天晴れ(あっぱれ)な空☆

和風を好む私の徒然に日々想うことを綴る日記。いとおかし。

黒澤明監督『蜘蛛巣城』

2008年05月13日 | 黒澤明監督作品

5月なのに、寒いなぁ。

少し前はやたら暑かったのに。
きっと地球が疲れているのだろう。



そんな時は原点回帰。

モノクロ映像の美しさを堪能しよう。

えっ!戦国時代にカメラあったの?
おおげさでなく、そんな錯覚をおぼえる作品。
黒澤明監督『蜘蛛巣城』。



内容は:
シェイクスピア原作「マクベス」の舞台を戦国時代の日本に移した、
黒澤明監督による時代劇。蜘蛛巣城の城主・国春に仕える猛将・鷲津武時は、
謎の老婆からやがて武時が蜘蛛巣城の城主になれるという予言を聞き…。

という具合。
シェイクスピア原作と聞くと難しそうに感じるけども
気にすることはありませんねぇ。

私は黒澤明監督作品にはまるまでは、
モノクロ映画は苦手だった。

しかし美しいのですよ。
カメラマンの手腕も素晴らしい。

冒頭のシーンからはやくもタイムスリップ。
荘厳な雰囲気で「見よ、妄執の城の跡・・・」
と始まるともう鳥肌もの。

霧が晴れると、でかい砦が、どん、と出現!
いやぁ、すごい、すごい。

最後まで見所の嵐!
稲妻の中を三船さんが馬で疾走する場面。
稲妻の音と光が凄まじい!
とても約50年前の映像とは思えない。

もののけが糸車をまわしながら、唄う場面。

能のメイクに立ち振る舞い。

実際に無数の矢が三船さんに射られる場面。
そして首を射抜く場面!の物凄いこと!

特殊撮影ながら、特典映像のたねあかしを観ても
その巧さに驚く。
だって50年前だよ、どうやって・・・

見所満載の2時間強!

■モノクロの黒澤明監督作品を楽しむコツ

①DVDで観る

②字幕をつける。難しいけど味わいのある日本語、
最近では使わない表現が堪能できます。

③音声をステレオにする。モノクロ後期の作品は
ステレオの設定ができる。

④素直に楽しむ。これは黒澤明監督が常に強調していたこと。
(特典映像のインタビューで観ました。)

さて久しぶりに今夜観るかな。


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