新・打打鼓紀行

和太鼓奏者/市川真司の太鼓道、日々の出来事や自身が主宰する千葉県を中心に活動している和太鼓チーム「すめらぎ」の事など…

被災地へ~すめらぎメンバー2人の貴重な体験

2011年08月11日 23時25分34秒 | SPIRIT
ブログへのUPがだいぶ遅れましたが、すめらぎメンバーのハーフの姉妹、
日暮かほるちゃんと日暮ぴぴちゃんが先月、7月中旬に宮城県は石巻へ
ボランティアに行き、その時に感じたことをレポートにしてくれました。

彼女達が今できうる最大で最高の復興へのお手伝いであり、和太鼓の
プレーヤーとしても貴重な経験になったと思います。


高校生と中学生の2人が実際に目の当たりにした「被災地」です。
まったくの無編集で原文のままUPさせて頂きます。










私と妹は被災地である、宮城県の石巻というところに3日間行って来ました。

教会が企画した御盆祭りのお手伝いと、その御盆祭りで太鼓を叩くためにです。

石巻の人々は、住宅の一階が津波で壊されたので、ほとんどの人が二階に住んでいました。

お風呂は薪風呂だったり、トイレもまだ流すことが難しかったりしますが、電気と水道が復興していたので、不便と感じることはあまりあまりませんでした。

印象に残ったのは、海に近くなるにつれて強くなる、魚とゴミの匂いです。

石巻よりひどい状態である、隣町の女川というところでは、家や道路の面影もなく、3つ4つの大きなコンクリートの建物しか残っていませんでした。

数ヶ月経った今では、沢山の一般の人々が被災地を見に来ていて、写真をとったり、ビデオを撮ったりしていて、やはりそれだけ日本にとって

大きな出来事だったんだなぁ、と思いました。


初日は石巻の住宅街で夜を過ごしたのですが、かすかな波の音以外、何も聞こえず、とても静かな夜でした。

宮城も千葉と同じ様に、湿気があって暑いですが、海からの風がふいているので、とても過ごしやすかったです。

被災地の人々は朝が早く、4時位から話し声や、他のボランティアの人々が物資を並べる音などが聞こえてきました。

午前中はお祭りのために、ほとんどの時間太鼓の練習をしていたのですが、太鼓の音がどんどん人を呼び、年配の方から、

子供まで、色々な人達が話に来たり、太鼓を叩いたりしました。みんな明るい方ばかりで、とても楽しい時間を過ごしました。

若い人でも、宮城なまりの強い人々がいて、コミュニケーションが難しいときもありましたが、いい勉強になりました。

千葉の館山からボランティアとして来ていた、アフリカ系の太鼓のチームの方々にも出会い、親しくお話をすることが出来ました。

お昼の30分程の演奏にも招かれ、コラボをしたりなど、太鼓や音楽のことでも、いい学びが出来ました。

午後はお祭りの準備で、やぐらを建てたり、食べ物を準備したりし、5時から曲を流して、盆太鼓を叩きはじめました。

途中で2回ほど、妹と二人でパフォーマンスとして、すめらぎの曲を4曲ずつ演奏しました。

二人での演奏は始めてだったので、人々を楽しませることが出来るように、曲を短縮したり、普段と違う太鼓を使ったり、

ソロを入れたり、工夫をしました。

私と妹もとてもエンジョイして演奏出来、お客さんも手拍子をいれてくれたり、踊ってくれたりして、結果、

とても良い演奏が出来たと思っています。


一つ緊張したことは、スピーチです。一曲終わるごとにマイクを渡され、一生懸命、先生や高山なおちゃんを思い出しながら話しました。

すめらぎの曲を演奏することを許可してくださった、市川先生に本当に感謝です。

お祭りには50人~80人位来たと思います。演奏後にみんなが「ありがとう!」と声をかけてくれたり、教会の仲間からの「良かったよ!」と

声をかけられて、この様な経験が出来たことに感謝の気持ちでいっぱいです。

副町長さんは獅子舞の絵を描いて贈ってくださり、とても嬉しかったです。

お祭りの片付けは夜の10時位までかかりましたが、大学のサークルからボランティアに来た人達や、アメリカからボランティアに来た人達など、

沢山の方と交わることが出来て、とても濃い時間が過ごせました。

この日、夜を過ごした場所は石巻から一時間程離れているところで、目の前に海が見える、がけの上の別荘です。星と月がとてもよく見えて、

海の音も聞こえて、くじらなども見ることが出来ました。朝日を見るために早起きしたので、3時間ほどしか眠れなかったのですが、

友達と散歩などをしてリフレッシュし、とても素敵な場所で過ごすことが出来たと思っています。

被災地の方々が海から離れたくない気持ちも、理解することが出来ました。

3日間の間に沢山の出会いと経験をして、沢山のことを学ぶことが出来たことに、感動です。また機会があれば行きたいと思っています。



いつも支えてくれているお父さん、お母さん、そして今回、快く曲を使わせて下さった先生の意思にも感謝です。




かほる