sushi's home

HMSレインボー埼玉限定バイク談議の投稿は2013年から停止中です。
関連の記事を探したい人は、カテゴリー「目次」へ

コーススラロームの基本テクニックその5~ガイドにだまされない

2006年07月25日 | 初級テクニック
 以前に初級のバリアブル基本コースの前半のS字で、多くの人がS字の形通りに大回りをしているという記事を書きましたが、その時に示したのが上図の黒実線のラインです。しかし、中級のクラスを見ていても、走る方向は逆向きになるのですが、そこでも多くの人がS字の道なりに膨らんだ円弧ラインで走っているのです。実際にはもっと小さく回ることが出来る人でも、なぜか、ここを通るときには大きな回転半径になっているわけです。
 で、一つの仮説です。それはつまり、多くの人が地面に書かれた白線のガイドによってある種の錯覚を起こしているのではないかということです。
 つまり、⑤のコーナーを左折するときに、コーナリングの後半のラインを地面に書かれたS字の半円に対して合わせる様に回転半径を決めてしまっているのではないかと思われます。この⑤の後半のRに対して合わせていくようにすると必然的に回転半径は大きくなります。



 こういう感じです。
 中級のバリアブル基本コースでも、同様です。下の図で画面右上から左へ向かい⑤のコーナーでS字にアプローチする時に、同じようにコーナリング後半のラインを地面の白線の描く回転半径に合わせていってしまう。次の⑥の右コーナーではコーナリングの前半を白線のカーブに合わせてしまいます。したがってコーナリングの後半でも同じだけの回転半径が必要になるわけです。



 基本のコーナリングでは、ブレーキを緩め、バンクを始めた時に、その時に狙っている回転半径に合わせたスピードとバンク角によってコーナリングの旋回円が決まります。言い換えるとバンキングを終えた時点の場所、方向、スピード、ハンドル切れ角、バンク角によって、コーナリング中に描く旋回円のラインが最後まで決まってしまうということです。(コーナリング中に加速して膨らませる、あるいはバンク角を変える、後ブレーキを使って回転半径を小さくする、などの操作は、応用動作であって、通常は行わないようにします)
 つまりコーナリングを始める時に、頭の中にどのような走行ラインを想定するかによって、実際のラインが決まるというのが二輪の特性です。ですから、ライダーの頭の中にS字のガイドラインが描かれていて、その回転半径に旋回円を合わせようとすると、必然的に大きな旋回円になってしまうのです。

 地面に書かれたガイドラインにこだわらずに走るとすると、S字ではなくクランクの連続Uターンをイメージした方が良いと思われます。こんな感じです。



 ガイドラインに沿って旋回円を描くと「走らされてしまう」場所は他にもあります。市街地コースのS字も同様です。



その他、バリアブルコースでは下図の①、⑥、⑫、⑭、⑱+⑲のコーナーなどが、走り方によっては地面の線通りに走ると「走らされてしまう」という可能性があります。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿