K馬日記

映画や美術、小説などの作品鑑賞の感想を徒然なるままに綴っていきます。

Perfect Blue

2013年06月03日 | 映画
こんばんは。
お盆休み一週間が終わって、とても悲しいただけーまです。
実家に帰れてのびのびと過ごせたのでとても良かった。
こう、歳を重ねるにつれて実家の良さをしみじみを感じます笑
老いてきましたなあ。。
友人にあまり会えなかったのが残念。。

さて、再び映画についての更新です。
今敏監督のアニメ映画「Perfect Blue」をGW()に見たので、そのレビューです。
こう、やっぱり映画館にあまり行かないものでして、旧作のレビューばっかりになってしまうのが心苦しいのですが。
まあ、映画に対する積極性なんてその程度だよな、とか思いつつ、更新します。

今敏監督の『Perfect Blue』ですが、彼の最高傑作としても名高い作品です。
アイドルを脱退し女優へと転身していく主人公と解離性同一障害のマネージャーの話です。
ナタリーポートマンの『ブラックスワン』を思い出させますね。
まあ、こちらは主人公が解離性同一障害なわけですが・・・

解離性同一障害というのは、切り離した感情や記憶が成長して、別の人格となって表に現れるものだそうです。
『ブラックスワン』の場合は、主人公が「白鳥の湖」でバイナリなスワンクイーンという役割を演じることになり、その役柄で苦しんでいくというストーリー設定でした。(超適当)
スワンクイーンというのは、几帳面で真面目なホワイトスワンと邪悪的で蠱惑的なブラックスワンという二種類の演じ方を要する役です。

『Perfect Blue』は「私」ではない「私」が人を殺していくサイコスリラーみたいな映画です。
主人公が女優に転身したい思いとアイドルへの拘りを捨てきれない思い、という二面性を持って狂気に囚われていくように思えるのですが、実は……
という話です。オチは言いません笑

二種類の自分を演じる、ということが狂気につながっていく。
双方とも破綻していく狂気を十分に感じることが出来る作品になっています。
そして、こうした狂気を保証するのが、クライマックスのシーンまで一側面からの描写しかしないという手法なのだと思います。
二側面あるストーリーを一側面でのみ追うと、どうしても破綻が出てきます。
そうした破綻は乖離性同一障害を持つ者の内部に隠れているため、破綻の糸口は掴めない。
そこが言いようのない恐怖につながっていくと。
スリラーと言えばスリラーなんでしょうね。

同監督の『東京ゴッドファーザーズ』も観たので、いずれ更新します。
てか、意外と書くべきネタが溜まりつつあるのでなるべく早く更新しますね。。
読者が未だに居るのかどうかはおいておいて笑

hona-☆

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