逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

日本のサーカシビリ前原誠司(中国漁船衝突事件)

2010年09月30日 | 東アジア共同体

『日本のサーカシビリ、ネオコンの前原』

今度の尖閣での騒動ですが、マスコミの報道は近視眼的で歴史も現実もまったく考慮した形跡がありません。
前回の同じような衝突騒動を起こしたのは、救いがたい阿呆な標語『美しい国』の極右安倍晋三が主導して『強い日本』を印象づけようとした事件だった疑いが濃厚であるのです。
領土と領海とは全く違い『同じ』では無いのですよ。
これがマスコミ報道では全く曖昧で国際海洋法を全く理解しているとは思えず、デマや憶測で記事を書いていますが、外国船であれ領海内無害航行権が存在しているので、今回のような海上保安庁の何艘もの巡視船が2時間40分も追跡して強制接舷を行うなどは危険極まりない無法行為ですよ。
当然日本側が非難されて当然であるのです。
2年前には夜間に自動操舵で航行していた台湾船に今回も騒動を起こした巡視船「こしき」が拿捕しようとして衝突してしまい相手の台湾船を沈没させて大騒動になっています。
このように海上での接舷は、基本的に大きな危険が伴うので余程の大事で無い限りは通常は行ってはならないのです。
そして日本は海洋国家であるので、この無害航行権は何ものにも代え難い大事な権利であるのですね。
今回の衝突事件のように無害航行権をないがしろにすると、まわり回って自国民に損害が及ぶのです。
だから歴代日本政府は決して今度のような衝突する危険が有る(死亡事故が起きる)行為は絶対に行ってこなかったのですよ。
この大原則を破ったのは美しい国の極右安倍晋三だけなのです。
そして阿呆の安倍でも3日で『この真実』に目覚めて危険なチキンレースは放棄したのです。
それに懲りて以後2年間、今度の事件が起きるまでは海保は元の普通の路線に復帰したのですが、ネオコンの前原誠司が現場の尖閣列島を視察したらすぐさま第二回目の衝突事故が起きています。
これ、北京オリンピックの最中に親米派のグルジア大統領サーカシビリが、米国とイスラエルの力をバックに自国の領土紛争地南オセチアのロシア軍への先制攻撃に踏み切りグルジア戦争を引き起こした事件とそっくりの構図ですよ。
前原誠司がサーカシビリの二番煎じで、アメリカのネオコン勢力に煽てられて強硬姿勢でわざと騒動を起こしている可能性が十分ある。
しかし本当に抜き差しなら無い立場にグルジアが陥った時にはサーカシビリ大統領は期待していたアメリカに梯子を外されて立ち往生したのですが、日本もまったく同じ立場です。
このような領土問題では、日倍安保に何の抑止力も無いことは誰でも知っているのですが、ネオコンの前原にはアメリカが万能の唯一神に見えているのでしょう。

『外交のグレーゾーンの利益』

外交とは基本的に相互主義で『お互い様』であるのです。
日本が抱える紛争地は尖閣だけではありません。
韓国の竹島もロシアの北方領土も両国とも、『紛争地』ではなく『明確な自国の領土である』との、日本政府の尖閣列島と同じような主張をしている。
いまの主要マスコミは日本漁民や日本政府がこれ等の強制的な拿捕による取り締まりに対して抗議している事実を失念しているのでしょうか。?
今回の尖閣列島での海上保安庁の行為が正等であるとすれば、日本が韓国やロシアに抗議出来なくなるのですよ。
クレーゾーン扱いの利益ですが、漁業専管水域の日韓協定では日韓紛争地の竹島を除外して韓国鬱陵島(ウルルンド)と日本の隠岐島との中間線が採用されているのです。
韓国は実行支配を国際的に認知させる為に竹島に沿岸警備隊の常駐や一般人の居住実績をアピールしているが、日本は同じどころか韓国やロシアとは違い過ぎる意識的な『無人島政策』をとっているのですよ。
日本国は尖閣列島を公式には『正式な日本領で紛争地で無い』と言っていますが、実際に行っている行政処置は大違いで正式な領土の扱いをしていないのです。
尖閣列島での拿捕はあの極右の安倍内閣での1回だけが唯一の例外であるのです。
それ以前は時たま巡視船が行って漁船を追い払う程度ですね。
ところが日本版ネオコンの前原が海上保安庁の所轄大臣になってから尖閣列島の現地を視察したら、早速2回目が起きたが余りにも出来すぎた話ですよ。
前原誠司が、安倍晋三やグルジア戦争を引き起こしたサーカシビリ大統領の真似をした可能性が濃厚です。
わざと大事件を起こして煮え切らない曖昧な態度の『日本人の愛国心』を喚起したかったのでしょう。

『国際司法裁判所での司法解決』

国際司法裁判所に竹島問題や北方領土問題で日本が提訴しても相手側が受けない場合があるので司法解決は無理だとの話もあるが、だからこそ今日本が実行支配している尖閣列島を国際司法裁判所に自分から訴えることが大事であるのですよ。
日本政府の尖閣列島の主張は、そっくりそのままロシア政府や韓国政府の北方領土や竹島と同じであるのです。
まさに国際問題は恒に相互主義なのです。
領土問題は『国際司法裁判所で解決するのだ』と言うような、何事にも『前例』が大事なのですね。
特に裁判などの司法判断では以前の判例が正式な法律並みの威力を持っているものなのです。
また『相手が出てこないと出来ない』は、為にする嘘で、基本的に日本が訴えれば。(受けなければ自分に負い目があると見られかねないので、それなら外交的に大敗北であるので)相手は受けて立ちます。
逆に、中国が尖閣列島で日本を国際司法裁判所に訴えたと仮定してみて下さい。
色々と紆余曲折はあるとは思うが、相手に訴えられたら最後には日本側も正々堂々と受けて立つはずです。
何故なら日本側が司法判断を回避したらグレーゾーンとしてこの尖閣問題は永久に残ってしまうのですよ。
この点はネットウヨ連中は特定の課題についての保留条項と言う逃げ道があるので韓国が『必ず保留条項にして裁判を受けないはずだ』との珍論の妄想を主張していますが、勝てる方は保留にするなど妄想中の妄想で『有り得ない』話ですよ。
これはまさに日本が尖閣問題で中国に訴えられて『保留条項にして逃げる』とするのと全く同じ話です。
保留条項にすれば自動的に、司法裁判所の裁定を求めるまでも無く、保留にした側の言い分の無さ(不法性)を証明することになるのですよ。
司法で白黒を付けたほうが有利であるのは勝てる可能性が高い方で、勝てる可能性が低すぎる方は白黒をつけずに何時までも紛争地(グレーゾーン)のほうが有利であるのです。
唯、『紛争地ではなく元々自国領である』との立場であるので『何も無い状態』で自分から司法裁判所に訴えるのは筋が通らず、だから行わないのですが、逆に負ける可能性の高い方は決着をつけるより今のままのグレーゾーンで残したいので、双方に裁判を回避する理由があるのですね。
しかし、此処まで尖閣列島が揉めるとこれはもう裁判で白黒をつけるほうが正しいでしょう。
これまでに、正式に実効支配している側が今まで負けた試しが一回も無いのですから、イスラエルのように一方的な武力行使で軍事占領したなどの『違法行為』が証明されないと、北方領土では、日本の『日本側の資料では昔から日本領だった』などの理由が国際社会から認められる可能性は低すぎるのです。
(サンフランシスコ講和条約で全千島列島の放棄を日本政府が正式に認めて調印している)
竹島や北方領土では、国際司法裁判所で日本側の言い分が認められる可能性は粗ゼロです。
この原則は尖閣列島にも言えて中国が勝つ可能性は粗ゼロです。
欧州の地図を良く見てください。
ドイツは揺籃の地であり先祖伝来の父祖の地でもあるドイツ国の根本的な地域である旧プロイセン領を第二次世界大戦の戦争責任を問われて全て失っています。
プロイセンのような今まで一回も外国領になったことが無いドイツ固有の領土の返還を求めて提訴しても、国際司法裁判所に認められる可能性はゼロです。
オーデルナイラインの変更は国際社会が絶対に認めないのですよ。
国際司法裁判所に訴えても必ずドイツが負けます。
それも負ける程度ではことは済まず、世界大戦後の世界秩序への挑戦(破壊行為)であると見られかねないのですよ。
だから日本は絶対に北方領土問題を国際司法裁判所には訴えられないのです。
竹島や北方領土を今までに、一回も国際司法裁判所に訴えたことが無い理由は、日本側には勝ち目が無いからですね。
ここが尖閣列島とは大きく違うところですが、中国が国連総会では取り上げても絶対に自分から国際司法裁判所に訴えないのと、全く同じ構図になっているのですよ。
勝てる可能性が低すぎるので竹島や北方領土は日本が、中国にとっては尖閣列島問題が、今のままのグレーゾーンの方が利益があるのですね。

『政治的な無人島政策の愚作』

この尖閣諸島ですが、日本人一般は何の疑いも無く『日本のもの』だと思っているのですが、ところが今までの日本政府の言動は微妙に問題点を含んでおり表向きと実際が違うのですよ。
例えば『尖閣諸島は日本が一貫して実行支配している』と日本政府は公式発表しているのですが、まさか、日本が本州や四国、九州を実効支配しているなどの表現は誰もしない。
ですから、この『実効支配している』の言葉の使用例は領土問題での『紛争地の表現』であるのですよ。
それなら『領土問題は存在しない』との日本政府の発表との『整合性』が多少微妙に問題があるのですね。
また日本政府の実行支配の意味が単に日本の行政書類の上で支配している程度で、普通の紛争地を抱えている外国政府の様には『積極性』が全く無いのですよ。(だから中国から自国領との主張が出る根拠になる)
現状の尖閣諸島ですが、政府としては全く何もしていないのですよ。
わざと紛争回避の為に意識的に日本人の立ち入りを禁じているのです。(無人島政策?)
名義上は個人の所有なのですが国が借り受けて年間数千万円の借地料を支払っている程度の話で政治的無人島政策をとっているのですが、基本的に『何もしない』『誰も立ち入らせない』のが日本政府の言う実行支配の現状です。
また漁業も沖縄からは距離的に遠くて燃料代の問題があり経費の点で採算が合わないので利用が極僅かしかないのが現状です。
ですから日本にとっての尖閣列島の意味が『現在』ではなくて、将来の埋蔵資源開発が一番と言う話になるのです。
それにしても歴代自民党政府や日本の官僚組織は紛争地の竹島に対する韓国政府とは大違いで、この尖閣諸島に対して積極的には『何もしない』のが方針です。
揉めたくなかったのでしょうが、これでは駄目でしょう。
国連総会に出席している中国の温首相が国際舞台で向かって積極的に発言しているのに比べてみても、日本の菅首相ですが同じ様にニューヨークにいるのに日本国内向けだけの内向き発言しかしないのですから、これではやっぱり駄目です。
此処まで揉めたのですから『領土問題は無い』との、今までの日本側の余りに官僚的な前例踏襲、先例重視の『ことなかれ主義』の方針を大転換するべきなのです。
基本的にこのような紛争地では、よほどの落ち度が無い限り実効支配している日本側が勝つ様です。
歴代の日本政府は長年にわたって無為無策を続けているのですが、これだけの騒動になったのですから尖閣諸島の領有権については国際司法裁判所に訴えるべき時が来ている。

(グルジア戦争)
アメリカコのロンビア大学で弁護士資格を取得しているサーカシビリはヘッジファンドとも関連するアメリカの民主団体の主導で2003年に総選挙の不正を口実にシェワルナゼ政権を倒して政権を掌握(バラ革命)したが、しかしその後、民主化とのうたい文句とは大違いで野党デモをきっかけとした非常事態宣言(11月7日)や言論統制など強硬政策を行い、国内外からの批判が強まった。
2008年北京オリンピック開会日にプーチン首相が外遊中の留守に分離独立を宣言している紛争地南オセチア自治州に先制攻撃を仕掛けたが、アメリカの影響下にある西側メディアを使い『ロシア軍の先制攻撃』と逆宣伝して効果的に初期の情報宣伝戦を有利に展開する。
米国製やイスラエル製の最新兵器で武装した装備に勝るグルジア軍は電撃戦で南オセチア自治州の大半の制圧、州都ツヒンヴァリを包囲するなど有利に戦況が推移したが、ロシアはプーチン首相がすぐさま帰国して西側並の情報宣伝戦を行いグルジアの先制攻撃による戦争であると世界に発信する。
グルジア軍の1割の2000人をアメリカのイラク占領に提供しているサーカシビリは当然グルジアとロシアの戦争ではアメリカの軍事支援を期待していたのだがアメリカ軍の援軍が来る事は無く5日間の戦闘でグルジアは完敗、ロシア軍は安全保障を理由にグルジア領の緩衝地帯を占領する。その後停戦協定で撤退するが南オセチアとアブハジアは正式に独立を宣言する。
グルジア戦争はサーカシビリ自身も紛争時に行っていた『先に軍事行動を開始したのはロシア側』という主張を翻し、グルジア側の方が先に軍事行動を開始していたことを認めている。


コメント (9)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« (続)東西南北劇場 | トップ | 地検特捜部ぐるみの創作劇だ... »

9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
問題は深い (もえおじ)
2010-09-30 23:58:37
前原大臣は、当初から「毅然とした対応をとるべきだ」と発言し、16日にはわざわざ沖縄の石垣島を訪ねて、海保の巡視船が衝突で破壊した部分を自らの目で視察するとともに、職員を激励したそうです。 そして、改めて「(尖閣諸島に)領土問題はない」と強調し、漁船の船長の処遇に関して「日本の国内法に基づき粛々と対応する、それに尽きる」と主張しています。 氏は18日から外務大臣になったのですが、外務省幹部も含めて、今回は簡単に後に引くと将来の日中関係によからぬ影響があるということで、「強い態度で出る方針」だったようです。 ただ、船長釈放については、米国とも相談して決めたのかもしれません。

ここで、米国側は尖閣列島紛争を日米安保の重要性を高める絶好の機会と捉えているのではないでしょうか。 実際に、既に日本側に「思いやり予算の増額」を要求してきています。 『米国は中立の立場である』ことを表明したのも、日中が対立して軍事的緊張を生む事態になるまで傍観するつもりだったのかもしれません。 米国は、中国に対抗するための軍事的支援を行う条件として、領海のガス・石油資源の共有を日本に要求してくる可能性さえあります。

ちなみに、中国政府が対抗措置を取る用意があると船長の無条件釈放を求めるまでに強行だったのは、海底資源、漁業資源の確保はもとより、台湾有事の際、台湾から約170キロの距離にある尖閣諸島を安全保障上の要衝とする計画があるからでしょう。 尖閣列島領有の利権は実に巨大です。 日本としては、独自に尖閣列島の領有権を確保するために、国際司法裁判所に訴えるか、或いは、実効支配するための具体的行動を起こすべきです。 米国に頼るべきではありません。
返信する
クリントン米国務長官と前原誠司外相との会談 (一休宗純)
2010-10-01 10:32:06
もえおじさん、コメント有難う御座います。

今度の騒動だけに限定すれば菅、岡田、前原の救いがたい無能と原理主義とネオコンの3馬鹿トリオに全責任があるでしょう。
国会答弁によると最高責任者の菅直人は問題のビデオは見ていないそうでイギリスの国王のように『君臨すれど統治せず』で最初から蚊帳の外ですし、
岡田はドイツ外遊中で勿論見ていないが外相の癖に外交判断はまったく無しで『(国内法で)法律に則って粛々と』と逮捕を支持する始末です。
どうもこの騒動を仕込んだらしい海保の所轄大臣の前原の『逮捕起訴すべき』の強硬意見が勝ち、弁護士出身で『船長が否認すれば起訴は無理』との仙石官房長官の意見は負けたらしい。
其れ以降は3週間近くも日中両国は危険なチキンレースを繰り広げる。
その昔の話ですがキューバのミサイル基地の建設に絡んでのキューバ危機で米ソ両国が人類滅亡の核戦争一歩手前のチキンレースを行った歴史があるが、基本的にこのチキンレースとは少しでも良識があるほうが負ける仕組みなのですね。この時にソ連のフルシチョフ首相の良識が働かなかったら人類は石器時代に戻っていた可能性が十分にあるのですよ。

24日の突然の日本政府の船長の釈放決定ですが、アメリカのクリントンと前原の両国外相会談があったのは前日の23日ですよ。
前原は『クリントンが尖閣列島は日米安保の適用範囲』との記者会見で発表した、あれです。
ところがアメリカ側ではこの前原発言を裏付けるコメントは全くありません、ですから本当にクリントンが言ったかどうかは定かでないが、翌日の船長釈放には即座に歓迎声明を発表しているのですよ。
それならクリントンが『早期決着』を岡田外務大臣に厳命した可能性が濃厚です。
那覇地検の釈放決定には異例の外務省担当職員の説明が決定的であったようで、それが『日中の友好』や『日本人の安全問題』など丸っきりの外務省の発表を一地方の検事局が行うなど異例中の異例です。
>『ただ、船長釈放については、米国とも相談して決めたのかもしれません。』<
これは日米当局者の前後の発言からほぼ確実でしょう。
ただ『相談』というよりも『指示』とか『命令』に近いもので有った可能性が高いでしょうね。
この事件はグルジア戦争と構造が似ており前原は『アメリカの全面支持』ないしは『アメリカの意向を代弁』している心算であるのですよ。
勿論前原が勝手に自分一人で勝手にそう思っていた可能性もあるが、逆に日中の緊張状態を演出して日米軍事同盟の重要性を宣伝する目的で、アメリカ側が前原を誘導した可能性も十分にあると思います。
この二つのうちの何れかですね。
日中が争えば、どちらに転んでも漁夫の利を得るのは間違いなくアメリカです。

これからの日中両国の全面戦争が無い以上に、台湾有事は基本的にありません。
何故なら日中相互の経済依存以上に中国と台湾は経済的に不可分に依存しているのですよ。
ですから台湾有事とは中国軍の一方的な台湾侵攻のことではなくて台湾内部の内部対立から親中の文民政府を倒そうとして独立派の軍部の一部が決起して軍事クーデターが発生、親中政府側が中国に援助を要請。
この救援要請に対して中国が親中勢力を支援して介入する可能性が有るだけです。
しかしそれなら、これは基本的には中国国内の問題であり日本にも日米安保にもアメリカの安全保障や利権とも関係ないのでアメリカ軍が動くことも無いでしょう。
台湾有事の本当の意味は、将来に中国が台湾に対して経済的な強攻策を取る可能性ですね。
今の台湾は中国大陸との経済依存度が強すぎるのでひとたまりもない状態ですが、中国としては金の卵を産むガチョウ(台湾)の首は絶対に絞めないのです。
返信する
実効支配について、 (もえおじ)
2010-10-01 19:06:11
日本政府が尖閣列島の立ち入り制限をしてきたことが「実効支配の空白」を生んで中国・台湾が領有権を主張し始めたひとつの理由であるという見方は必ずしも正しくないかもしれません。

孫崎享元外務省国際情報局長の話では、1978年の小平発言(尖閣列島領有権争いの先送り提言)に基づいて、「日本は尖閣列島を実効支配をしてきた」という認識です。

⇒ http://www.nicovideo.jp/watch/1285831831

勿論、日本が本当に実効支配してきたかどうかについては、「日本だけが主張している」という見方も成り立つので実際には微妙です。 領土問題は相互的な判断に基づいているのですが、明らかに中国側は日本は実効支配していないと捉えているはずです。

ちなみに、日本の一般国民は、「米国は、尖閣列島などの日本領土問題に関与しない」という事実を知らないのですが、今回これが明らかになるのは大切なことだと思います。
返信する
国際法から見た解釈 (もえおじ)
2010-10-01 23:06:28
国際法学者・横田洋三中大教授が、以下の点に関して、国際法から見た解釈を詳細に説明しています。
⇒ http://www.videonews.com/asx/interviews/100930_yokota_300.asx

1. 尖閣領有権、継続的に実効支配をしてきているという根拠について、
2. 国際司法裁判所への提訴が無効でありむしろ日本にとって有害である理由について

もちろん異なる見解を持つ専門家がいる可能性はありますし、実際の政治的な現実はこれとは異なるという意見もあるかと思います。
返信する
72年の日中合意、尖閣列島の棚上げ (一休宗純)
2010-10-02 16:35:17
もえおじさんコメント有難う御座います。

孫崎享元外務省国際情報局長(元防衛大学校教授)の見識は、今の大政翼賛会的なマスコミ報道とは大きく違い今までの日中国交回復時の1972年当時にまで遡っての歴史的な経過からの説明が行われており実に重要な指摘が数多い。
72年の中国首相の周恩来の『尖閣問題は棚上げにする』との妥協提案に因る解決が図られたのですから、
1978年の小平発言(尖閣列島領有権争いの先送り提言)もこの話の延長線の話ですね。
日本の尖閣列島も韓国の竹島でも実効支配している側が圧倒的に有利であり、日本としては今のままの尖閣列島の棚上げ(先送り)こそが一番有利な解決方法なのですが、(だから、あえて何もしなかったとのことです)
民主党の菅内閣で最初の閣議で『尖閣列島の我が国固有の領土であり、領土問題は存在しない』との答弁書を閣議決定しているのですね。
これとは対照的に、前鳩山政権でも、『わざと戦闘に巻き込まれて』発言のイラクの陸上自衛隊のヒゲの隊長佐藤議員から質問趣意書が出ていたがこれには、意識的に回答されていないらしい。
鳩山内閣ではアメリカだけではなく中国にも配慮した紛争を回避する政治が行われていたが、菅直人に代わった途端にアメリカ一辺倒で中国との対決姿勢が鮮明になったらしい。

国際法学者・横田洋三中大教授の話ですが、この『国際法学者』との看板は、小野善康教授や池田信夫や竹中平蔵が『経済学者』だという程度の胡散臭い眉唾な話ですよ。
(経営学や会計学とマクロな経済学の区別が出来ないので、良いものを安く作り安く売れば成功すると言うようなユニクロ経済学程度しか理解できないのです。)
この国際法学者は日本が平穏に尖閣列島を占有したと何の疑いも無く言っているのですが、
当時日中両国は日清戦争で全面戦争中であったことをうっかりと失念しているのですよ。
この戦争で日本の本州に匹敵する台湾を武力で奪い取るのでから、当時尖閣列島のような小さな取るに足らない無人島が問題にならないのは当たり前であるのです。
また中国の領有権の主張が72年からだとの主張もある意味当たり前で、それ以前は中国を日本は中共(中国共産党の意味か)と呼んでおり今の北朝鮮と同じで『国家』として認めいないのです。
71年のニクソン大統領の中国電撃訪問以前は日本は中国の存在自体を認めていないので辺境の無人島の領有権どころか、中国政府当局にとっては日本側に中国大陸の領有権を認めさすのが先であったのです。
日中国交回復交渉で両国の国境線の線引き問題で尖閣列島が出されることは時期的に見れば当然なのです。
72年に紛争地の棚上げとの周恩来中国首相の譲歩で、あえて解決することなく日本側の尖閣列島実効支配の事実が認められたのですから、現在の『紛争地で無い』との菅内閣の閣議決定は、中国側からすれば大きな日中合意違反との解釈も生まれる余地は十分にあるのですね
返信する
歴史に学ぶということ (疑問)
2010-10-05 12:25:59
尖閣や与那国に自衛隊配備をという意見がありますが、これは私は馬鹿ですと言う事を証明しているようなもので、歴史について何も知らないと自ら暴露しているようなものです。そもそも、紛争地には軍隊を出さずに、準軍隊を出す(竹島にいるのも警備隊ですし)ってのが常識な訳ですが、そもそも離島に少人数の兵力を配置して、何になるのか。この間の負け戦の時に、陸軍が離島に兵力をばら撒き、来たら玉砕、来なければ飢餓と病気で死ぬ。そして、肝心な所は何一つ守れなかったいう、コメディーの様な実例を残している訳です。そもそも、制空海権無しに離島防衛なんて出来ない。そう考えれば、兵力を配置したいなら、沖縄本島に増派するのが妥当なラインでしょう。にしても、チキンホーク共がやかましいですが、どうせあいつらは、のうのうと中国にかしずいて生きていくに決まってます。
返信する
日本国憲法 (一休宗純)
2010-10-05 14:07:41
2年前の台湾船と海保の巡視船が衝突した大騒動を完璧に忘れているのですから65年前の歴史を忘れているのは当然とも考えられるが、それにしても情け無いですね。
前原にも枝野にもついでの菅直人にも、もう一度憲法を読んで欲しいものですね。

『日本国の法律に基づき粛々と』と岡田や菅、前原は言っているのですが、
日本国憲法の、

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの 安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある 地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる

日本はこの「日本国の憲法に基づき粛々」と進めれば何の問題も起きません。
返信する
そもそも (疑問に思う人)
2010-10-06 12:47:39
そんな憲法の理念なんて、絵空事に過ぎない。そんな事で国際紛争が解決できるものかという意見が見られます。こんなものはフィクションだと。私は、地球上に一つくらいは壮大なフィクションを実験する国家があっても良いと思いますが。いずれにせよ、武力で解決では暴支庸懲の泥沼の戦争と変わらない。そもそも、尖閣に中国軍が来たとき、アメリカは守るのか守らないのかどちらなんでしょう。日本の施政権下にあるから守るはずという意見もあれば、自分に何の得にもならなければ見捨てるとの意見も。ただ、条約を結んでるのに守らなければ、他の条約締結国との信頼が無くなる気がしますが。でも、何だかんだと理由をつければ、可能ですしね。
返信する
日米安保にアメリカに日本防衛の義務は無い (一休宗純)
2010-10-06 15:01:49
何処の国の政府であれ自国の国益に背いてまで、何かの義務は他国には負わないものです。
そんな条約を他国と結ぶ者は誰もいませんし、いたとすれば自国民から国賊であるとか売国奴であると呼ばれるでしょ。
これは大原則ですね。
安保条約の第五条では、アメリカの日本防衛義務があるかのごとき判断が主流なのですが、条約をよく読めばアメリカを縛る『義務』との言葉は一行も無いのですよ。
『しなければならない』(義務)ではなくて『宣言する』なのですよ。
世間に向かって公に宣言しているのだからアメリカには『日本防衛の義務がある』との解釈なのですが、このアメリカの行動には『自国の憲法上の規定及び手続に従つて』との但し書き(条件)が付いているのです。
AであればBであると言うような無条件であるから、『義務』であるのですよ。
それなら憲法上の制約や議会の承認、などの手続きを考慮すればアメリカには『義務』で無くて好意的に解釈しても(日本防衛を)国益になる場合には出来る』とあるだけであるのです。
アメリカが自国の国益を害してまで軍事行動する義務は何処にもないのです。
ですからアメリカには何の義務も無いと解釈するべきなのです。
サーカシビリは米軍に協力して自国軍の1割をイラク侵攻に提供しているし軍事顧問団にもグルジア軍の訓練を任しているし、たくさんの兵器も購入しているしNATO加盟も申請しているし、ロシアを押さえる戦略的な地政学的な重要性を考えれば当然ロシア軍が自国領内になだれ込んできたらアメリカは助けれくれると信じていたのですが、動かざること山の如しでアメリカ軍の救援は無かったのです。
当たり前です。
領土紛争では紛争当事国に介入しないのはアメリカの大原則であり、特別な同盟国である英国に対してもフォークランド紛争で中立を守り何もしなかったのですからグルジアや日本など他国ではもっと介入しません。
返信する

コメントを投稿

東アジア共同体」カテゴリの最新記事