大変遅くなってしまいましたが、1月某日の貸切で実施したデータロガーによる
データ採取の結果について解説を加えたいと思います。
データロガーについては、それを使用したHMSのスクールカリキュラムを検討さ
れているということで、ここ数ヶ月の間に何度かボランティアによるモニタリング
が行われてきました。1月の貸切では、バリアブルコースの上級基本レイアウトで
測定しようという企画が試みられました。上図のような走りなれたレイアウトであ
れば、グラフと走行地点の紐付けができるのではないかと考えられたのです。
うまく解釈ができれば、スクールカリキュラムの開発に貢献できるのではないか
と考えて、参加者の個人データではありますが(ご了解を得ていますので)、ここ
に取り上げてみたいと思います。
今回は、ゼッケン4番さんのグラフをとりあげます。
グラフは上から順に、
後輪の速度
エンジン回転数
スロットル開度
フロントブレーキ圧
リアブレーキ圧
を示しています。
水色の背景部分がスタートしてから完全停止するまでの期間です。しかしゴール
地点を決めていなかったので、所要時間(速さ)については、スタートから、事実
上の最終コーナー⑳のブレーキ開始時点(一番上の速度の線がピークを示している
ところ)としたいと思います。4番さんの所要時間は約53秒と読めます。4番さん
が、この時間が一番短かった、つまり速かったので、これからの議論では4番さん
をベンチマークにしたいと思います。
この人の走りをグラフから読み取ると、以下のような特徴(というか事実)が読
み取れます。
1)②ではブレーキを使っていません。ですからエンブレで曲がっています。
2)⑤へのアプローチはリアブレーキで抑えると同時にアクセルを開け始めていま
す。三つの連続Uターンではもっとも速度が抑えられていますが、旋回終了時のス
ピードは同等です。失速しないように、アクセルを開けるのですが、そこでドンと
いかないように先にリアブレーキを効かせているターンになっています。
3)同様に赤⑥でフロントブレーキをちょっと利かせてバイクを倒した後に、リア
ブレーキを効かせながら、アクセルを開けていっています。⑦は半径の大きなコー
ナーになるのでスピードを維持したいわけです。
4)赤⑦は強いフロントブレーキをかけてパイロンを回った後、上記と同じように
リアブレーキを踏むのと同時に、アクセルを二段開けするような形で赤⑧から青⑨
のコーナーを回っています。
5)赤⑨ではフロント、リアブレーキを共に使っていますが、青⑩ではスロットル
を開けていません。スロットル閉鎖のまま赤⑩につないでいます。ここは、私の場
合は、⑩で一瞬スロットルを入れることが多いので、そうではなく、勢いで回りき
ってしまっていることがわかります。
6)⑪から⑭のセクションは非常にリズミカルに同じ速度域を維持しながら走って
いることがわかります。
7)赤⑮のブレーキングはかなり強いブレーキングになっています。
8)赤⑱の減速の時のリアブレーキを引き摺ったまま、⑲のコーナリングにつなげ
ていることがわかります。
以上、まずは即物的に読み取れる事実について書きました。
データ採取の結果について解説を加えたいと思います。
データロガーについては、それを使用したHMSのスクールカリキュラムを検討さ
れているということで、ここ数ヶ月の間に何度かボランティアによるモニタリング
が行われてきました。1月の貸切では、バリアブルコースの上級基本レイアウトで
測定しようという企画が試みられました。上図のような走りなれたレイアウトであ
れば、グラフと走行地点の紐付けができるのではないかと考えられたのです。
うまく解釈ができれば、スクールカリキュラムの開発に貢献できるのではないか
と考えて、参加者の個人データではありますが(ご了解を得ていますので)、ここ
に取り上げてみたいと思います。
今回は、ゼッケン4番さんのグラフをとりあげます。
グラフは上から順に、
後輪の速度
エンジン回転数
スロットル開度
フロントブレーキ圧
リアブレーキ圧
を示しています。
水色の背景部分がスタートしてから完全停止するまでの期間です。しかしゴール
地点を決めていなかったので、所要時間(速さ)については、スタートから、事実
上の最終コーナー⑳のブレーキ開始時点(一番上の速度の線がピークを示している
ところ)としたいと思います。4番さんの所要時間は約53秒と読めます。4番さん
が、この時間が一番短かった、つまり速かったので、これからの議論では4番さん
をベンチマークにしたいと思います。
この人の走りをグラフから読み取ると、以下のような特徴(というか事実)が読
み取れます。
1)②ではブレーキを使っていません。ですからエンブレで曲がっています。
2)⑤へのアプローチはリアブレーキで抑えると同時にアクセルを開け始めていま
す。三つの連続Uターンではもっとも速度が抑えられていますが、旋回終了時のス
ピードは同等です。失速しないように、アクセルを開けるのですが、そこでドンと
いかないように先にリアブレーキを効かせているターンになっています。
3)同様に赤⑥でフロントブレーキをちょっと利かせてバイクを倒した後に、リア
ブレーキを効かせながら、アクセルを開けていっています。⑦は半径の大きなコー
ナーになるのでスピードを維持したいわけです。
4)赤⑦は強いフロントブレーキをかけてパイロンを回った後、上記と同じように
リアブレーキを踏むのと同時に、アクセルを二段開けするような形で赤⑧から青⑨
のコーナーを回っています。
5)赤⑨ではフロント、リアブレーキを共に使っていますが、青⑩ではスロットル
を開けていません。スロットル閉鎖のまま赤⑩につないでいます。ここは、私の場
合は、⑩で一瞬スロットルを入れることが多いので、そうではなく、勢いで回りき
ってしまっていることがわかります。
6)⑪から⑭のセクションは非常にリズミカルに同じ速度域を維持しながら走って
いることがわかります。
7)赤⑮のブレーキングはかなり強いブレーキングになっています。
8)赤⑱の減速の時のリアブレーキを引き摺ったまま、⑲のコーナリングにつなげ
ていることがわかります。
以上、まずは即物的に読み取れる事実について書きました。
特に解説2)・4)のリヤを踏みながらスロットルを開け、速度維持(control)する、という点を課題としました。
結論から言うと、私の場合はリヤブレーキをもっと繊細に扱えないと反って危ない、と判りました。
上手くハマったときは気持ちの良い、釣合いの取れた速度の高い旋回となるのですが、一歩間違うと膨らみ(飛び出し!)やリヤロックによるスリップなど、確実で繊細な入力がまだまだなぁと思いました。ただ、課題がはっきりしたので良かったです。
今日はM川さんM本さん担当で、午後は5番の上級基本バリアブルと6番の市街地を繋いだ走り甲斐あるコースでした。
特に青⑧赤⑧間、青⑨赤⑨間に制約パイロン各1本、⑰~⑲はフルロックZターンというM川さんらしいレイアウトで、とても楽しかったです。
今日はお目にかかれてよかったです。
>上手くハマったときは気持ちの良い、釣合いの取れ
>た速度の高い旋回となるのですが、一歩間違うと膨
>らみ(飛び出し!)やリヤロックによるスリップな
>ど、確実で繊細な入力がまだまだなぁと思いまし
>た。
本文のグラフの4番さんは、旋回速度重視で、フロントブレーキをできるだけ使わないでリアブレーキでコントロールしています。これは難しいテクニックで、そういうやり方をしない人もたくさんいます。
>結論から言うと、私の場合はリヤブレーキをもっと
>繊細に扱えないと反って危ない、と判りました。
スロットルを一定にしてからリアブレーキに強弱をつけて色々試してみるという練習が、効果的ではないかと思います。
ところで、今日のバリアブルは、多分土曜日のものがほとんどそのまま残っていたようですね。
後で、レイアウトを載せておきますね。
特にバリアブルの奥、ブレーキングを遅らせて倒し込んでから一気に減速→極力小さく回る→スロットルON→S字で回る、は次回試してみようと思います。
教えて頂いたブレーキトレーニングも取り組んでいきます。
重ねて御礼申し上げます。
しかし、今日の赤組はバンクセンサーと路面を「親の仇」のように苛めてましたね、白筋が何本も付いて向き変えの良い目印になりました(笑)。
>の仇」のように苛めてましたね、白筋が何本も付いて
>向き変えの良い目印になりました(笑)。
この日はタイヤのグリップもよいし、新しい1300が、サスがよく沈んでバイクが傾くところに、気温も頃合でスロットル・レスポンスが素晴らしかったのです。それで、新型1300に乗ると、バンク角を数ミリの範囲でコントロールすることが楽にできるので、それが楽しくて皆、カリカリカリカリと走っていたのでした。
いつもと違って、長い距離をセンサーをすり続けたまま旋回することができていたことが、大きく違います。
本当に、自分用のネジを持参するようにしないといけないかも(笑)