K馬日記

映画や美術、小説などの作品鑑賞の感想を徒然なるままに綴っていきます。

今更ながら第91回アカデミー賞について

2019年04月26日 | 映画
今更ですが今年発表された第91回アカデミー賞について、つらつら感想を書いていこうと思います。



と言っても、毎年賞レースを分析しているわけではないので、圧倒的主観によるコメントであること悪しからずでございます。

個人的に推しに推していたヨルゴス・ランティモス。最多10ノミネート(助演女優賞で2人ノミネートのため部門数は9部門)だったにも関わらず、受賞はオリヴィア・コールマンの主演女優賞のみ。
くう〜〜〜脚本がランティモス自身だったら違った結果だったんじゃなかろうか……

以下、主要受賞作品へのコメント。

作品賞:『グリーンブック』(ピーター・ファレリー監督)
助演男優賞:マハーシャラ・アリ(『グリーンブック』)
黒人差別をテーマにしたヒューマンドラマ。黒人ピアニストで差別に苦悩していたドン・シャーリーの口にしていた"Dignity"という言葉がすごく胸に響きました。
ずっと笑わなかったシャーリーが、最後に良い笑顔を見せるオチも本当に好きな演出。
白人のボディガード トニー・ヴァレロンガを演じたヴィゴ・モーテンセンの演技がなんか臭かったなぁ…『はじまりへの旅』で口下手な父を演じたときはめちゃめちゃ良かったのに!

監督賞:アルフォンソ・キュアロン(『ROMA』)
あの『ゼロ・グラヴィティ』を撮った巨匠がNetflix配信で新作をリリースするということで話題に。
ワンカットの長回しが頻出。ゆっくりとパンしていく映像の中を、演者たちが動き回る。緻密に構成されたであろうカットが印象的。
メインビジュアルにもなっている、海辺でのクライマックスシーンは圧巻。静と動の緩急のつけ方が見事でした。

主演男優賞:ラミ・マレック(『ボヘミアン・ラプソディ』)
あれだけ話題になった作品で、フォーカスされたフレディを演じ切ったラミ・マレック。納得の受賞ですね。
妻にゲイだと告白するシーンと仲間たちにエイズだと告白するシーン、そして父親と和解するシーンで、胸に残る演技を見せてくれました。
しかし、最後のライブパフォーマンスでの『ボヘミアン・ラプソディ』の歌い出しは良かったですね!

主演女優賞:オリヴィア・コールマン(『女王陛下のお気に入り』)
過去のレビューでも触れましたが、寂しがりやのメンヘラから急に冷徹な女王に変動する演技幅がすごい!
もちろん、エマ・ストーンもレイチェル・ワイズも(の方が!?)良かった。

助演女優賞:レジーナ・キング(『ビール・ストリートの恋人たち』)
これは見逃してしまってかなり後悔してる作品です。あの『ラ・ラ・ランド』を抑えて作品賞を受賞した『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス監督の新作…奇しくも『グリーンブック』同様黒人差別がテーマ。
『ムーンライト』の美しさとストーリーには度肝を抜かれたので、ぜひどこかで観たいと思います。

最近映画観られてなくて本当にストレス!
明日からゴールデンウィーク、沢山観まくるぞ…でも勉強もしなければ…

では、みなさま良い連休をお過ごしください。


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