花冠同人・多田有花の俳句ブログ

日々の俳句の備忘録

忘年会

2009年12月21日 | Weblog
厳寒の深く晴れにし空仰ぐ
昼食を寒波の街へ買いに出る
五、六人それほどがよき忘年会

澄む水を  花冠13号(2009年10月)

2009年12月20日 | Weblog
澄む水をたどりて山の懐へ
詩をひとつ賜る雲や秋うらら
青空は欅黄葉のうえにあり
秋の尾根天空の中を歩みけり
山峡に開けて蕎麦の花ざかり
美作の棚田吹きゆく秋の風
山なみの果てなし秋空はさらに

霜の声

2009年12月19日 | Weblog
闇の底そくそくと来る霜の声
霜柱さっくり踏みぬ境内に
落葉掻きかくほど落葉の二三枚

初氷

2009年12月18日 | Weblog
散り尽くす真冬の森を歩きけり
寒風の山路をゆくも心地よし
山上の池がたたえし初氷

寒風

2009年12月17日 | Weblog
頂に着けば光りし冬の海
寒風や番い猪走り去る
冬の陽を浴びてコゲラの木を突付く

葉牡丹

2009年12月16日 | Weblog
道端に葉牡丹並び植えられて
猪よおまえも枯葉踏むころか
冬陽さんさん地にくつろぎし葉の上に

冬菜畑

2009年12月13日 | Weblog
冬の雲低く覆いし車両基地
桂川ほとりに冬菜畑並べ
ジャケットにくるまれ電車待つ赤子