Taga_castillo

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3.5MHz受信機の製作(9)

2013-03-07 16:42:40 | Ham(RX,TX,Ant)
3.製作(組立)
各ブロックの回路の検討が終わったので、実際の製作(組立)を行ないたいと思います。
まず、プリント基板ですが、以前大きい基板に全回路を組み立てて手直しをするのが大変だった記憶があったので、今回は小さめの基板を複数枚使うことにします。RF部分には片面がベタグラウンド(ベタアース)のものを使いたいと思って探したところ、サンハヤトの"ICB-88SEG"という47.0x72.0mmの大きさのものが見つかりました。
さっそく配置を考えてみましたが、RF-Amp,Mixer,L-OSCで1枚("基板A"と呼ぶことにします)、IF-Amp,DET,BFOで1枚(基板B)で収まりそうです。また、AF-Amp,AGC,S-Meter等はベタグランドのものは必要ないので、手持ちで同じ大きさの"IC-301-70"(基板C)を使おうと思います。

他のパーツも手持ちのものを使うつもりで在庫の確認したところ、袋で買ったので残っていると思っていたC(0.015μF)やTr(2SC945)は残りが少ないことが分かり、回路図上の品名等を変更してあります。
また、FCZコイルもハムバンドのものは入手が難しく、やっとFCZ5やFCZ9が入手できるようです。今後は代替品か自作する必要がありそうです。

[基板A]
RF-Amp,Mixer,L-OSCの回路ですが、以下の通りです。



検討時と若干の違いがあります。
1)アンテナからの過大入力を抑えるため端子間に1N60を入れました。
2)RF-Amp(2SK168)のソース(S)にAGC用の2SC945を入れてあります。
3)基板Aを単独で動作させるため、上記2)のTrのコレクタ(C)とエミッタ(E)の間、またAGC信号を受ける2SC945のCと+6V電源の間に、それぞれJMP1とJMP2のジャンパピンを入れました。つまり基板Aの単独動作の場合はJMP1をショートし、受信機全体として動作させる時はJMP2をショートさせます。
3)基板への配置スペースの都合から、L-OSC用のX-talとコイルの位置を入れ替えました。
4)RFとMixerの動作の最良点を得るため、それぞれのFETのSに470ΩのVRを入れGバイアスを変えられるようにしました。
5)Mixerへ供給するL-OSCの発振出力レベルを変えられるように、L-OSCのバッファ(2SC1815)のEに470ΩのVRを入れてあります。
6)3.5MHz用のFCZ3R5が手に入らなかったので、FCZ5を使っています。

そして、実際に組んでみた基板Aは以下の通りです。



基板Aの単独動作確認のため、アンテナ用のBNCコネクタ、L-OSCの周波数可変用のVR、そして負荷として100ΩのRを付け加えてあります。

基板Aは、写真の上側半分がRF-AmpとMixerで、下側半分がL-OSCとなります。基板に載せることはできましたが、結構込み入ってしまいました。
配線等を再チェック後、電源+6Vを供給しL-OSCの発振周波数のチェックを行なったところ、9,900.0kHz前後から約50kHzの周波数変化が得られ、3.5MHzのCW用には十分な変化幅となりました。
そしてアンテナをつなぎ、トリマコンデンサで3.5MHzに合わせ、出力側の100Ωの両端から他の受信機につないだところ、6,400kHz付近で3.5MHzの信号を受信することができたので、一応基板Aの動作を確認することができたことになります。