逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

1967年磁気嵐で米空軍がソ連への全面核攻撃を決断

2016年08月15日 | 軍事、外交
『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』(Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb)スタンリー・キューブリック監督

『磁気嵐を勘違い、攻撃寸前=67年、米空軍が旧ソ連に-ICBM監視レーダー故障』2016/08/13時事通信

1967年5月に太陽の活動が異常に活発化し、地球で観測史上最大級の磁気嵐が発生した際、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)の大陸間弾道ミサイル(ICBM)監視レーダーが故障し、米空軍が旧ソ連による妨害と勘違いして一時、攻撃準備態勢を取っていたことが分かった。
米空軍の退役軍人やコロラド大などの研究者が13日までに、米地球物理学連合(AGU)の学会誌「スペース・ウェザー」に論文を発表した。
当時は東西冷戦とベトナム戦争のさなか。この事件で「宇宙天気予報」の重要性が改めて認識され、太陽活動や地球磁気圏の観測が強化されたという。67年7月には米国の核実験監視衛星が宇宙の天体で起きる謎の爆発現象「ガンマ線バースト」を初めて観測している。
67年5月18日には太陽に黒点が多数出現し、23日にフレアと呼ばれる爆発現象が発生。放出された大量の高エネルギー粒子が地球に飛来し、磁気圏が大きな影響を受けた。米南部でもオーロラが見えたという。
NORADは米アラスカ州とグリーンランド、英国にICBMを警戒するレーダーを設置していたが、全て故障。旧ソ連による妨害、戦争行為とみた米空軍は攻撃のため航空機を発進させる寸前に至ったが、磁気嵐が原因との情報が軍首脳に上がり、中止された。
2016/08/13時事通信

『1967年 アメリカ(世界)は「核戦争勃発のほんの一歩手前」だったが原因は太陽フレア』2016/08/10 In Deep

1967年5月、巨大な太陽フレアによる磁気嵐がアメリカ軍の弾道ミサイル早期発見レーダーを妨害し、これをソ連軍の軍事行動と見たアメリカ軍司令部は「核攻撃を含む軍事行動」を決断。攻撃寸前で軍事行動が回避されるまでの経緯を8月9日アメリカ地球物理学連合(AGU)がウェブサイトに公開した。(アメリカ地球物理学連合は、地球物理学分野で世界最大の学会)

『アメリカ地球物理学連合 ニュース2016年8月9日 1967年5月に「ギリギリのところ」で米ソ核戦争が回避されるまでの経緯』
・1967年5月23日に北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)が管轄する、当時のソ連に対しての、「弾道ミサイル早期警戒システム」のレーダー3つが、すべて電波妨害を受ける
・アメリカ軍司令部は、これを「ソ連の戦争行為」と判断し、核兵器を搭載した警戒飛行隊に「攻撃の起動準備」を命令。全面核戦争一歩手前の状況に
・アメリカ軍は、1950年代から太陽活動についての研究を進めていて、この日の航空宇宙防衛司令部の太陽予報官が、「レーダーの妨害は巨大な太陽フレアで発生した磁気嵐によるものだ」と軍上層部に伝達
・公文書では、ここから当時のジョンソン米大統領を含む政府最高メンバーにまで、太陽活動の影響についての情報が伝えられ、弾道ミサイル早期警戒システムのレーダー妨害は、ソ連によるものではなく、太陽活動によるものと理解
・アメリカ軍による核攻撃を含む軍事行動は中止。米ソ全面核戦争は回避

スタンリー・キューブリック監督の映画『博士の異常な愛情 ・・・』はアメリカ空軍の司令官が単独で暴走しソ連を『核攻撃』する映画ですが、別のアメリカ軍高官の『片や 2000万人で済み、片や 1億 5000万人が死ぬ』という台詞がある。
意味は、『ソ連を先制核攻撃すれば、アメリカ人死者は 2000万人、先制攻撃しない場合、1億5000万人が死亡する』というアメリカ空軍の試算について述べたもの。
映画では『妄想に取りつかれた一人の司令官』が核戦争を引き起こす設定だが、現実はもっと恐ろしく1967年『優秀な大勢の司令官』たちは太陽嵐を知らないので集団で『勘違い』。全面核戦争に突入寸前になる。

『2016年8月9日のアメリカ地球物理学連合 ニュース』2016/08/09 

『1967年の太陽嵐は、アメリカを戦争の瀬戸際まで連れて行った』

レーダーや無線通信を攪乱する太陽嵐は、冷戦の緊張が最大に高まる中、もし、アメリカ軍が太陽活動の監視を続けている中での努力がなかった場合、悲惨な軍事衝突に繋がっていた可能性があることが新しい研究で示された。
1967年5月23日、アメリカ空軍は戦争開始のための航空機の準備を始めた。その理由は、北極域におけるアメリカ軍のレーダーが何かによって妨害されていたためで、アメリカ軍司令部は、これをソ連によるものだと考えたのだ。
しかし、その時、アメリカ軍の宇宙天気予報官が、太陽が軍のレーダーや無線通信を妨害する可能性があることについての情報を軍に伝え、兵器を搭載した航空機は離陸せずに、地面で待機した。

そして、宇宙天気予報官の情報によって、アメリカとソ連は全面的な核攻撃の応酬を回避することができたと新しい研究は述べる。
この、公的な事案に対して、初めて正式に太陽嵐とその影響を予測・分析したことについての調査がアメリカ地球物理学連合の新しい広報で発表された。

1960年代は、太陽嵐が社会に与える潜在的な影響については、その情報を共有する人々が現れるまでほとんど知られていなかったとコロラド大学の物理学者、デローレス・ニップ(Delores Knipp)博士は語る。
この 1967年5月の太陽嵐に関するストーリーは、アメリカの国家安全保障において、地球科学と宇宙研究が不可欠であることを意味する古典的な例だとニップ博士は述べる。
「アメリカという国が、太陽や地磁気嵐の観測やその予測に早い段階から投資していたという事実がなければ、1967年の太陽嵐の影響は非常に大きなものとなっていたでしょう。そういう意味では、準備することがいかに重要かということを学んだ出来事でもあるのです」

太陽を監視し続けて

アメリカ軍は、1950年代の後半に、地球の磁場と上層大気の乱れを中心としての太陽活動と宇宙天気の監視を開始した。
1960年代になると、空軍の空軍気象局(AWS)の新しい支局が、太陽表面の爆発的な放射現象である太陽フレアの日常的な監視を始めた。
太陽フレアは、多くの場合、地球上の電磁波の障害につながるもので、すなわち、無線通信や電力線の伝送を遮断する可能性があり、これは磁気嵐として知られている。
空軍気象局は、アメリカ国内と海外で、太陽の監視者のネットワークを構築し、その情報を、北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)と、北米上空をコントロールするカナダの組織に提供した。
1967年からは、いくつかの観測情報に関して、北アメリカ航空宇宙防衛司令部の太陽予報官に毎日、直接情報が送信されるようになった。

1967年5月18日。強烈な磁場を伴う異常に大規模な黒点の活動領域が、太陽表面に出現した。
予報官たちは、5月23日に、いつでも大規模な太陽フレアが発生する可能性があると判断していた。
そして、5月23日に太陽フレアが発生した。
そのフレアは、ニューメキシコ州とコロラド州の天文台では肉眼で見ることができたほど巨大なものだった。
マサチューセッツ州にあるソーラー電波天文台では、太陽が前例のない強いレベルの放射を続けていることが観測していた。
5月23日、コロラド州コロラドスプリングズの北アメリカ航空宇宙防衛司令部・太陽予報センター(NORAD’s Solar Forecast Center)は、世界的な規模の強大な地磁気嵐が 36時間から 48時間以内に起こると予測した。

レーダーの「妨害」発生

この 5月23日の巨大な太陽フレアの発生と共に、北半球のアメリカ軍の3つのすべての弾道ミサイル早期警戒システム(BMEWS)ステーションのレーダーの機能が破壊されるという出来事が発生した。
これらのレーダーは、ソ連からのミサイルを検出するために設計されており、そのレーダーが何かによって妨害されているように見えた。
レーダー機能の妨害を含む、これらレーダー・ステーションに対するいかなる攻撃も、それは「戦争行為」と見なされる。
この日、北アメリカ航空宇宙防衛司令部の太陽予報センターで、宇宙天気の予報を担っていたのは、現在は退役しているアーノルド・L・スナイダー大佐(Colonel Arnold L. Snyder)だった。
対流圏の気象予報官が、司令部の最高司令官が、太陽活動があったのかどうかについて尋ねたいと言っていることをスナイダー大佐に伝えた。
スナイダー元大佐は、その時のことについて、こう語る。
「私は興奮と共に、明確にこのように応答しました。”はい、起きました。太陽の半分が吹っ飛んだような巨大なものです” と。そして、その後に、冷静に定量的な説明と事象の詳細についてを伝えました」
太陽予報センターからの情報により、司令部は、弾道ミサイル早期警戒システムレーダーのある場所が、太陽嵐の影響を受ける可能性があるところであることを知った。
レーダーを「妨害」しているのは、ソ連ではなく、太陽だということが、ここに示唆されたのである。
そして、太陽からの放射量が減少していくと共に、レーダーサイトの妨害も消えていったことで、レーダーの妨害が太陽によるものである示唆が、より強くなった。

1960年代のほとんどの間、アメリカ空軍は、核兵器を搭載した警戒飛行隊を多く飛行させていた。
しかし、当時の司令官たちは、太陽嵐に関しての知識がなく、弾道ミサイル早期警戒システムのレーダーを妨害しているのはソ連だと考え続けており、調査によれば、その飛行中の航空機たちに対して「核兵器を起動する準備」についての命令が出された。

ニップ博士は言う。
「これは深刻な状況です。しかし、物事が恐ろしく間違った方向に進みそうな時に、物語は、称賛に値する方向に変わっていったのです」
その状況にまで進んでいたが、空軍は、それ以上の追加の航空機への飛行命令をなぜか出さなかったのだ。
これは、北アメリカ航空宇宙防衛司令部の司令官たちが、太陽予報センターからの情報により、レーダー妨害は、ソ連によるものではなく、太陽活動によるものだったと伝えられ、それが、司令官たちに軍事行動を停止させることを決断させたのだと研究者たちは確信している。

ぎりぎりで間に合ったのだ。

この時命令されていた攻撃は、核兵器の使用の可能性も含むものだった。
ニップ博士は、公文書を引用し、この時に、太陽嵐が引き起こす可能性についての情報が、アメリカ政府の最高レベルの政治家たちにまで送られ、おそらくはジョンソン大統領にまで伝わったのだと見ている。
太陽フレアの後、地磁気嵐は約 40時間続いた。
新しい研究によると、この時、ほぼ1週間、ほとんどあらゆるアメリカの無線通信が妨害されていた。
また、磁気の影響で、通常は北極圏で見られるオーロラが、はるか南のニューメキシコ州で見られた記録が残っている。

ジョージア工科大学の科学者モリス・コーエン(Morris Cohen)博士は、は以下のように述べている。
「この出来事は、歴史的な観点から非常に強く私の心をとらえるものです。1967年の場合は、悲惨な結末を回避するための十分な時間があったということでしょうが、物事の進み方は、時に壊滅的な事態を起こします。だからこそ、私たちは、そのようなことが二度と起きないように何かしなければならないのです」
2016年8月9日アメリカ地球物理学連合 ニュース



『相互確証破壊と日本の核の傘』

1965年マクナマラ国防長官は敵国が先制奇襲による核攻撃を意図しても、生残核戦力による報復攻撃で国家存続が不可能な損害を与える事で核戦争を抑止するという相互確証破壊(Mutual Assured Destruction,MAD)を発表。
ところが破壊力が大きすぎる核戦争の場合『相手から奇襲攻撃されたから→(戦争の大義りメンバー・パールハーバーを手に入れて)アメリカは仕方なく反撃する』今迄の最も得意としていたプロパガンダ戦法がとれない。
今までの表向きのアメリカの公式の説明では『相互確証破壊』(MAD)とは核抑止理論(第三次世界大戦の抑止)である。
実は核兵器の場合、アメリカは最初から先制攻撃だった。
奇襲の兆候が少しでもあると判断すれば、逆にアメリカから先制攻撃を仕掛ける超危険な戦略こそが『相互確証破壊』(MAD)だったことは、2016年8月9日のアメリカ地球物理学連合レポートで明らか。
アメリカ軍ですが自分のレーダー網が機能しなくなっただけで(相手からの攻撃がまったくない段階で)自分から進んで核戦争に突入しようとしていたのである。

『際限ない軍拡』

マクナマラの『相互確証破壊』(MAD)からは、相手方(敵)の核攻撃にも十分残るだけの数量にまで『核攻撃能力を増強する』事が核戦争の『抑止力』であるとするロジックが生まれる。
MADでは潜在敵国よりも強い軍事力を持つだけでは『安全』とはならず、世界を凌駕する圧倒的な軍事力の保持を必要とする。80年代の冷戦時代最期のアメリカ大統領ロナルド・レーガンの逆立ちの論理『核兵器削減の為(戦争抑止)には核兵器の増強が必要』との有名な言葉がでてくる。
1968年米ソは相互に核削減を行う約束で、核兵器の拡大を防ぐ核拡散防止法(NPT)を締結するが、米ソの核兵器は減るどころか逆に増え続け倍増する。
MAD(核の傘)とは軍縮とは正反対の、果てしない軍備拡張の『理論的な柱』でアメリカの『軍事』とは、日本の無駄に大きい『箱物ヅクリ』(公共事業)と全く同じ性格を持っていた。MADは人類に禍をもたらす『狂気の理論』であるが、軍拡は軍産複合体に膨大な利権をもたらすので、今でも賛成する勢力は数多い。
『相互確証破壊』(MAD)の生みの親で推進者であるロバート・マクナマラ元国防長官自身が、後半生はこのドクトリンの正しさを否定している。

『歴史的プラハ演説』

オバマの『相互確証破壊』(MAD)に対する懐疑はコロンビア大学時代の学内誌にまで遡れるが、信念(確信)である事は、米大統領として初めて原子爆弾の使用(ヒロシマ)に対する道義的責任と核廃絶を語った歴史的なプラハ演説で明らか。
オバマに対して冷戦時代の『恐怖の遺物』で間違ったドクトリンMADを、『日米間の国家間の公式な取り決めである』から当然今でも有効で『生きている』と執拗に『核の傘』の確認を迫った麻生太郎は、ホワイトハウスから常識外れの非礼な扱いを受けている。


2009年ホワイトハウスが公開した『ウエルカム日本国首相』 親しく語りかえる麻生太郎に対してオバマ大統領はそっぽを向いている。

『日本の国是、核の傘と対米従属』

日本の麻生太郎首相はチェンジのオバマ大統領当選直後に親書を送り、直後に訪米し外国首脳としては最初の会談を行っている。
麻生親書の内容は明らかにされていないので推測になるが、何度も何度も送った真意は日本政府としてアメリカの『核の傘』(MAD 相互確証破壊)の正確な履行の再確認である事は間違いないようだ。


正面を向くオバマに対し非礼にも麻生太郎は薄くなった後頭部しか映っていない。写真上半分に写っているのは軍装の初代大統領ジョージ・ワシントン(George Washington)。
ドル紙幣に肖像画が使われているワシントンなどの『建国父祖』(ファウンデイング・ファーザーズ)の意味は『民主主義』と『啓蒙思想』で、その44代後の後継者(オバマ)が無知蒙昧な麻生太郎に民主主義をレクチャー(啓蒙)している図?。ホームページの写真にはオバマ大統領の本音(嫌悪感、軽蔑感)が如実に写されている。

『核の傘(MAD)は正しい理論か』

自国に対する攻撃に対する懲罰的報復(威嚇)を基礎とするMADの『自己抑止』に比べ、同盟国への攻撃に対する懲罰的報復(威嚇)の『拡大抑止』(核の傘)は、信憑性が低いとされる。
自国の『自己抑止』にしろ同盟国の『拡大抑止』(核の傘)にしろ『攻撃に対して核報復する』との宣言(平時における国家の心構えの事前表明)。戦時下の実際面の運用は国家の国益が何れの場合にも最優先される。
通常戦力であれ『核兵器』であれ、攻撃する方が国益に適えば約束(条約)を実行するし、国益に反すれば実効しない。
外務省国際情報局長の孫埼享が何度も強調しているが、日米安保条約には日本が攻撃されてもアメリカには自動参戦の義務は無い。『アメリカ議会が賛成』の条件付きで日本を助けると書いてあるだけ。(議員は地元有権者の利益にならないことには賛成したがらない。ましてや日本を助けるための核での報復など誰も賛成しない)

最悪なら1962年で世界が終わっていた『冷戦下、米沖縄部隊に核攻撃命令 元米軍技師ら証言』2015/03/14共同通信

冷戦下の1962年、米ソが全面戦争の瀬戸際に至ったキューバ危機の際、米軍内でソ連極東地域などを標的とする沖縄のミサイル部隊に核攻撃命令が誤って出され、現場の発射指揮官の判断で発射が回避されていたことが14日、同部隊の元技師らの証言で分かった。
キューバ危機で、核戦争寸前の事態が沖縄でもあったことが明らかになったのは初めて。
ミサイルは、核搭載の地対地巡航ミサイル「メースB」で、62年初めに米国施政下の沖縄に配備された。運用した米空軍第873戦術ミサイル中隊の元技師ジョン・ボードン氏(73)=ペンシルベニア州ブレイクスリー=が証言した。
2015/03/14共同通信



もしも沖縄米軍のミサイル部隊による核攻撃命令が実行されていれば、即座にソ連からの報復の核攻撃があり米軍基地が集中する沖縄や極東米軍司令部がある座間や横須賀に近い首都東京が壊滅、日本の大部分が消滅している。


歴史的なオバマ大統領のヒロシマ訪問でも、なんと、核のボタンを収めた鞄をもった軍人がすぐそばに随行していた(これは出来る限り早く撃って相手を殺した方が勝ち『勝った方が正義』だと考えていた1960年代に流行った西部劇のガンマンの発想の政治版)

蓋が裏返れば、全員地獄に真っ逆さま『人類を救った1991年の冷戦崩壊』

スタンリー・キューブリック監督の『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』は、限りなく実話に近い映画であったらしい。
今の日本人の多くが誤解しているが、核兵器とは『使えない兵器』ではない。実戦に使う目的で開発されていて、アメリカ軍では実際の核戦争を真剣に準備していた。

『ずっと地獄の釜の蓋の上で、陽気に踊っていたアメリカの狂気』

日本の唯一の同盟国アメリカは終始一貫して核の先制使用を公言していて、真面目に『人類滅亡』を考えているが、これは矢張りキリスト教が持つ終末論(新約聖書のヨハネ黙示録)を抜きにしては理解出来ない。まさに『狂気』そのものである。
冷戦崩壊で1991年に中止されるまで、アメリカ軍は1年中365日24時間10000メートル以上の高空に12機以上の水爆搭載のB52を待機させていて、人類滅亡の核戦争勃発をじっと待っていた。
海でも戦略核ミサイルを搭載して原子力潜水艦が一年中浮上すことなく深海に潜んで、じっと第三次世界大戦を待っていた。
現在はB52による空の常時待機は流石に核事故の危険が大きすぎるので中止した。ところが、海の核ミサイル搭載の戦略原潜の待機は今でも続いている。

『8月15日の終戦記念日にAGUレポートを掲載した毎日新聞の深謀遠慮』

愚かしく腹立たしい驚愕的『太陽フレアで人類が滅亡寸前』ですが日本の通信社(時事通信)配信は8月13日だったが、毎日新聞は掲載を『玉音放送』の8月15日まで遅らせる。
時事通信は『13日までに・・・発表した』だが元ネタのアメリカ地球物理学連合(AGU)レポートは9日。『まで』は9日も含むので丸々嘘ではないが詐欺かインチキ手品の類。決して『真実』ではなくてプロパガンダである。
AGUレポートもプロパガンダ臭い。
大昔から一部有識者は熟知していたが、権威あるアメリカ地球物理学連合が『真実』と認めた意味は大きい。8月9日とは人類に対する2回目の原爆攻撃(ナガサキ)記念日である。
たぶん、内容より公開した『日付け』に最も大きな意味があった。
NHKが主導した『8日15時の天皇のお言葉』のマスコミの狂乱的な大報道も同じで、中身より『8月8日』がヒロシマとナガサキの真ん中であったことが最大の問題だったと毎日新聞の岸井 成格元主筆が語っている。暗にフクシマの放射能被害の末期的な深刻さを象徴していたのであろう。


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2 コメント

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田母神粛清の真相?? (太田)
2016-08-15 15:24:10
当選した嘘つき詐欺師の青山繁春と似たような、電波芸人の田母神氏ですが、、、。
「中国とアメリカはお互いに核保有国だから、米は尖閣ごときで日本を守らない。(だから日本独自の核武装が必要)」だと言っていました。
つまり尖閣防衛の為にアメリカが本気で中国と戦争するなど有り得ないと。

イラク戦争のような非合理な迷惑戦争をするアメリカですが、逆に同盟国を守る為に動かない場合も有ります。
現実の国際社会とは暴力団の抗争と同じく「美味しいかどうか」なのですから恐ろしい。
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オバマの核兵器の先制攻撃の中止に反対する日本(安倍晋三) (宗純)
2016-08-17 15:23:35
太田さん、コメント有難うございます。

2年前の都知事選では頭が空っぽで目が節穴のネットウヨのアイドル田母神が60万票ですよ。
ところが今回の参議院比例区(全国区)で自民党でトップ当選したテレビでお粗末で恥ずかしい低級なヘイトスピーチを繰り返していた電波芸者の青山某は40万で、直後の東京知事選では街頭でヘイトスピーチを繰り返していた桜井誠は11万票。
口だけは勇ましいお馬鹿な低能の男妾に対しての支持は確実に減ってきています。何も心配することはありません。

今回の記事(勘違いで核攻撃するアメリカ軍)に対応して、米ワシントン・ポスト紙は15日、
オバマ政権が導入の是非を検討している核兵器の先制不使用政策について、安倍晋三首相がハリス米太平洋軍司令官に「北朝鮮に対する抑止力が弱体化する」として、反対の意向を伝えたと報じた。

この日本(安倍晋三)が主張しているのは、核兵器の使用に対する核による報復ではなく、
何と、アメリカによる核兵器の先制攻撃(奇襲攻撃)なんですよ。
日本国ですが国連で毎年決議されている核兵器の使用禁止に対して反対したいたのですね。
今回もアメリカに対して『核兵器を使って先制攻撃(奇襲攻撃)してくれ」と主張しているのですから無茶苦茶にも程がある。
大統領任期が半年を切ったオバマですが、何とか『核兵器による先制攻撃』だけでも中止して、レガシーを残したいのでしょう。
これに反対しているのが唯一の被爆国である我が日本国(安倍晋三)なのですから情けない。
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