エステティシャンの皆様へ

連載シナリオ『ハートに火をつけて』

６９　駐車場(翌朝)
　　朝日に照らされ、キラキラと輝く
　　カラーボトル達。
　　仁美、前回と同じ順番で同じボトルを
　　テーブルの上に置き、慶次の前に座る。
慶次「今回も同じね」
慶次「ええ」
　　武彦と慶子、慶次の後に立ち見ている。
　　仁美、セラピスベイのボトルを取り、
仁美「テーマはコレだったわね」
　　仁美、慶次にボトルを手渡し、
仁美「見てみて」
　　慶次、仁美の顔の前でボトルを振る。
　　ボトル、濁ってから、段々光って行き、
　　向こう側に、仁美の笑顔が見える。
　　慶子、武彦の腕に抱きつき、
慶子「見た見た！」
武彦「おう、見えた見えた！」
慶子「不思議・・・」
　　武彦と慶子、摩訶不思議という表情。
武彦「慶次は今のがいつも見えるのか？」
　　慶次、平然とした表情で、
慶次「たまにな」
　　仁美、憑き物が取れた様な穏やかな表情。
仁美「光のパワーだったわよね」
慶次「ええ、そうです」
仁美「貴方達に、パワーもらったみたい、
　ありがとう」
　　仁美、立ち上がり
仁美「私もう行くわ」
　　　×　　×　　×
　　仁美、車に乗り込み、窓を開ける。
　　慶子、レーシングスーツでバイクに跨っ
　　ている。
仁美「それじゃ、さよなら」
武彦「そんじゃ、元気で」
　　仁美、慶次を見る。
　　慶次、名残り惜しそうな表情で
慶次「さよなら」
　　仁美、頷いて、手を振り、車を発進させる。　
慶子「私も行くね、今度会うのは東京かな？」
　　慶子、バイクのエンジンを掛ける。
慶次「慶子ちゃん、頑張って良い医者に目指せよ」
慶子「うん、頑張る、それじゃ」
　　武彦、頷く。
　　慶子、ヘルメットのシールドを下ろし。
　　走り去る。
　　　　　×　　×　　×
　　仁美のクルマの車内
　　バックミラーに慶子のバイクが迫ってくる。
　　仁美、窓を開ける。
仁美「慶子ちゃん、元気でね、さよなら」
　　慶子、仁美のクルマの近くで一瞬減速
　　してから、片手を振り、加速しながら
　　猛スピードで走り去る。