寒気が緩んだ今日は、天神山緑地方面へ小鳥を見に行こう。
いつもの穴場の入口近辺で、聞いたことのないさえずりが聞こえる。
頭上の木を眺めると、鳥の集団。スズメかな?そう思ってよく見ると頰が赤い。うそ!嘘じゃないよ本当。ウソの群れ。
久しぶり。何年ぶりだろう。
ポケットからすぐにスマホを取り出して、上を向く。同時にバランスを崩して、雪のクッションに尻もち。それでも気にせず、すぐに立ち上がって、数枚写真に収めた。
子供がまだ小さかった頃、早朝、近所のコンビニへバイトに行く途中で見かけて以来だ。
悲しいぐらいに、何の鳥だかわかりませーん。スマホの限界に涙。
比較的大きな道路のそばだが、交通量がそんなに無いので、一歩緑地へ入ると小鳥の声しか聞こえない。
ひときわ高らかなさえずりが、ずーっと続いている。
声のする方向へ目を向け主を探してみると、幅広ネクタイのシジュウカラのオス。
縁遠くなったこのオバサンにだってわかりますよ。恋の季節なんですね。
しばらく観察していると、周りにメスだろうか、数羽入れ代わり立ち代わり。追いかけっこが始まった。
いいわねー。若いって。
オバサンの心も春めき始める。
精進川の滝はどうなったかな。
天神山緑地とは反対側。道路を渡って行ってみる。
まだまだ滝は雪の中だった。
シンとした中で滝の音と川の流れる音が心地良い。感覚が研ぎ澄まされる。
静寂の中で木をつつく音が響く。
私の直ぐ近くの木から聞こえる。木の周りを移動しながら梢の方を見回すと、見つけた。アカゲラ。
またスマホを出してみるけど…。やっと判別できるかどうかの、限界スマホ。
しばらく眺めていようと思っていたのに、すぐ近くにカラスが3羽寄ってきて、逃げちゃった。
そこから、豊平川へ向かう。
昨日、橋の上から川を見ていたら、マガモのオスが1羽いたのだが、奥様がどこを探しても見当たらず、もしや奥様はキツネに…と気になっていたのだ。
橋の北側にはいなかった。
南側もいないカモ…と期待していなかったら、いたー!
最初に見つけたのは、メスのカモ1羽。あら、奥様ご無事で。ご主人は?探してみると、少し離れたところに、別のペアのカモがいた。
ということは、奥様、ご主人とはお別れに?
奥様、何故かペアのほうのオスへ横恋慕。いけませんわ。
この三角関係どうなる!
気を揉んでいると、新たなるオス登場。なんだ、奥様、ご主人いらっしゃるんじゃありませんか。
かくして、私が憂う必要もなく、二組のカップルはそれぞれの方向へ。
安心しました。
カモの撮影を終えると、足元に虫!まだ、雪だらけですぞ。小鳥たちの餌になっちゃう。
もう、春ですなー。
橋からの帰り道、雪の陰にうずくまっている様子の人の頭が見えた。
具合でも悪くなったのかと声をかけようかと近づいてみると、予想もしなかった光景が!
ミュンヘン大橋の東の端。
普段は横断歩道を渡る人が、立って待つ場所。それも地面に座って、小さなビニールを広げ、その上に並べられているのはスマートフォン。それも3、4台。横一列に並べ、さらに片手にも持っていたと思う。そして地面に並べたスマホは、全台同じ何かの画面が映っていた。
北側へ向けた数台のスマホをせわしなく操作するその人は、一体何をしているのか。
もの凄く気になったけど、ちょっと異様な風景なので、聞く勇気が出なかった。
それに、ジロジロ見るわけにも行かない。通りすがりにちらりと見て、確認も立ち止まりもせずに通り過ぎた。
気になるー。
その方は毛糸の帽子をかぶった年配の女性だった。見た限りでは、年齢50代くらいだろうか。
気になる気持ちをモヤモヤ抱えたまま、歩いていると、初音ミクと同じ色の髪の女の子とすれ違った。そして、目の前には水色の軽自動車、さらにに水色のジャンバー姿の二人の女の子。
水色3連発に不思議な気持ち増幅で家に着いた。
あの地面のスマホ。一体何だったのか?
ポケモンゴーかなと思って調べたけど、画面がそもそも違う。
ああ、気になるー。