美術記事も久しぶりですね?
前回は弟の絵を観に「取手アートパス」に足を運んだわけですが。
その前は9月末に訪れた金沢21世紀美術館の「ソンエリュミエール、そして叡智」展ですね。
ここ数カ月ほとんど美術館に行っていないという事実に驚愕。
一般の美術展に関してはもう4カ月ほど行っていないという・・・
というわけで(というのもおかしいですが笑)行って参りました。
乃木坂の新国立美術館で開催されている「Domani・明日展 2013」です。
若いアーティストが国費で海外に留学し、そこで得てきたものを発表する展示です。
芸術家在外研修(新進芸術家海外研修)制度という、文化庁が行っている若手芸術家育成プログラムの一環ですね。
国が主催ということで、学生500円、キャンパスメンバーズなら300円で入場できる激安の展覧会です。
が、圧倒的満足感が得られるので、これは是非行くべきかと。
個人的には、苦手だったヴィデオアートがとっても取り付き易くて良かったですね。
普段こういう発表の場に居合わせると、どうしてもヴィデオアートが退屈に感じてしまっていたので、そういう点でもぐっと良かった。
色々興味深い作家さんはいましたけど、池田学さんはやはり技術が圧倒的ですね。
そして「人間と自然とのかかわり」というコンセプトもしっかりしている。
かつ、コンセプト自体がぼくの好みドンピシャ!
生で見ると迫力がすごいですほんと・・・尋常じゃない描きこみ量。
細部描写が抜群に丁寧な上、遠目からみるバランスも心地よい・・・
美術手帖でも取り上げられて、画集も既に出してるみたいですし、絵自体もかなり一般受けの良さそうなグラフィックですね。
これからの日本美術を牽引していくんでしょうなぁ・・・
で、彼は有名人なのでさておき笑
ぼくが個人的にすごく好きだったのが、青野千穂さんの作品です。
立体なんですけど、写真撮れたので一応アップします。
うん、何ナノこれ??
的な声が聞こえてきそうです笑
青野さんは現代陶芸を中心に活動を行っているようです。
研修先は確かオーストリア?だった気がしますね。
そして、この作品はすべて同じ材料、セラミックで作ってあります。
これがとても面白かった。
同じ素材なのに、造形の仕方と色の付け方でここまで違うものに変貌するのかと。
むしろ間逆と言っても良いオブジェですよね。
これは・・・まあ、狙ってるのかもしれませんが・・・
岡本太郎の対極主義に非常に通じるものがあると思うんですよ。
同じ材質で全く逆のものをつくる。
質感は軟質と硬質、色彩は多色と単色、明色と暗色。
全体としてまとめるなら有機的と無機的とも言うべき二項対立を同じ作品で併置してるわけですね。
して岡本の対極主義はというと、非合理性を追求したシュルレアリスムと合理性を追求したアブストラクトという対立項を平面上において併置しようとする試みです。
つまり、青野さんの試みは岡本の対極主義を空間において実践したように捉えることができるのです。
間逆のものが併置されるという構図は個人的にとても好きなものでして。
例えば、それは男女にも置き換えることができるし、また自然と人間に置き換えることも可能なものです。
この作品で言えば、先ほど有機的と無機的を区別したように、有機的を自然、無機的を人間(文明)に捉えることも可能であるなあと思うわけです。
自然と人間との対立というものは古くはベートーヴェンの頃から見られもするもので。
かの有名な第九は自然と人間とのせめぎ合いを描写した曲であるという説があります。
第九の有名な「歓喜の歌」というものは、人間が自然に勝利する上での歓喜のようですが・・・
自然と人間の関係って昔から重要なトピックだったんですね~。
前半で述べた池田さんの理念に立ち戻ってきたところで、今日はこの辺で笑
P.S.
「併置」と先述しましたが、似たようなものに「止揚」があります。
作品内において、自然と人間が「併置」されているのか、「止揚」されているのか、判断は難しいところですね。
自然と人間の対立に新しい価値は生まれるのか・・・
併置した時点で既に新しい価値はあるのかもしれませんけど・・・
hona-☆
前回は弟の絵を観に「取手アートパス」に足を運んだわけですが。
その前は9月末に訪れた金沢21世紀美術館の「ソンエリュミエール、そして叡智」展ですね。
ここ数カ月ほとんど美術館に行っていないという事実に驚愕。
一般の美術展に関してはもう4カ月ほど行っていないという・・・
というわけで(というのもおかしいですが笑)行って参りました。
乃木坂の新国立美術館で開催されている「Domani・明日展 2013」です。
若いアーティストが国費で海外に留学し、そこで得てきたものを発表する展示です。
芸術家在外研修(新進芸術家海外研修)制度という、文化庁が行っている若手芸術家育成プログラムの一環ですね。
国が主催ということで、学生500円、キャンパスメンバーズなら300円で入場できる激安の展覧会です。
が、圧倒的満足感が得られるので、これは是非行くべきかと。
個人的には、苦手だったヴィデオアートがとっても取り付き易くて良かったですね。
普段こういう発表の場に居合わせると、どうしてもヴィデオアートが退屈に感じてしまっていたので、そういう点でもぐっと良かった。
色々興味深い作家さんはいましたけど、池田学さんはやはり技術が圧倒的ですね。
そして「人間と自然とのかかわり」というコンセプトもしっかりしている。
かつ、コンセプト自体がぼくの好みドンピシャ!
生で見ると迫力がすごいですほんと・・・尋常じゃない描きこみ量。
細部描写が抜群に丁寧な上、遠目からみるバランスも心地よい・・・
美術手帖でも取り上げられて、画集も既に出してるみたいですし、絵自体もかなり一般受けの良さそうなグラフィックですね。
これからの日本美術を牽引していくんでしょうなぁ・・・
で、彼は有名人なのでさておき笑
ぼくが個人的にすごく好きだったのが、青野千穂さんの作品です。
立体なんですけど、写真撮れたので一応アップします。
うん、何ナノこれ??
的な声が聞こえてきそうです笑
青野さんは現代陶芸を中心に活動を行っているようです。
研修先は確かオーストリア?だった気がしますね。
そして、この作品はすべて同じ材料、セラミックで作ってあります。
これがとても面白かった。
同じ素材なのに、造形の仕方と色の付け方でここまで違うものに変貌するのかと。
むしろ間逆と言っても良いオブジェですよね。
これは・・・まあ、狙ってるのかもしれませんが・・・
岡本太郎の対極主義に非常に通じるものがあると思うんですよ。
同じ材質で全く逆のものをつくる。
質感は軟質と硬質、色彩は多色と単色、明色と暗色。
全体としてまとめるなら有機的と無機的とも言うべき二項対立を同じ作品で併置してるわけですね。
して岡本の対極主義はというと、非合理性を追求したシュルレアリスムと合理性を追求したアブストラクトという対立項を平面上において併置しようとする試みです。
つまり、青野さんの試みは岡本の対極主義を空間において実践したように捉えることができるのです。
間逆のものが併置されるという構図は個人的にとても好きなものでして。
例えば、それは男女にも置き換えることができるし、また自然と人間に置き換えることも可能なものです。
この作品で言えば、先ほど有機的と無機的を区別したように、有機的を自然、無機的を人間(文明)に捉えることも可能であるなあと思うわけです。
自然と人間との対立というものは古くはベートーヴェンの頃から見られもするもので。
かの有名な第九は自然と人間とのせめぎ合いを描写した曲であるという説があります。
第九の有名な「歓喜の歌」というものは、人間が自然に勝利する上での歓喜のようですが・・・
自然と人間の関係って昔から重要なトピックだったんですね~。
前半で述べた池田さんの理念に立ち戻ってきたところで、今日はこの辺で笑
P.S.
「併置」と先述しましたが、似たようなものに「止揚」があります。
作品内において、自然と人間が「併置」されているのか、「止揚」されているのか、判断は難しいところですね。
自然と人間の対立に新しい価値は生まれるのか・・・
併置した時点で既に新しい価値はあるのかもしれませんけど・・・
hona-☆
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