんなこと教えた覚えはないと仰るかもしれませんが!笑
実力が伴わないうちに知識を入れるとこういう事になるんでしょう、きっと!
追悼展で集まった、多くの教え子達。
同じ時間を共にした人達は、作家、デザイナー、フォトグラファー、etc・・と、
それぞれのプロフェッショナルとなり、誇りを持って歩んでいます。
私達の最初で最後?の美術どっぷり時間は大切なかけがえのない時間だったなぁ。。
と、改めて先生方に深く感謝しました。
さて、ここ最近の趣味の一つ、寝る前にピンタレストをみてスクラップすることなのですが、
そこで知った凄いアーティスト。Marina Abramović (マリーナ・アブラモヴィッチ)という方。
その世界じゃ恐らくとても有名な方なのでしょうが、予備校の頃から作家の知識に疎い私は記憶にございません。。
過激なものや、奇抜な物、女性が自分の体を使ったりする類いのパフォーマンスがどうも苦手なのですが、
もしかしたら本物を知らなかっただけなのかしら。。。? 物凄ーく興味を持ってしまいました。
最初に目にしたのがこれ。
Marina Abramović e Ulay - MoMA 2010
これで俄然知りたくなり、彼女の過去の作品をいろいろ探して見ました。
私が普段好きでは無いはずの衝撃が目白押し~。なのにすとんと自分の中に落ちてきました。
作品一つ一つの衝撃が、この人の表現の一貫性を作っているような。。。
うーん、凄い人だ。
このパフォーマンス、初め見た時は全てがコンセプト通りに進んでいるものと思っていました。
それでも十分心に残り衝撃が大きかった。でも、彼女にとって彼の登場は予期しないものだったこと、
その彼がどういう人物で、何を最後に会っていなかったか(*ここにちょっと書いてあるようです。)を知り、
また違う角度で見て、再度びっくりさせられました。
今は別れて活動されてるようですが、ここで登場するとは、彼は彼女の恐ろしいほどの理解者なのだな。。
しかし、アーティストの愛ってなんなのでしょう。
美しいけれど、どこまでもが作品になるところが怖い。。。とも感じたのでした。