小さなUターンの回り方は、オフセットパイロンの回り方と少し違ってきます。大回りできないので、最小回転半径に近いところを狙う必要があります。また、旋回が深い、つまり120度とか90度のオフセットと違って、180度もしくは次のパイロンに対して220度くらいまで回り切るまで粘る必要があるのです。
また、それを回り終わった後がどのようになっているかによっても、作戦が変わってきます。回り終わった後に広大な空間があって、多少大回りしても関係ないのか、次の目標があって、そこの方が難しいので、1本目のパイロンで余裕を作る必要があるのか、そういうことによっても回り方を変える必要があります。
一番素直な小さいUターンの回り方は、特にコーナーの後半でリアブレーキを意識的に使い、回転半径を小さくしていくことによって、パイロンの裏側の近いところにピタリとバイクを持ち込む方法です。これが上図の①②のUターンセットの特に最初のパイロンの回り方です。下図に示す、(A)の旋回方法です。
旋回中にリアブレーキを使うとどんどん車速は落ちていきます。そのままにしておくとバイクはどんどん倒れていくことになります。バイクが倒れるとそれに合わせて(バイクの特性として自動的に)ハンドルが切れていきますが、それ以上に意識してハンドルを切り増してあげると、それはバイクを立てる力になります。
このような小さいUターンを回る時には、オフセットパイロンと違って特に旋回の後半でハンドルが切れるように意識して操作をする必要があります。ライダーが上体を前傾させて、ネイキッドのハンドルを意識的に切っていく操作をすると、そのような回り方ができます。ハンドルを切ることによってバイクは立つが旋回半径はもっと小さくなるということが同時に起こり、そうして小さく回りこむことが可能になるのです。
このようなラインをタイプAのラインとします。
このラインは、基本的なラインで、小さく回ろうとして、回り終わった時にパイロンのすぐ脇にバイクを付けているということから、もっとも応用が利く方法だと考えられます。
次に、同じ図の下段のラインです。これはタイプBということになります。タイプAと同じようにパイロンに対してアプローチするのですが、ハンドルを切り増すのではなく、同じタイミングで、アクセルを小さく開け始めるのです。当然、旋回半径が広がる方向に働き、ラインは膨らみます。しかし、旋回後の、その瞬間の車速は高くなっているわけです。その車速を活かして、次の操作につなげましょう、というのがこの回り方のポイントです。
さらに、もう一つの小さい回り方があります。下図の下段の(C)のラインです。
これは、コーナリングの前半が違います。パイロンへのアプローチで、パイロンにもっと近いところから旋回に入り、バイクを立てて、ハンドルの切れ角で小さく回ろうとするラインです。このラインは、前半で車体を寝かせて旋回円を作り、パイロンを狙っていくのではなく、パイロンにうんと近いところを狙って、そこで車速をしっかりと落として、後輪が進む前に前輪を回し切ってしまうという考え方になります。当然、車両の速度は落ちているのですが、車体が傾いていない分、パイロンに近い位置で回ることができるのです。
スピードが遅いので、ロスを避けるために、旋回の頂点(APEX)で、パイロンを回るような位置関係をとります。アプローチが苦しいときに、その苦しさをそのコーナーで断ち切ってリセットするのに役立ちます。旋回時の速度は遅いのですが、それを「次につなげる」のです。このターンも最後はハンドルを切ってバイクを立てて、次の加速に繋げるイメージになります。
これらの三つのコーナリングは、オフセットパイロンの回り方の三つのパターンにほぼ対応するものだと思います。
しかし、角度が浅いオフセットパイロンスラロームに比べると、もっと技術的には難しい要素が入っています。それはバンク角の操作であったり、ハンドルの切り方であったり、さらに最も難しいアクセルの微妙な操作であったりします。
上級を目指す方達は、単純にUターンを小さく回れたということだけでなく、そこからつながる連続コーナーをどのように回るかということを考えると、多くの挑戦課題があがってくると思います。
次に、このような旋回のパターンの種類があることをふまえて、このようなコーナーが連続し、複合するコースをどのように走るかという課題に続けていきたいと思います。
また、それを回り終わった後がどのようになっているかによっても、作戦が変わってきます。回り終わった後に広大な空間があって、多少大回りしても関係ないのか、次の目標があって、そこの方が難しいので、1本目のパイロンで余裕を作る必要があるのか、そういうことによっても回り方を変える必要があります。
一番素直な小さいUターンの回り方は、特にコーナーの後半でリアブレーキを意識的に使い、回転半径を小さくしていくことによって、パイロンの裏側の近いところにピタリとバイクを持ち込む方法です。これが上図の①②のUターンセットの特に最初のパイロンの回り方です。下図に示す、(A)の旋回方法です。
旋回中にリアブレーキを使うとどんどん車速は落ちていきます。そのままにしておくとバイクはどんどん倒れていくことになります。バイクが倒れるとそれに合わせて(バイクの特性として自動的に)ハンドルが切れていきますが、それ以上に意識してハンドルを切り増してあげると、それはバイクを立てる力になります。
このような小さいUターンを回る時には、オフセットパイロンと違って特に旋回の後半でハンドルが切れるように意識して操作をする必要があります。ライダーが上体を前傾させて、ネイキッドのハンドルを意識的に切っていく操作をすると、そのような回り方ができます。ハンドルを切ることによってバイクは立つが旋回半径はもっと小さくなるということが同時に起こり、そうして小さく回りこむことが可能になるのです。
このようなラインをタイプAのラインとします。
このラインは、基本的なラインで、小さく回ろうとして、回り終わった時にパイロンのすぐ脇にバイクを付けているということから、もっとも応用が利く方法だと考えられます。
次に、同じ図の下段のラインです。これはタイプBということになります。タイプAと同じようにパイロンに対してアプローチするのですが、ハンドルを切り増すのではなく、同じタイミングで、アクセルを小さく開け始めるのです。当然、旋回半径が広がる方向に働き、ラインは膨らみます。しかし、旋回後の、その瞬間の車速は高くなっているわけです。その車速を活かして、次の操作につなげましょう、というのがこの回り方のポイントです。
さらに、もう一つの小さい回り方があります。下図の下段の(C)のラインです。
これは、コーナリングの前半が違います。パイロンへのアプローチで、パイロンにもっと近いところから旋回に入り、バイクを立てて、ハンドルの切れ角で小さく回ろうとするラインです。このラインは、前半で車体を寝かせて旋回円を作り、パイロンを狙っていくのではなく、パイロンにうんと近いところを狙って、そこで車速をしっかりと落として、後輪が進む前に前輪を回し切ってしまうという考え方になります。当然、車両の速度は落ちているのですが、車体が傾いていない分、パイロンに近い位置で回ることができるのです。
スピードが遅いので、ロスを避けるために、旋回の頂点(APEX)で、パイロンを回るような位置関係をとります。アプローチが苦しいときに、その苦しさをそのコーナーで断ち切ってリセットするのに役立ちます。旋回時の速度は遅いのですが、それを「次につなげる」のです。このターンも最後はハンドルを切ってバイクを立てて、次の加速に繋げるイメージになります。
これらの三つのコーナリングは、オフセットパイロンの回り方の三つのパターンにほぼ対応するものだと思います。
しかし、角度が浅いオフセットパイロンスラロームに比べると、もっと技術的には難しい要素が入っています。それはバンク角の操作であったり、ハンドルの切り方であったり、さらに最も難しいアクセルの微妙な操作であったりします。
上級を目指す方達は、単純にUターンを小さく回れたということだけでなく、そこからつながる連続コーナーをどのように回るかということを考えると、多くの挑戦課題があがってくると思います。
次に、このような旋回のパターンの種類があることをふまえて、このようなコーナーが連続し、複合するコースをどのように走るかという課題に続けていきたいと思います。
最近、意識してAのラインの練習をしていますが、“ハンドルの切り増し”がいまひとつうまくいきません(強引な切増しでフロントが横滑りします)。
ステップが接地するくらい倒しているのに何故だ!?と思っていたのですが、先日原因らしいものが分かりました。
バイクは倒し込むものの、バンクにビビって外足を踏ん張ってしまっているのです。
結果、バイクが切れ込むのを阻害してしまっているようです。
その悪影響は特に右旋回で顕著で、右足の力が抜けてしまい的確なブレーキ操作ができません。
初級から出直せ!と言われればそれまでですが、ステップ加重については外見上見えづらいこともあり、あまり指摘を頂けません。
結果として小回りができないことから、“ハンドルを意識的に切りましょう”といったコメントを頂くことが多いです。
旋回時のステップワークについても併せてご指南頂ければと思います。
>最近、意識してAのラインの練習をしていますが、“ハンドルの切り増し”がいまひとつうまくいきません(強引な切増しでフロントが横滑りします)。
フロントが横滑りするという状態はあまり想像できませんが、フロントを捏ねるようでしたら、ハイサイドの危険がありますので、それ以上無理にハンドルを切っていくのは止めた方がよいと思います。
>バイクは倒し込むものの、バンクにビビって外足を踏ん張ってしまっているのです。
結果、バイクが切れ込むのを阻害してしまっているようです。
一般に外足を踏ん張るとバンクが止まると言いますが、ハンドルの切れとはあまり関係がないような気がします。多分、順序関係が逆で、ハンドルが切れることによって車体が起きてバンクが止まるということを考えた方が良いかもしれません。ですから倒しこむときにニーグリップを強めて上体の力を抜き、外側のハンドルを軽く押してあげるとステップワークとは関係なくバンクが止まるということも考えられる訳です。一度、そちら側からアプローチしてみてはいかがでしょうか?
いずれにせよ、私自身は「ステップワーク」というのはよくわかっていません。自分ではステップを踏んで操作しようとするとどんどんタイミングがずれて行って身体の動きがバイクの動きと離れていってしまいます。ステップワークとか体重移動、加重抜重といった操作は、仰るとおり外目からはわからないもので、本人の感覚に依存しますからね。殆ど無意識にやっていることで、まあ、それが自分の限界だなということも感じます。
意識はしますが、あまり期待しないでください。
すみません。
>ですから倒しこむときにニーグリップを強めて上体
>の力を抜き、外側のハンドルを軽く押してあげると
>ステップワークとは関係なくバンクが止まるという
>ことも考えられる訳です。
なるほど!
まさにフロントを捏ねている、という感じです。
旋回時のブレーキ操作がうまくいかないという症状も、ステップ加重云々ではなく、下半身のホールドがきちんとできていないからですね!
上半身(腕)に力が入り、下半身のホールドが甘いという典型でした。 修行します。
追伸:
ステップワーク云々については素人の浅知恵でした。
無用の意識をお願いし練習のお邪魔になってはいけませんので撤回させてください。
harry hawkさんも、色々なことをどんどんご自分で試してみて、ご自分なりのテクニックのキーコンセプトを発見されてみてはいかがでしょうか。
上達へのアプローチで言うと、ステップワークに問題を感じているときに、ステップワークを変えるという方法もあるでしょう。もう一方で、ステップワークに限界を感じているのだから、あえてステップワークでない方法でその問題を解決するという考え方もあると思います。
どちらにしても、自分の感性にフィットしなければバイクの操縦に関してはうまくいきませんね。