以前に初級バリアブルの前半部分の通り方を説明しました。20日に初級コースが開催されていて、それを眺めていたのですが、殆どの人がまるでそこを走りなさいとイントラさんから指示があったかのように、黒い実線で示したラインを通っていました。
入門クラスの方は別にして、オフセットパイロンを走っている時には皆さん、そこそこ小さく回っているのにバリアブルに来ると黒線のような大回りになっている人が多いことがわかりました。ということは、バリアブルに来たときには何らかの心理的なワナがあって、それ故にオフセットパイロンスラロームとは異なるラインになってしまっているように思えました。
自分がやっていた時のことを思い出していくつかの原因をあげてみます。
1)①②③を通るときに②③へのアプローチのスピードがわからないため、①で過剰に減速してしまい、②③をバイクを立てたまま低いスピードで切り返す。その流れで④に向かうので④に向かって加速できず、従ってブレーキを使うスピードを作れないので④に対する倒し込みができない。
2)④の右ターンをする時に、④のパイロンに寄り過ぎてしまう。その理由は、第一に、左側の仕切りが気になるので左一杯に寄ることができない。しかも④から⑤に向かってスペースがあるので膨らんでも大丈夫だと考えて後半を大回りしてしまう。
第二に④のパイロンを回ることに気持ちが集中して、そのパイロンを注視するため、パイロンに真っ直ぐに向かっていってしまいパイロンに近付きすぎてしまう。
3)逆に⑤のコーナーでは道幅に余裕があるので右に振ってから⑤のパイロンに向かおうとする。
つまり心理的に考えると、④に対しては奥が広いので奥で膨らむように通り、⑤に対しては手前が広いので手前で膨らんでから曲がっていくように通ってしまうのですね。
Serenadeさんの記事「■バリアブル」にあったように、この日のイントラさんの指導で、パイロンの手前からアプローチして回り終わったところでパイロンの脇につけて、そこから加速できるようにという指示があったようです。全くその通りで、とくに④のパイロンに対して後半を小さく回る回り方でコーナリングしたいわけです。
次に⑤のコーナーですが、こちらは奥にスペースがあり、逆にパイロンを回ったすぐ後ろは制約されていますから手前から回り込んでパイロンの脇につけることが(実は)出来ないのです。ですからその分を考えてパイロン⑤に近いところから回り始めて、奥の方で回り切るようにするのです。
心理的なワナとは逆に、④は手前を広くとって回り、⑤は奥を広くとるように回ることが、実は望ましいのです。
それでは、どうしたらうまくいくのでしょうか。いくつか練習の方法を考えて見ました。
A)まず、④のパイロンに対して十分左に寄ってからアプローチするということです。そのためには、②③をどのようにかわすかが影響します。緑点線のように大外からアプローチするか、赤点線のように直線スラロームのイメージで小さく切り返すか、自分にあった方法を探します。目標は③から④に向かって車線の左側に寄って通ることができて、かつ一番スピードが乗るような方法を発見することです。理想は赤点線のように小さな切り返しでいけるとよいのですが、その前の外周から①に向かうところがスピードが出ているので、そこから減速して適正なスピードにあわせることが難しいのです。(多くの人が外周は結構スピードを出しているのですが、①のあたりを目標にブレーキングをして、後は恐る恐るアイドリングに近いスピードで②③④と向かっているように見えました)
練習のためには、①よりもっと手前でスピードを落し切ってしまって、そこから②③のスラロームに向かってもう一度「加速し直してスピードを作る」という練習をしてみたらどうでしょうか。②③から④に向かって加速する体勢を作れると④をブレーキを使った基本コーナリングで回れるようになります。
B)前項とは独立に試すことができるのですが、⑤のパイロンに向かう時に、もっとパイロンに近付いたところから旋回を始めるという練習ができます。ただ、スピードが足りないと大回りになって、この旋回の妙味が感じられないかもしれません。
C)Aの練習によって、④のパイロンに近いところでコーナーの脱出点を作ることができるようになれば、⑤のパイロンに近いところに向かって直線が作れるようになります。直線が取れると、アクセルを開けることができるので、気持ち良く走れます。
私が思うに、例えば外周をスピードを上げて回って①に近付くというところよりも、④、⑤の気持ち良い回り方を意識して練習することの方が、きっと将来的には役に立つのだろうと考えています。ですから外周をスピードを上げて回るということは「捨てて」「今日は④の練習をしよう」ということも意識するべきかと思います。
一度にたくさんの課題は持てないのですが、バリアブル基本コースを走るときには「まず④のターンを克服しよう」といったテーマを決めて練習してみることをお勧めします。
④のコーナーは中級バリアブル基本コースにもつながるところです。そこを小さく回れないと中級のコースは通れないわけですから、中級を目指す方は、ぜひ赤点線のラインを目指して頑張ってください
入門クラスの方は別にして、オフセットパイロンを走っている時には皆さん、そこそこ小さく回っているのにバリアブルに来ると黒線のような大回りになっている人が多いことがわかりました。ということは、バリアブルに来たときには何らかの心理的なワナがあって、それ故にオフセットパイロンスラロームとは異なるラインになってしまっているように思えました。
自分がやっていた時のことを思い出していくつかの原因をあげてみます。
1)①②③を通るときに②③へのアプローチのスピードがわからないため、①で過剰に減速してしまい、②③をバイクを立てたまま低いスピードで切り返す。その流れで④に向かうので④に向かって加速できず、従ってブレーキを使うスピードを作れないので④に対する倒し込みができない。
2)④の右ターンをする時に、④のパイロンに寄り過ぎてしまう。その理由は、第一に、左側の仕切りが気になるので左一杯に寄ることができない。しかも④から⑤に向かってスペースがあるので膨らんでも大丈夫だと考えて後半を大回りしてしまう。
第二に④のパイロンを回ることに気持ちが集中して、そのパイロンを注視するため、パイロンに真っ直ぐに向かっていってしまいパイロンに近付きすぎてしまう。
3)逆に⑤のコーナーでは道幅に余裕があるので右に振ってから⑤のパイロンに向かおうとする。
つまり心理的に考えると、④に対しては奥が広いので奥で膨らむように通り、⑤に対しては手前が広いので手前で膨らんでから曲がっていくように通ってしまうのですね。
Serenadeさんの記事「■バリアブル」にあったように、この日のイントラさんの指導で、パイロンの手前からアプローチして回り終わったところでパイロンの脇につけて、そこから加速できるようにという指示があったようです。全くその通りで、とくに④のパイロンに対して後半を小さく回る回り方でコーナリングしたいわけです。
次に⑤のコーナーですが、こちらは奥にスペースがあり、逆にパイロンを回ったすぐ後ろは制約されていますから手前から回り込んでパイロンの脇につけることが(実は)出来ないのです。ですからその分を考えてパイロン⑤に近いところから回り始めて、奥の方で回り切るようにするのです。
心理的なワナとは逆に、④は手前を広くとって回り、⑤は奥を広くとるように回ることが、実は望ましいのです。
それでは、どうしたらうまくいくのでしょうか。いくつか練習の方法を考えて見ました。
A)まず、④のパイロンに対して十分左に寄ってからアプローチするということです。そのためには、②③をどのようにかわすかが影響します。緑点線のように大外からアプローチするか、赤点線のように直線スラロームのイメージで小さく切り返すか、自分にあった方法を探します。目標は③から④に向かって車線の左側に寄って通ることができて、かつ一番スピードが乗るような方法を発見することです。理想は赤点線のように小さな切り返しでいけるとよいのですが、その前の外周から①に向かうところがスピードが出ているので、そこから減速して適正なスピードにあわせることが難しいのです。(多くの人が外周は結構スピードを出しているのですが、①のあたりを目標にブレーキングをして、後は恐る恐るアイドリングに近いスピードで②③④と向かっているように見えました)
練習のためには、①よりもっと手前でスピードを落し切ってしまって、そこから②③のスラロームに向かってもう一度「加速し直してスピードを作る」という練習をしてみたらどうでしょうか。②③から④に向かって加速する体勢を作れると④をブレーキを使った基本コーナリングで回れるようになります。
B)前項とは独立に試すことができるのですが、⑤のパイロンに向かう時に、もっとパイロンに近付いたところから旋回を始めるという練習ができます。ただ、スピードが足りないと大回りになって、この旋回の妙味が感じられないかもしれません。
C)Aの練習によって、④のパイロンに近いところでコーナーの脱出点を作ることができるようになれば、⑤のパイロンに近いところに向かって直線が作れるようになります。直線が取れると、アクセルを開けることができるので、気持ち良く走れます。
私が思うに、例えば外周をスピードを上げて回って①に近付くというところよりも、④、⑤の気持ち良い回り方を意識して練習することの方が、きっと将来的には役に立つのだろうと考えています。ですから外周をスピードを上げて回るということは「捨てて」「今日は④の練習をしよう」ということも意識するべきかと思います。
一度にたくさんの課題は持てないのですが、バリアブル基本コースを走るときには「まず④のターンを克服しよう」といったテーマを決めて練習してみることをお勧めします。
④のコーナーは中級バリアブル基本コースにもつながるところです。そこを小さく回れないと中級のコースは通れないわけですから、中級を目指す方は、ぜひ赤点線のラインを目指して頑張ってください
黒線どおりに走ってしまう原因、と練習の仕方、まで書いていただけたのがすごくうれしかったです!
>なくて(前回走って「対症療法」を行ったときには
>もう少し広かったような?
⑤の方がコーナーの後半が制約されているので難しいかもしれませんね。
>次は、4にむかってスピードを維持することをまず
>目標にやってみたいと思います
それが最初の練習としては一番よいと思います。②③が直パイ風で苦手意識があるのでしたら、直パイ風にならないラインでアプローチすると良いでしょう。例えば緑の点線のように大外から行けば②がコーナーでなくなるようになります。で③に近付かないで②に近いところで左に曲がるようにすると④に対する距離がとれます。
まあ、いろいろと試してみて、気持ちのよい方法を探してください