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3.5MHz受信機の製作(10)

2013-03-13 13:41:54 | Ham(RX,TX,Ant)
(3.製作(組立))
[基板B]
基板AにはRF-Amp,Mixer,L-OSCを入れたので、基板BにはIF-Amp,DET,BFO、そしてMuteも入れたかったのですが、スペースが足りずMuteは基板Cに入れることにしました。
IF-Ampの部分はOP-Ampを使った回路を見よう見まねで作ってみましたが、この回路は「非反転増幅回路」となるので増幅率は前回の値(A=Rf/Rg)ではなく以下のようになるようです。
A=1+Rf/Rg=1+1200/62≒20.4
∴ 20Log20.4≒26dB
このOP-AmpにはGB(GBW)積と呼ばれ、ゲイン(G)とバンド幅(B/BW)の積で示される値があり、SS-40で使われているLT1253は供給電圧が±5Vで90MHzと書かれているようです。今回手に入れたLT1364の場合はGB=70MHzと書かれており、使用する周波数が6.4MHzなので単純に計算すると10.9倍(+20.6dB)となります。ただ、供給電圧が低いので、ここまでのゲインはないと思いますので、秋月電子からNJM2137D(GB=200MHz)を購入し、比較してみたいと思っています。

回路ですが、以下の通りです。



以前の回路に修正を加えたところがあります。
1)FCZ5で6.4MHzに同調させるためのCを89pF(82+7pF)としました。これは、82pFあるいは100pFだとコアが入り切ったところか抜け切ったところで同調するので、これを避けるためです。
2)(どのくらい差があるか分かりませんが)DETの3SK63のSのバイパスCに0.01μFとともに22μFを追加し、低い周波数(AF)にも配慮しました。
3)OP-Ampの非反転端子(端子の3,5)から100Ωで供給電圧が半分の分圧点に接続していますが、ここに1μFのセラミックCを追加しました(詳細は後述します)。
4)Mute回路が入らないためDET出力に直流電圧が加わったままなので、直流をカットしAFだけをモニタするため0.01μFを付け加えています。

そして、実際に組んでみた基板Bは以下の通りです。



左側の線は基板AのMixer出力からのものです。

基板Bは、写真の上側がX-talフィルタとOP-Ampで、下側左半分がBFO、右側がDETとなっています。
修正3)に書きましたが、OP-Ampの上部に1μFのC(青色)が見えます。実は、当初0.1μFだけでバイパスしていたのですが、発振してしまいました。回路は見よう見まねで作成したので、あるいは思い違いもあるかも知れないな等と考えましたが、手をこまねいていてもしょうがないので、まず誤配線がないかチェックしたもののミスはありません。そこでオシロを取り出してOP-Ampの端子を見てみたら見事に山形の三角形が見えます。良く分からないまま、「回り込み」を起こしているかも知れないなと、非反転端子(3,5)から100Ωで接続されている分圧点にプローブを当てたら、なんとOP-Ampの端子と同じような波形が見えました。つまりバイパスがうまく行っていないことが分ったので0.33μFを追加してみましたが発振が収まりません。半分あきらめかけて、1μFのセラミックCを入れたら見事に発振が止まりました。
6.4MHzにおけるリアクタンス(Xc)を計算してみると、0.1μFでは約0.25Ω、1μFではこの1/10になりますが、Rf=1.2kΩ,Rg=62Ωという低い値だからでしょうか。あるいは今回は100Ω対0.25Ω(1/400)で不足だったと言うことかも知れません。

どうにか発振も止まったので、アンテナを基板Aに接続し、基板Aの出力を基板Bに繋ぎ、AFのモニタ点に手持ちの簡易アンプを接続してみたところ、3.5MHzのCWが聞こえました。これでなんとか基板Bの動作も確認できたことになります。
ただ、受信周波数を上げて行くとSSBが入感しますが内容が聞きとれません。単に3.5MHzはLSBということが頭にあったのですが、良く考えてみるとRF(3.5MHz)からIF(6.4MHz)に変換する時、L-OSC(9.9MHz)からRF(3.5MHz)を引算することになるので上下のサイドが変わってしまうようです。

基板Bの動作はなんとか確認できましたが、若干手直しが必要なようです。次いで基板Cを作りますので、その時に手直し分も記述することにしたいと思います。

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